カミナリグモの価値観を確立できた

──アルバムを完成させて、改めて「カミナリグモってこういうバンドだったのか」という自己発見はありましたか？

上野　一言で言うと価値観ですね。ソングライティングの面では、僕という人間の考え方が前作よりはちょっと色濃く出ていると思います。こういうアルバムになったのは、いい意味で自分に対して割り切れたというか、自分にできることとできないことがしっかりわかったのが大きいのかなと。あくまで今の時点でですけどね。この先どうなるかわからないですし。サウンド面で言うと、「BRAIN MAGIC SHOW」からの流れとして、カミナリグモがどういうバンドなのかがこのアルバムで確立できたんじゃないかなって。

成瀬　全部が自分たちの感覚を投影した音になったと思いますね。啓示君のソングライティングはもちろん、サウンド面も含めて、この価値観にピンとくる人は僕らの音楽に寄ってきてくれると思うし。

──多分カミナリグモって下北沢を中心としたバンドシーンにカテゴライズされてると思うんですけど、意外とこのシーンにいなかったサウンドだと思うんです。

成瀬　バンドのキーボードの立ち位置って、コード楽器を兼ねた存在なのがオーソドックスだと思うんですけど、カミナリグモではリードギターのように単音の旋律で成立する楽器として鳴らしてるんです。それは僕らのひねくれたところだと思いますけど。テクニックがあって、両手でバリバリ弾きたいって人にはすごくストレスを感じるサウンドかもしれない（笑）。

──あははは（笑）。このアルバムで、よりバンドとしての異質さが浮き彫りになったような気がします。ひとくちにオルタナとも言い切れないような。

上野　迷いがなくなって、自分たちなりの表現ができるようになったかなとは思います。

マイブーム

──アルバムとは全然関係ない話ですけど（笑）、最近何かハマってるものはありますか？

上野　うーん、なんだろう。僕は最近、内臓が好きですね。

──内臓？

上野　内臓系の食べ物ですね（笑）。レバニラがあれば必ず頼みますし、モツだとか内臓関連のもの。

──肉に凝ってるとなると、最近生食がダメになったのはちょっと悲しいのでは？

上野　まだレバ刺しなんかはありますからね。

成瀬　でも啓示君が好きなのは焼いてる系だよね？

上野　いや、どっちも好き。どっちが好きかっていうと生のほうが好きかも。レバ刺しとかのほうが食べる機会が少ないじゃん。レバニラは王将に行けばいつでも食べれるから。

成瀬　あはははは。

──ghomaさんはどうですか？

成瀬　僕はお酒が好きなんですけど、最近ビールは抑えようと思ってて。それでプリン体が少ないホッピーに今すごくハマってて。

──ホッピーですか。

成瀬　長年飲み続けたいから、健康に気を使いつつ。

──2人とも肉やお酒ということは、基本的に飲むのが好きなんですか？

上野　僕は普通ッスね。ghomaちゃんは本当に飲むのが目的で。

成瀬　お酒の専門店に入るのも好きだし、試飲ができるお店が大好きですね（笑）。

上野　僕はお酒の違いがわからないんで。人と打ち解けるために飲むお酒はおいしいし、単純に喉が渇いてたら何でもおいしい（笑）。