IS:SUEインタビュー|「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」からデビューまで、4人を紐解く1万字

4人組の新ガールズグループ・IS:SUEが、本日6月19日にデビューシングル「1st IS:SUE」をリリースした。IS:SUEは、オーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」ファイナリストのRIN(会田凛)、NANO(釼持菜乃)、YUUKI(田中優希)、RINO(坂口梨乃)からなる4人組ガールズグループ。今年3月、「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」発のガールズグループ・ME:Iが在籍する株式会社LAPONE GIRLSに所属することが明らかになり、4月25日には同社からデビューすることを発表。SNSでは、いずれの発表時も瞬く間に関連ワードがトレンド入りするなど大きな反響を呼んだ。

「常に注目や話題性(ISSUE)を持って人々を魅了する、魅力的で“異種”な存在」を意味するグループ名を背負いデビューする4人。音楽ナタリーではメンバーにインタビューし、デビューを迎える心境から韓国でのトレーニング、デビューシングルに詰め込んだこだわり、共同生活の暮らしぶりまでじっくりと話を聞いた。未だベールに包まれる4人の素顔や率直な思いを、本稿を通じてお届けする。

取材・文 / 岸野恵加撮影 / 曽我美芽

メンバー紹介

RIN

RIN

年長メンバーからとにかくかわいがられている、IS:SUEのマンネ(最年少)。ガールクラッシュな雰囲気を帯びたグループの中で一輪の花のように可憐ではかなげな魅力を放つ一方、実力をさらに磨いてハードな振付もキレよくこなし、新たな魅力を開花させている。ステージでは表情を巧みに操り求心力を発揮。パッと光が差すような芯のある伸びやかな歌声は、IS:SUEの未来を明るく照らすに違いない。オーディションの頃も謙虚で努力家な姿勢が視聴者の胸を震わせていたが、デビューが決定してからもなおさらなる飛躍へ向けてひたむきに自己研鑽を重ねていることが取材時にひしひしと伝わってきた。

NANO

NANO

IS:SUEのリーダーを務める最年長メンバー。オーディションの頃から彼女の“頼れる姉御”ぶりは随所で見られ、不安を抱える練習生たちを優しく励ます姿が何度も映し出された。練習生から“ビジュアル1位”に選ばれるほどの華やかな美貌の持ち主である一方、時にはひょうきんにおどけるムードメーカーな一面も。高いパフォーマンススキルが強みで、ポップスからクールなナンバー、セクシーな楽曲までを巧みに表現する。彼女の明るくよく通る歌声はIS:SUEの楽曲に清涼感を与えており、今後もさまざまなジャンルの楽曲で多彩な表現を見せてくれそうだ。

YUUKI

YUUKI

170cmの長身と長い手足を生かした美しくダイナミックなダンスが、オーディションの頃から話題を呼んでいたメンバー。IS:SUEではラップパートを多く担当し、鋭い眼差しで楽曲に重みと説得力を持たせている。IS:SUEに対して「これまで日本にいなかったガールズグループになりそう」と期待する声が多く聞かれるが、彼女の唯一無二の存在感はそう感じさせる大きな要因だろう。おいしいものが大好きで、普段はほんわかとしたムードで周囲を和ませる。早稲田大学に現役合格した才媛であり、語学も堪能。インタビュー中も、彼女の頭の回転の速さと言語化能力の高さには何度も感銘を受けた。

RINO

RINO

ボーカル、ダンス、ラップのすべてで高い実力を持ち、オーディションで与えられた称号は“別格オールラウンダー”。中でも、低音から高音までを自在に操る、圧倒的で安定感ある歌唱力は、IS:SUEの大きな武器となるはずだ。一見クールビューティな印象を与えるが、キャラクターが大好きだったり、表情豊かにリアクションを取ったりするかわいらしい姿も。自分の培ってきた技術を経験の少ない人へも惜しみなく伝授する人格者であり、彼女の余裕に満ちたステージでの佇まいが、IS:SUEに新人らしからぬ貫禄を与えている部分は大きいだろう。

不安な気持ちもあったけど

──まずは何より、本当にデビューおめでとうございます!

全員 ありがとうございます!

──「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」の頃から皆さんを見てきたので、とてもうれしかったです。デビューが決まったときは率直にどう思いましたか?

NANO まさかこんなお話がいただけると思っていなかったので、素直にうれしかったです。個人的にはもちろん不安な部分もあったんですけど、「がんばっていきたい」という前向きな気持ちのほうが大きかったですね。

IS:SUE

IS:SUE

──「日プガールズ」では、意外にも4人が同じチームになることは終盤までなく、ファイナルの「想像以上」で初めて一緒になりました。オーディション中はどのような交流があったんでしょうか?

RIN NANOちゃんは、オーディション中からずっと頼れるお姉さんでした。グループ評価(1つの課題曲を2チームずつ披露して競い合うミッション)の前から話していたし、グループ評価中もたくさん支えてくれて。YUUKIちゃんとは「想像以上」のときに同じ部屋になって話すようになったんですけど……。

YUUKI NANOさんも同じ部屋で、3人で川の字になって寝てたよね(笑)。

RIN そうそう(笑)。RINOちゃんとは別の部屋だったので、話す機会があまりなかったです。

RINO 練習以外ではタイミングが合わなくて。たまに軽くしゃべる程度で、深く2人で話すことはなかったね。

──こうして同じグループのメンバーとして歩みをともにするようになって、イメージと異なる部分はありましたか?

RIN 最初はRINOちゃんのことをクールな人だと思ってたんです。でもしゃべったらめちゃくちゃ優しいし、すごく面白い(笑)。自分と似ている部分もあるなと思いました。

RINO 同じことを同時に考えていたりね。波長が同じなんです。私はRINちゃんがどういう子なのか全然わかってなかったんですが、共同生活をしていく中で、本当にちゃんとマンネだなと(笑)。とにかくかわいい! でも頼り甲斐もあって。そういう部分を知れてすごくうれしかったです。

RINO

RINO

NANO うんうん、本当にかわいいマンネ!

YUUKI しっかりしてるマンネだよね。オーディション中で言うと、私もRINOちゃんとの距離が一番遠かったかな。同い年とは思えないクールな女の子のイメージだったんですが、一緒に過ごし始めて、本当に優しい子だなと。あと、なんだかゆるキャラみたいなかわいさがあって。

RINO あはは。

YUUKI そういう面もオーディション中は知ることができなかったので、意外でしたね。

NANO 私は3人ともまんべんなく仲がよかったので、グループになってからイメージが変わった部分は特にない気がします。それぞれのいいところを、日々さらに発見している感じですかね。

──NANOさんとYUUKIさんは同じダンスサークルの出身ですよね。ちなみにYUUKIさんは、昔から先輩のNANOさんへは敬語なんですか?

NANO “さん”付けなだけで、口調はタメ口だよね。

YUUKI NANO“さん”を付けておけば許される感じになってます(笑)。

NANO “ちゃん”呼びでも全然いいんですけど、“さん”だけ残ってる感じが、昔の名残があって逆にいいなって私は思ってます。

YUUKI そこを変えるのはなかなか難しくて……50回に1回くらい“ちゃん”で呼ぶけど、「あれ、なんか変な感じだな」と思って、戻ります(笑)。

YUUKI

YUUKI

NANO レアだよね(笑)。なんだか違和感があるもん。

──こうして同じグループで活動するようになるというのは、すごく運命的ですよね。

NANOYUUKI 奇跡ですね。本当にありがたいです。

お互いの時間を尊重、平和な共同生活

──IS:SUEはまったく個性が違う4人が集まりつつ、とても統一感があるグループという印象を持ったのですが、自分たちとしてはどう感じていますか?

NANO すごくしっくりきています。

RINO 4人のバランスがすごくいいと思いますね。

──NANOさんがリーダーでRINさんがマンネですが、YUUKIさんとRINOさんはどんな立ち位置ですか?

NANO (YUUKIを指して)おしゃべり担当ですね。ムードメーカー!

NANO

NANO

YUUKI 全員落ち着いているんですけど、私が一番おしゃべりだと思います。

RINO 私はそれを見て微笑んでいる、聞く担当かな。自分が話すよりは話を聞く派なんです。YUUKIちゃんが深夜にどんどんテンションがおかしくなって、笑いのツボが浅くなって、ファニーな人になっていく様子を「面白いなあ」と観察しています(笑)。

YUUKI 夜中とかにみんなで盛り上がってくると、「みんなを笑わせたい」っていうスイッチが入って、もっと面白いことを言いたくなっちゃうんです。目がバキバキになっちゃって、そのあと寝ようと思ってもなかなか寝付けなかったりしています(笑)。

RIN 同じ話をずっとこすって、何回も笑ったりしてるよね(笑)。

RIN

RIN

──想像するとすごく楽しそうな共同生活ですね(笑)。ちなみにYUUKIさんは朝に弱いイメージがありますが……。

YUUKI そうなんです(笑) でも以前よりは少し改善されたと思います。当時は毎朝RINに起こしてもらっていたんですが(笑)、最近は自分で起きられる回数のほうが多いですね。

NANO そうだね(笑)。トラブルとかはなく、平和に楽しく共同生活ができていると思います。みんなで遊びに行ったりはなかなかできないけど、4人で「今日はこれを食べよう」と話して買いに行ったり、家で映画を一緒に観たり。

RINO 落ち着いて暮らせてるよね。

YUUKI みんな個人の時間が必要で、それを尊重し合える空気感なんです。もし遊びに来ていただいたら、わちゃわちゃ過ごしているというよりは、静かな家に映るかもしれないですね。