ナタリー PowerPush - 家入レオ
「この世界に染まりたくない」17歳の決意
この世界に染まりたくない
──アルバムに入っている曲はほとんど上京してから書いたものですか?
「Last Stage」「Say Goodbye」「サブリナ」以外は全部上京してから書きました。いろんなタイプの曲で今の自分を表現することを意識して。3枚のシングルは、どうしても怖いイメージがあるので。
──怖くはないけど、強いイメージが先行しているでしょうね。
それだけじゃないんだよって伝えたくて。もちろんそれもリアルな私なんだけど、ナチュラルな私もいるから。それでピュアな感じの曲も入れたし、その一方でシングルよりもヘビーな私もいるよ、ということで「Linda」も入れました。
──ラストの「Linda」の歌詞は、最初に話してくれた学校でのレオさんの姿や生々しい感情が、ありありと見えるような内容になっていますね。
そうですね。転校してきて全然学校になじめない時期があって。休み時間も1人で小説とか読んでたんです。「私は1人にされているんじゃなくて、自分から1人になってるんだ」って強がって。それでも、うしろで楽しそうにしている女の子たちの会話が気になる。自分のことを話してるんじゃないか、とか。さらに、そんなことは気にしないで、ちゃんと自分は自分でいようって言い聞かせる自分がいて。その強くあろうとする気持ちのほうに「Linda」という名前を付けて曲を書いたんです。「全て 無駄で終わる強がりでもいい」という歌詞がすごく私らしいなと思います。
──「サブリナ」「Lady Mary」「Linda」では、歌詞の物語にキャラクターを立てて、そこに自分の思いを託していますよね。
アルバムの中に3人もの名前を入れることにすごく迷ったのも事実です。でも、それぞれの考え方も違うから。「サブリナ」は愛を求める気持ちを託していて、「Lady Mary」はある女優さんに捧げている歌で、「Linda」はさっき言ったように強くあろうとする私の気持ちに名前を付けた。この作詞法をずっと続けていくかと訊かれたら、自信を持ってイエスとは言えないです。でも、こういう歌詞を書くのが今の自分だし、1stアルバムだからこそそのまま入れようと思って。
──先程、歌の内容はこれから年齢を重ねるごとに変わっていくという話をしましたけど、レオさんがソングライターとしてこれからもずっと貫きたいことを最後に訊かせてくれますか。
やっぱり荒々しさですね。良い意味でこの世界に染まりたくない。これからもずっと私らしい音楽を、私の意思でやっていきたいです。それをずっと貫いていきたいですね。
家入レオ / 1st ALBUM「LEO」 30sec SPOT
1stアルバム「LEO」/ 2012年10月24日発売 / ビクターエンタテインメント
LIVE INFORMATION
家入レオ 1st ワンマンツアー“LEO”
2013年1月17日(木)
福岡県 福岡DRUM Be-1
2013年1月19日(土)
大阪府 梅田CLUB QUATTRO
2013年1月20日(日)
愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
2013年1月25日(金)
東京都 渋谷CLUB QUATTRO
家入レオ 1st ワンマンツアー“LEO” 追加公演
2013年3月9日(土)
大阪府 大阪BIG CAT
2013年3月17日(日)
東京都 赤坂BLITZ
家入レオ(いえいりれお)
1994年生まれ、福岡県出身の女性シンガーソングライター。幼少時代にピアノを習い始め、小学校時代は合唱部に所属するなど幼い頃から音楽に親しむ。13歳のときに自ら音楽塾ヴォイス福岡校の門を叩き、同塾の主宰者である西尾芳彦に師事する。圧倒的な存在感を放つ透明感あふれる歌声、強い意志を感じさせる詞世界が魅力。2012年2月にシングル「サブリナ」でメジャーデビューを果たし、同年5月に2ndシングル「Shine」、9月に3rdシングル「Bless You」をリリースする。同年10月に1stアルバム「LEO」を発表。