バンド名に生命感を出した

──ちなみに、バンド名は造語的な付け方ですか？

上田　はい、そうです。バンドってある種カタチのないものじゃないですか。でも前に解散を経験したとき、バンドがまるで人格を持ってるかのように感じたんです。なくなってしまうことが悲しかったり、感謝の気持ちがあったり。だから、次またやるとしたら最初からバンドに対する愛着や共にやっていく決意を持ちたかった。それで人名っぽくしたいなと。

──人名？

上田　はい。最初はJOEにしようとしたんです。でもバンドってカタチがないし、男性か女性かもわからないものなので、中性的なイメージも出したいなって思って、それでアイを付けたんですよね。ジョーくんとアイちゃんみたいな。

──それ、言われないとわからないですよ。

上田　絶対わからないですね（笑）。で、綴りをアゴの「JAW」にして、それに目を表す「EYE」をくっつけて。人間のパーツ同士を合わせて、生命感を出しました。

──けっこう変わった考え方というか、細かいところまで意味を込めてるというか。歌詞でもそういう部分を感じます。

上田　僕らはバンドがなくなるのを経験してるので、新しくやることに対して、存在意義とか「なぜこうなのか」とか「どういうふうにやるのか」とかをすごく考えますよね。

自分の人生を豊かにするためにバンドがある

──以前のバンドを辞めたとき、音楽以外の道は考えなかったですか？

上田　考えましたよ。事実、バンドをやってない時期もありましたし。でも音楽をやらないわけないっていうのはずっと漠然と思ってましたね。

──辞められないというか。

上田　うん。10代から20代前半の頃って、バンドこそが人生なんですよね。バンドっていうものの中に人生がある感じ。だけど、今は人生の中にバンドがあるというか。自分の人生を豊かにするためにバンドがある。

師崎　僕は音楽から離れることはないって、20代の中盤くらいからずっと思ってましたけど、浩平が言うようにやっぱりバンドの中に人生がある感覚で過ごしてきた。でも、バンドが終わって彼と話したときに「そうじゃねえんじゃねえの？」って。人生の中にバンドがあって、そういうところで楽しみながら本気でやるのもひとつの続け方なんじゃないかって言われて、その言葉がデカかったですね。

──重みのある言葉ですね。

師崎　はい。今はそういうメンタリティで彼とバンドを組んで、1年間くらいやってきましたけど、確実にバンドが楽しい。いい音楽が短時間でできる。すごく凝縮された濃い時間を過ごせてて、いいアイデアが生まれやすいと感じてます。今は続けることが大事になってますね。

上田　でも、決して見返りや結果を求めないということではないです。それがないとモチベーション下がって辞めちゃうんで。とはいえ、それだけじゃない。一番大事なのは、自分が常に音楽に対して真摯に取り組めること。そのために何をやるのか。

──長年やってきて、考え方が切り替えられたんですね。

上田　いろんな考え方があると思います。僕らにはその考えが合ってる。サウンドの話もそうで、常に自分たちにフィットすることをやっていきたいですね。

師崎　今まで仲良かったやつらがバンドを辞めちゃったのも多いし、続けることって難しいなって思うんですけど、僕らが見せていきたいですね。

やっていくうちにライブバンドになってきた

──ライブは今の時点でどのくらいやったんですか？

師崎　まだ5、6本くらいですね。2010年の8月が初ライブで。

──これから全国ツアーがありますが、集中的にこれだけの本数をやるのは初めて？

上田　はい。でも不安はないですよ。1本1本絶対に良くなってるし、大丈夫だっていう確信があります。

師崎　JAWEYEって最初はライブバンドじゃないと思ってたんですけど、やっていくうちにそうなってきたし、よりなりたくなった。だから、ツアーはめちゃくちゃ楽しみですね。

──すごく魅力的なバンドだし、売れてほしい！ 売れると思うんですよ。

上田＆師崎　ありがとうございます！ うれしいです！

上田　結果は出したいですよね。これが評価されなかったらウソだろって思ってますし。

師崎　思ってるね。すいません、ビッグマウスばかりで（笑）。