ナタリー PowerPush - JAWEYE
実力派デジタルロックバンド 第2次初期衝動で新作完成
90年代に敬意を持ちつつ新しい音楽に向かいたい
──上田さんの歌メロにしろ、師崎さんのギターフレーズにしろ、このアルバムができたことでJAWEYEらしさというものがより鮮明になりましたよね。
上田 そうですね。1stで確立された“らしさ”をよりビルドアップできたと思います。
師崎 それぞれに“○○節”みたいな個性ができてきてますよね。前作で指標ができたから、曲の幅も広がってるんじゃないかなと。
──ちなみに「90'S GHOST」で「指標」という言葉が出てきますが、この曲はどんなことを歌ってるんですか?
上田 自分の中に音楽のバックグラウンドってあるじゃないですか。僕だったらそれはメロコアやブリットポップ、グランジ、オルタナっていう90年代のブームなんです。ある日なにげなくCD屋に行ったときに、昔持ってたNIRVANAの「IN UTERO」をまた買ってる自分がいて、過去の亡霊から逃れられてないことに気付いたんですよ。「こいつらがいるから今の音楽が売れないんじゃないか」とまで思ったりして。「90'S GHOST」ではそういう偉大な人たちに対して敬意を表しながらも、自分たちは新しい音楽をやりたいという意思表明をしてるんです。
──上田さんの歌詞は独特のカラーがありますよね。理論派というか。
師崎 そう、感覚で生きてそうで意外と理論的。結構排他的なことを言ったり、毒を盛り込んだりするんだけど、救いが見える歌詞だからいいですよね。
今は“第2次初期衝動”みたいな状態なんです
──2011年はJAWEYEにとって激動の1年だったと思うんですけど、今年の展望は何かありますか?
上田 「Binary Monolith」はライブを見据えて作ったアルバムだから、それをいかに体現できるかに取り組む年にしたいですね。共有するというコンセプトをこれからのツアーで成し遂げたいです。共有した結果、できるものがなんなのかを早く見てみたい。そうすれば、また次のステップに行ける気がします。
師崎 「ヤバイな、こいつら」って思われる自信があるから、今年はもっといろんなところでライブをやりたいですね。結成当初はライブバンドなのかどうかわからなかったけど、今はライブがやりたくて仕方ないんですよ。とにかくバンドの熱量がハンパじゃなくて、初期衝動のようなものがずっとあるんです。
上田 ヘンな言い方ですけど、“第2次初期衝動”みたいな状態なんですよ。1stアルバム=名盤ってよく言われるように、初期衝動が生きた作品っていいものが多いじゃないですか。バンドがやれる喜びをおもいっきり感じて作ったのが1stだったから、これを超えるのは無理かなって思ったこともあったんです。でも、変わらないどころか前作以上の熱量が今のJAWEYEにはある。それはすごく幸せなことですね。
「Binaly Monolith TOUR 2012」
- 2012年1月28日(土)高知県 高知X-pt.
- 2012年1月29日(日)香川県 高松DIME
- 2012年2月11日(土・祝)東京都 下北沢ReG
- 2012年2月17日(金)群馬県 高崎club FLEEZ
- 2012年2月19日(日)神奈川県 Club Lizard YOKOHAMA
- 2012年2月24日(金)大阪府 福島LIVE SQUARE 2nd LINE
- 2012年2月25日(土)愛知県 SAKAE R.A.D
- 2012年3月2日(金)兵庫県 神戸太陽と虎
- 2012年3月4日(日)石川県 金沢AZ
- 2012年3月9日(金)茨城県 水戸ライトハウス
- 2012年3月10日(土)宮城県 仙台JUNK BOX
- 2012年3月16日(金)岡山県 岡山CRAZYMAMA 2nd Room
- 2012年4月6日(金)栃木県 HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2
- 2012年4月7日(土)岩手県 盛岡CLUB CHANGE WAVE
- 2012年4月14日(土)東京都 渋谷Star Lounge
JAWEYE(じょあい)
上田浩平(Vo, G)、師崎洋平(G)、齋藤孝(B)、松尾篤佳(Dr)の4人によって2010年に結成。パンク、エモ、ギターロックなどのバンドサウンドとエレクトロの要素を融合させた独自のスタイルで注目を集め、2011年4月にミニアルバム「alpha」をリリース。その後ライブサポートとして活動していたマニピュレーターの高橋広祐が正式加入し、5人組となる。2012年1月に2ndミニアルバム「Binary Monolith」をリリース。