INUWASIという場所に居続けたいんだ
──3曲目の「サクリファイス」は、ミニアルバムの中で少し異質な曲ですね。
はのんまゆ 始まりは今作の中で一番神秘的というか、シリアスな雰囲気なんですけど、シンガロングのパートを過ぎたあたりからノリノリな感じに変わって。この曲もテンポチェンジを楽しめる曲なんじゃないかなと思います。一瞬シリアスな感じかと思いきや、「あ、そうくるんだ」と意外性を感じられるという。
すずめ この曲の「僕の全てなんだ」という歌詞が好きです。中二病みたいな感じがあって(笑)。
はのんまゆ 独特な雰囲気の曲ですね。
がるむ (スマホを見ながら)この曲はインダストリアルなサウンド感と神秘的な世界観が……。
スタッフ カンペを読まないで(笑)。
がるむ えーと、今作の中でも色合いが違って、楽しめると思います!
──(笑)。続いて、4曲目「クレバス」は疾走感がある楽曲です。
カリヲリ INUWASIなりの夏曲として作っていただいた曲なんです。ライブで初めて聴く方も盛り上がりやすいし、一緒に歌ってほしいところがたくさんあります。特に野外ライブで映える曲なのかなと思います。
はのんまゆ 仮歌が届いたときに「よっしゃきた!」と思いました。昔から夏フェスが大好きで、コール&レスポンスができる“THE夏曲”みたいな曲が欲しいなと思ってたんですよ(笑)。ライブでの声出しの制限がなくなってきましたし、仮歌の時点で私がやりたかったライブのイメージが浮かんできて。野外ステージで大勢の人と一緒に歌いたい曲ですね。
──ミニアルバムの最後を飾るのは「REONE」という楽曲ですが、このタイトルにはどのような意味があるんですか?
すずめ 歌詞に「We are one」ってフレーズが出てくるんですけど、その「are」と「one」のつづりをつなげたんです。「We are one」という言葉の意味がこの曲の世界観に近いんですけど、いろんな含みを持たせたいと思って。
ライカ 「REONE」には私たちINUWASIの成長や、ファンの方への感謝の思い、負けずに前に進んでいく強い気持ちが表れていて。挫折しそうになっても、今この瞬間を大切にして強い気持ちで進んでいこうという気持ちが表現されています。私は自分の心を強く持ちたいときにこの曲をよく聴いています。
すずめ 私は落ちサビのパートを歌っているんですけど、いつもだったら声を張るところを、今回はいつもと違う声、エッジボイスという歌い方に挑戦しています。そこも注目して聴いてほしいですね。
はのんまゆ 全体的にみんな歌い方がいつもと違うような感じがします。
──レコーディングでそういうディレクションがあったんですか?
すずめ 仮歌がいつもと違う雰囲気の歌い方になっていて、そこで発見があったんです。ライブでも今までとは違う表現ができそうなので楽しみにしてほしいです。
カリヲリ ライブの最後とかに披露したら合いそうだよね。
すずめ 「All I Know」とか、今までもエモーショナルな曲はあったんですけど、それとはまた違ったエモさなんですよ。このアルバムのトリにふさわしい曲になっています。
はのんまゆ ファンの方たちもこの曲の歌詞を読んだら、グッと来るんじゃないかな。ファンの方への感謝や、これまでのINUWASIの成長とか、いろいろな意味合いが含まれている歌詞です。
カリヲリ あと、問いかけで始まる歌詞ってなかなかないと思うんです。「もしも全ての欲しいもの手に入るならこの幽玄の地を引き返すだろうか」っていう歌詞なんですけど、これを初めて見たときに自問自答して、自分はINUWASIという場所が大好きでここに居続けたいんだなって改めて思えました。
一瞬たりとも目を離さないでほしい
──10月23日にSpotify O-EAST公演があるほか、来年には全国ツアーが予定されています。今はINUWASIが大きくなるためのターニングポイントの時期だというお話がありましたが、2024年も勝負の1年になりそうですね。
イヴ 来年で結成5年目を迎えるんですけど、結成1、2年目のときは、O-EASTワンマンや来年の2月から始まるツアーをできるようなグループになるとは想像していなくて。INUWASIを好きになってくれる人がだんだんと増えて、昔の自分が想像できないようなグループに変化していきました。ライブをやるたびに目標が大きくなっています。これからもINUWASIを応援してくれているファンの方と一緒にいろんな挑戦をしていきたいですし、ツアーでは全公演で気持ちが満たされるようなライブをしたい。ぜひ楽しみにしていてほしいです。
カリヲリ 今やっているツアーでは、1つの公演が終わるたびにグループがたくましくなっていく感覚があって。O-EASTでも同じ達成感を味わえると願っていますし、コンスタントにツアーを開催できることって当たり前じゃないなと感じています。INUWASIが大きくなっていく姿をたくさんの方に見せられたらいいですね。どの会場でも、INUWASIが立つべくして立つステージだと思ってもらえるようなライブをしていきたいです。
すずめ 今までワンマンのことを全部通過点って言ってきたんですけど、1つひとつのライブを大切にしているし、ファンの方が安心してついてこれるようなパフォーマンスをしたいと常に思っていて。来年はまた今までと違う景色を見られるだろうし、目指すところも変わってくると思うので、とにかくここからが勝負だなと思います。すべての物事に対して全力で挑んでいきたい。一瞬たりとも目を離さないでほしいです。
がるむ この先、INUWASIとしてもメンバー個人としても大きな壁や悩みには絶対にぶつかると思うんですけど、それを乗り越えて、さらにひと回り大きくなった姿をファンの皆さんに見てもらいたいです。結成当初はファンの方たちに向かって「一緒にINUWASIの世界観を作り上げていきたい」って言っていたんですけど、これからは「INUWASIについてきてください」と胸を張って言えるようになりたいです。
ライカ O-EAST公演はこの1年の集大成になると思うんですけど、ここまで培ってきたものを全部出し切って、自分たちもファンの方も全員が納得できる、この先が楽しみになるようなパフォーマンスを見せたいです。来年のツアーではこれまでよりも大きなキャパの会場も巡る予定ですし、今までのライブで身に付けたものを自信につなげていって、「INUWASIを信じていけば間違いない」と思ってもらえるようなライブをしていきたい。唯一無二の存在、格別な存在のグループになりたいです。
はのんまゆ 1つひとつのライブを成功させていくには、パフォーマンスに力を入れるのはもちろん、それ以外にもやらなきゃいけないことがたくさんあると思うんです。SNSもそうですけど、もっといろいろな方面からINUWASIを知ってもらえるように考えていかなきゃいけない。遠くにあると思っていた夢が1つひとつ現実になってきているし、今目の前にあるO-EAST公演もファンの方たちと一緒に必ず成功させたい。今回もチケットをソールドアウトさせたいので、ぜひ多くの人にライブに来てほしいです。
ライブ情報
INUWASI Tokyo Oneman Tour THE FINAL〝 INWS 〟
2023年10月23日(月)東京都 Spotify O-EAST
プロフィール
INUWASI(イヌワシ)
犬と鷲の融合“ハイブリッドラプター”をイメージした6人組アイドルユニット。芸能プロダクション・MAPLE INC.に所属している。2020年2月に黒い衣装を身にまとい、ハードコアの楽曲を歌うというスタイルで活動をスタートさせた。その後、作品の発表やワンマンライブの開催をコンスタントに続け、精力的な活動を展開。2023年2月に東京・LIQUIDROOMで初のバンドセットライブを行い、5月には東京・渋谷CLUB QUATTRO公演、8月には新宿BLAZE公演を成功させた。9月に通算5枚目のミニアルバム「Revive Your Faith」をリリースした。