神宿が1stアルバム「原宿発！神宿です。」の再録版と2ndアルバム「原宿着！神宿です。」を同時リリースした。メンバー全員が原宿でスカウトされた“原宿発”アイドルである彼女たちは、今年9月に東京・ラフォーレ原宿で2日間にわたる結成3周年記念ワンマンライブを成功させ、着実にキャリアを重ねている。今回音楽ナタリーでは3年間の活動を振り返ってもらいつつ、シングル曲をはじめとする既発曲のほか、初音源化となったライブの人気曲などを収めた2枚のアルバムについてメンバー全員にインタビューを実施。さらに取材時に着用していた私服の注目ポイントや、5人がオススメする原宿のスポットも紹介する。

取材・文 / 近藤隼人　撮影 / 上山陽介（P1～3）、臼杵成晃（P4）

ずっとこの5人で活動してきた

──最初に、今年の9月にデビュー3周年を迎えたことについての思いを聞かせてください。

一ノ瀬みか　はい。デビューからずっとこの5人で活動できていることが一番大きいことだと思います。「レッスンして研修生から正規メンバーになりました」とか、「2期生として入りました」とかよくあるじゃないですか。でも、神宿は原宿でスカウトされたときからずっとメンバーが変わってないんです。

──この3年間でグループ内での役割分担って固まりました？

羽島めい　私はMC担当です。

小山ひな　子豚担当です。

めい　子豚担当ってなんだろうね？（笑）

一ノ瀬　なっぴぃー（関口なほ）はSNSが得意です。あと、 ちょっと抜けてて笑い担当みたいな。一発ギャグを言うところとか。

めい　ライブでお客さんの受けがイマイチでも、この子に振れば大笑いに変わります。

──大事なポジションですね。

一ノ瀬　そして、みき（羽島みき）はリーダーです。リーダーだけど、かなりポンコツです。

羽島みき　全然リーダーしてないです（笑）。

めい　でもファンの方はお姉ちゃんに癒されるってよく言ってます。いつもニコニコしてるから。

──活動していくうちに、ポンコツであることがだんだんとわかってきたんですか？

小山　そうですね。最初はリーダーがMCをやってたんですけど、ボロが出てきました。

みき　最初の頃は必死でした。リーダーだからがんばってみんなを引っ張らなきゃと思って一生懸命やってたんですけど、そういうのに向いてなくて。ライブのパフォーマンスも大事ですけど、曲の間のつなぎのMCも大事じゃないですか。MCが妹のめいになってよかったなって思います。

私ってこんなにダンス下手なんだ

──3年間でこのメンバーのここが変わったな、と思うところはありますか？

一ノ瀬　順番に1人ずつ言っていきましょうか。みきは一番そのままですね。もとから見た目もすごくかわいかったし。

関口なほ　うん。最初から整ってた。

一ノ瀬　ほかの4人はけっこう変わりました（笑）。

めい　整形じゃないですよ！

関口　ちゃんとメイクとかを努力し始めたんだよね。

──羽島みきさんの成長したなと思うところは？

めい　デビューしたときと比べたら素を見せてくれるようになりました。今はありのままの自分を出してて、私たちに心を許して信頼してくれてる感じがあります。

一ノ瀬　みきは人見知りで猫被りなところがあるんです。

みき　最年長なのでうまく人に甘えられなかったんですよ。

関口　みきはもともとバレエをやっていて、最近はそれを生かしたダンスも増えてきて体の柔らかさを生かせてるなと思います。

──関口さんはどうですか？

一ノ瀬　すごく変わったと思います。最初は引っ込み思案すぎたと言うか、自分はどうせ一番ダメだからと思っちゃうタイプで。

めい　ネガティブの塊みたいな。

──どうして変わったんでしょう？

関口　神宿で活動していくうちにメンバーがいろいろ言ってくれるようになったことが大きいと思います。

みき　ダンスも歌も一番苦手って言ってたんですけど、最近は新曲の振り付けをすぐに踊れるし、わからないところがあれば必死になって練習するのでがんばってるなと思います。

めい　すっごい努力家なんですよ。

みき　最初は全然踊れなかったもんね。「KMYD」とか。

一ノ瀬　手と足が一緒に動いてたよね（笑）。

関口　自分でもびっくりするくらい踊れてなくて。

──神宿で活動するまでダンスの経験はなかったんですか？

関口　まったくやってなかったです。だからダンスが苦手なことをわかってなくて。踊ってみたら自分でもびっくりするくらい下手すぎて、「私ってこんなにダンス下手なんだ」と驚きました。

大半の人にかわいいと思われたい

──次は、一ノ瀬さんの変わったところについて。

関口　この子は見た目に関してすごく意識が高くて、自分のよさを引き出すのが上手になったと思います。

──テレビ番組の「ゴッドタン」で紹介されたことで知った人も多いと思いますし、グループの顔のような存在なんでしょうか。

一ノ瀬　ちょっと前までは私がガンガン引っ張っていかなきゃと思ってたんですけど、だんだんほかのメンバーに追い越されつつあって、焦りを感じています。

みき　それはないでしょ！

一ノ瀬　いや、ウチの中ではけっこう焦ってるんだよ。だからがんばっています。大半の人にかわいいと思われたいなって。

めい　いろんな人に受け入れられやすい顔だよね。性格もすごく変わったし。最初の頃は周りが見えてない感じの子で、浮いてたんですよ。今となっては一番周りを見てるんじゃないかってくらい、気配りと言うか、ほかのメンバーのことをよく知るようになって。

一ノ瀬　自分が得することだけが大事だと思ってたんです。でも、活動していくうちに自分のことよりも他人のことのほうが大事になってきて。

──そうなんですね。小山さんはどこが変わりました？

一ノ瀬・みき・めい・関口　えー……。

小山　……とのことです（笑）。

めい　いやいや、すごく変わったよ！

一ノ瀬　ひなは長野の実家のお母さんが大好きな子で、根本にあったひなのいい部分が前面に押し出されてきたなと感じます。3年前とは服装も変わったんですよ。前はフリフリなかわいい服を着てて、それもすごく似合ってたんですけど、ここ1、2年はファッションセンスが最先端をいってる感じがあります。センスがよくなったと言うより、もともとひなの中にあったものが出てきたんじゃないかなと思います。

小山　うれしいです。高校生のときは長野から東京に通ってたので、自分の時間がなかったんです。でも大学生になって1人暮らしを始めて、自分で時間を作れるようになって。みんなみたいに体型が細くないので、自分に似合う服を探すのが大変なんですよ。好きな服と似合う服がイコールにならないけど、自分がかわいく見える服を着たいと思って今はがんばってます。