“アイドル・りんのすけ”のスタンス
──りんのすけさんは以前、BLACKSHEEP SYNDROME.で活躍されていましたよね。どうして実験室レムに移ったのでしょうか?
りんのすけ レムに誘われたのは、BLACKSHEEP SYNDROME.に加入するよりも前なんです。違うグループで活動していた頃に、唯丸さんから「レムに入らない?」と誘われて「僕はBLACKSHEEP SYNDROME.がいいです!」と無理を言って入れてもらったんですよ。それから「アンチテエゼ」(BLACKSHEEP SYNDROME.が2020年1月に発表したミニアルバム)のリリースイベントをやっていたとき、改めてレムに誘われました。
──突然のグループ移籍に困惑はしなかったんですか?
りんのすけ 正直しましたね(笑)。だけど、今となってはよかったなと思います。BLACKSHEEP SYNDROME.のときはメンバーが先輩だけだったんですけど、ここは同世代の子ばかりなので居心地は……悪くないっすね。
かざき めっちゃ上からくるじゃん!
──どのタイミングから、このグループでやっていきたいと思いました?
りんのすけ 最初はめちゃくちゃ不安だったんですよ。もともといるメンバーの輪に溶け込めるのか、ちゃんと同じ土俵でやっていけるのか。だけど話しているうちにみんなと目指している方向が一緒なのがわかって、そこからレムでやっていきたいと思いました。
──すっかりなじんでますもんね。
詩季 とは言いつつ、未だにメンバー全員でごはんを食べたことがないんですよ。(りんのすけを見ながら)その原因はこの人です(笑)。
たくと 一番付き合いが悪いよね。
優瑠 ライブ終わりに「ごはんへ行こう」と言ってもりんのすけだけ先に帰る。
りんのすけ ふふ、俺は仕事が終わったらすぐ帰りたい人だからね(笑)。
詩季 せっかくのインタビューなので、近いうちにメンバー全員でごはんへ行くことを約束してください。
りんのすけ (渋りながら)うーん……そうっすねえ。
かざき 嫌々かよ!
詩季 りんのすけくんはグループで圧倒的1位って感じの人なんです。戦隊モノでいうとレッドみたいな。カッコいいし、ドーンと構えている。何より基本的に人のことをナメている感じもいいんですよ。「テニスの王子様」の越前リョーマみたいな。自信の表れがはっきりと出ているというか。
りんのすけ 確かに。自信は持つようにしているからね。
優瑠 一匹狼なところがあるよね。
──他人とつるまない感じは一匹狼っぽさが出てますね。メンバーとお酒を酌み交わして自分の弱いところ見せるとか、そういう人間味を出さないんですか?
りんのすけ 僕がお酒の席に行かない理由は、もしも酔ってしまって粗相を起こして、それを第三者に見られたら嫌だなと思っているからなんです。表ではファンのみんなにいい顔をしているのに、裏で変なボロを出すようなことはしたくない。みんなが思う“アイドル・りんのすけ”のイメージを崩したくないんですよ。だから起きてから寝るまで同じスタンスをキープするようにしています。
ゴリっゴリに踊ってるやん!
──詩季さんはどういう経緯で加入することになったのでしょう?
詩季 僕は昔からバンドをやっていまして。プロデューサーとはバンドきっかけで仲良くなり、8年前から遊ぶようになりました。今年の年明けにお酒を飲む機会があって、2次会でカラオケへ行ったんですね。そしたらプロデューサーから「詩季の歌声めっちゃいいじゃん。その声を必要としているグループがあるから入ってほしい」と言われたんです。だけど僕はダンスをやってこなかったから「踊る感じやったら厳しいで」と話したら「いや、全然踊らないよ」と言われて。「じゃあ1回ライブを観に行くわ」ってレムのライブを観にいったんです。そしたらゴリっゴリに踊ってるやん!と。
優瑠 あはははは!(笑)
詩季 それをプロデューサーに言ったら「全然大丈夫だよ」と背中を押されて加入することになりました。
かざき しっきーは関西人なんですけど、めちゃくちゃ面白い人でレムになかった色を持ってきてくれた。
優瑠 その場にしっきーがいるだけで、全体の空気が明るくなるくらいムードメーカーですね。それでいて歌唱力がすごい。たくとの歌もいいんですけど、それとは違うタイプのボーカルだよね。
はると 基礎がしっかりしているから、根本的に歌がうまい人だよね。
7人になって空気が変わった
──去年10月の結成から現在まで、メンバーの入れ替えが相当多いですよね。
かざき 入ったメンバーも合わせたら……何人いるんだろう?
優瑠 しっきー(詩季)も合わせたら14人かな? 確かにめちゃくちゃ多いですね。
──約1年でグループの雰囲気に変化はありました?
優瑠 結成当初はグループに色がないと思っていたし、個性の強い人がいないのが歯痒かったです。だけど、はるととりんのすけが加入してから雰囲気がガラッと変わった気がするんですよね。さらに、しっきーも入ってグループの士気も高まったし、メンバー同士でプライベートでも遊ぶようにもなった。
りんのすけ この体制になってから、ライブの空気が変わりました。誰よりもメンバーが楽しそうにしているからこそ、観に来てくれた人も楽しむことができるんだと思います。
たくと 曲自体は楽しい雰囲気じゃなくて、むしろ悲しい歌詞が多いんです。それでも楽しいと言ってもらえるのは、パフォーマンスを見て楽曲だけじゃないプラスαの要素があるからだと思います。
優瑠 ファンの方からは「前向きになれる」と言ってもらえることが多いよね。あとは「曲が悲しい感じなのに、なんでそんな明るくいられるんですか?」と聞かれることも多くなった。
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「シカクイセカイ」からデカいステージへ
2020年9月29日更新