音楽ナタリー PowerPush - IKE V PROJECT
tatsuo×マオ(シド)×カリスマカンタロー 新ジャンル“V系ダンスバンド”育成プロジェクト始動
小さい子に「ダンスバンドやりたい」って思わせたい
──皆さんはこのプロジェクトを通して、音楽シーンにどんなインパクトや影響を与えたいと思っていますか?
カリスマカンタロー 僕はこのプロジェクトを通して、完全に新しい世界というか、新しいジャンルを2015年からスタートさせたいという思いがありますね。ダンスも音楽も常に進化してると思うんですよ。で、進化しているジャンル同士を出会わせることで、2015年から新しいことが始まると思うんです。責任は大きいですけど、それを生み出すことにやりがいを感じているというか。だから大石さん(マーヴェリック・ディー・シー・グループの大石征裕代表取締役)が会見でおっしゃってた、このプロジェクトに対する“違和感”は非常に大事だと思うんですよね(大石代表は「ヴィジュアル系という定義ができた頃にも世間には異常な違和感があって、それが原点なんです。今回感じた違和感からも何かが始まる、何か発火するんじゃないかと思います」と発言した。参照:シド・マオ、tatsuo、カリスマカンタローが“V系ダンスバンド”育成)。「え? V系ダンスバンドってどんなものかわからないんだけど?」って思わせて、その違和感をどんどん広げつつ、最終的に「ヤバイ!」って言わせるような面白いプロジェクトにしていきたい。
tatsuo そうだね。小さい子たちがいつか「ダンスバンドやりたい」って思ってくれるようなきっかけを作れたらとは思いますね。
好きなニコ動ジャンルは「恭チャンネル」「弾いてみた」「R-18」
──ちなみにこのプロジェクトの流れはニコニコ動画やニコニコ生放送で紹介される予定ですが、皆さんがニコ動で注目しているコンテンツはありますか?
マオ 俺、「恭チャンネル」の恭一郎ちゃんが好きで。この前会う機会があってうれしかったですね。目の前でシドの「V.I.P」歌ってもらったんです。めちゃうまかったです(笑)。
tatsuo 僕は「弾いてみた」動画をよく観てますね。人のカバーをやるときは、動画を検索して参考にしてます。
カリスマカンタロー 僕はもっぱら「R-18」ですね(笑)。っていうのは冗談で、ダンスコンテストのチャンネルをやってるんで、ユーザーでもあり、仕掛ける側でもありっていう感じで活用してます。今の若い子たちはニコ動で「踊ってみた」も楽しむし、ストリートダンスも楽しんでいるのがいいなと思っていて。本当に観てて面白いんですよ。
──今の若い人たちって気軽に動画をアップしていますよね。非常にクオリティも高いですし。
マオ 技術的にうまい子は本当に増えましたよね。ただ、その子がポンっとステージに出たときに表現者としてちゃんと表現できるかというと、そうでもないと思うんです。そこはイチから学ぶ必要があるのかなって。だからそういう子ほど応募してきてほしい。技術的なところって自分で磨いていくところもあるけど、僕らはステージでの振る舞い方やお客さんとの関わり方を伝えられると思うので。
求む!「休み時間に自分のサインしてたヤツ」
──「IKE V PROJECT」の拠点は池袋になるそうですが、皆さんは池袋に対する思い入れなどはありますか?
マオ 僕は下積み時代はほぼ池袋で過ごしてたんですよね。池袋CYBERっていうライブハウスを拠点にしてて、バイトも池袋で、行きつけの富士そばも池袋の北口で……。
tatsuo 富士そばは関係ないでしょ(笑)。
マオ シドの初めてのミーティングも池袋のファーストキッチンだったんですよ。だからそこから自分が新しいプロジェクトを始めるというのは感慨深いですね。
tatsuo 僕も昔、池袋CYBERでライブしてたんですよね。福岡から上京した直後とか。僕らにとっては原点でもありますし、ヴィジュアル系の聖地なんですよね。
カリスマカンタロー えーっと、僕も池袋CYBERを拠点に……。
マオ って、嘘でしょ(笑)。
カリスマカンタロー はい(笑)。僕らのテリトリーは新宿、渋谷だったんで。でも池袋にCLUB bedってクラブがあったんで、そこに乗り込むわけじゃないですけど、たまにそこでパフォーマンスしてましたね。なので、これを機に池袋を拠点にダンスカルチャーを根付かせていけたらと思ってますね。
マオ 町おこしくらいの規模になったら面白いですよね。
カリスマカンタロー ドワンゴ(ニコニコ動画)さんもそれを期待してるみたいですよ。
──どんな人に応募してきてほしいですか?
tatsuo ガッツがある人がいいですね。技術も大事ですけど、僕らはこのプロジェクトでは夢に向かってる人をバックアップしたいんで。
マオ 学生時代、休み時間に自分のサインの練習とかしちゃってるヤツいたじゃないですか。俺もしてたんですけど、そういうヤツに来てほしいですね。何事も出発点は勘違いだと思うんですよ。みんなから「バカじゃないの? サインの練習なんて」って言われてるヤツが、次に違うことを始めるんですよ。あと今時「有名になりたい」とか、そういうハングリーさを持ってる人に来てほしいですね。
カリスマカンタロー 僕もtatsuoくんと被るんですけど、パッションがある人ですね。そういう若手にこっちもパワーを与えたいし、パワーをもらいたい。あとアーティストって自分を持ってるヤツが生き残るんですよね。自分のことが大好きで周りを巻き込める人がいいですね。
──またヴィジュアル系というジャンルが、今回のプロジェクトの1つの鍵になっています。つまり容姿も重要になってくるのかなと思うんですが、その点はいかがでしょうか?
マオ そうだなあ……ヴィジュアル系アーティストとして活動してきて、いろんな容姿の人を見てきましたけど、このジャンルって意外と容姿に自信を持ってる人よりも、コンプレックスを抱いている人が多い気がするんですよね。そのコンプレックスをいかにメイクや衣装でカッコよく見せるか努力している人たちが多いと思うんです。だから「カッコいいからヴィジュアル系」っていうんじゃなくて、カッコよくなりたいから目指すっていうのでもよくて。その見せ方は、自分が知ってる範囲で伝えていきたいですね。少女マンガでよく冴えない女の子がどんどん磨かれていくストーリーってあるじゃないですか、そういうイメージなんです。それと応募年齢も15歳以上で上限を設けていないのもポイントで。僕はわりと遅咲きだったので、若い子しかチャンスがないというプロジェクトにはしたくないんですよね。
──このあとのプロジェクトの動向を楽しみにしております。
マオ はい。僕らもどんな内容になるのか楽しみにしてます!
応募方法
- [1] 郵送
-
パフォーマンスを確認できる動画もしくは音声を収めたCD-RもしくはDVDとエントリーシートを下記住所までお送りください。
- (1)音源(CD-R / MD / カセットテープ / DVD / VHS)
- (2)写真(メンバー全員の顔がわかるもの)
- (3)エントリーシート(PDF)
- (4)曲情報(タイトル / 作詞 / 作曲 / 編曲 / 歌詞(オリジナルの場合))
※ 未成年者の方は、保護者の同意署名が必要です。エントリーシート内保護者同意欄に親権者の署名をご記入ください。エントリーシートがプロジェクトサイトからダウンロードできない場合は、保護者の方の同意署名を同封してご郵送ください。
応募宛先
〒102-8353 東京都千代田区六番町4-5
(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント SDグループ「イケVプロジェクト」 係封筒の裏面に現住所を明記してください。
- [2] WEB
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パソコンもしくはスマートフォンからイケVプロジェクトHPにアクセスし、応募フォームに必要事項を入力してください。
※「踊ってみた」「歌ってみた」「演奏してみた」等のニコニコ動画、YouTubeにアップロードした動画でもエントリー可。
応募締切
2015年6月30日(火)23:59 ※当日消印有効
問い合わせ
ソニー・ミュージックエンタテインメントSDグループ
TEL:03-3515-5693(平日11:00~17:00)
sd-07@sonymusic.co.jp
IKE V PROJECT
応募資格
- 15歳以上の男性(応募時点で中学校卒業以上の方)
- 特定のレコードメーカー、プロダクション、音楽出版社と専属契約の無い方
- 国籍不問
- 東京都内で行われる審査に全て参加できる方(交通費は自己負担となります)
募集部門
- バンド部門(形態不問)
- プレイヤー部門(ボーカル・ギター・ベース・ドラム各パート)
- ダンス部門(ジャンル不問。チームでのエントリー可)
- ダンスボーカル部門(ジャンル不問)
※バンドもしくはダンスチームでエントリーの場合、審査の過程でメンバーのシャッフルや引き抜きの可能性アリ。
マオ
シドのボーカリストとして、2008年10月にシングル「モノクロのキス」でメジャーデビュー。2010年12月には初の東京ドーム公演を行い4万人を動員するなど高い人気を誇る。結成10周年を迎えた2013年1月には初のベストアルバム「SID 10th Anniversary BEST」をリリースし、キャリア初のオリコン週間ランキング1位を獲得。コンスタントにリリースやライブを重ね、ヴィジュアル系シーンを牽引する存在として活躍している。
tatsuo(タツオ)
ゴールデンボンバーの編曲およびレコーディングをはじめ、多数の若手バンドをプロデュースしている。アニメ「SKET DANCE」の4クール分の主題歌の作曲および編曲を手がけ、BABYMETALやももいろクローバーZの編曲およびレコーディングにも携わる。日本人ギタリストとしては初めて、アメリカの楽器メーカーMusic Man社とモニター契約を結んだ。
カリスマカンタロー
明治大学法学部在学中に、ストリートダンスを普及するために株式会社アノマリーを設立。ダンスバトル大会「DANCE@LIVE」を主催するなど、ストリートダンスの普及に務め、ダンスを軸にさまざまな事業も展開している。テレビ東京系「DANCE@TV」でプロデューサー兼ダンサーとして出演するなど多角的に活動中。