音楽ナタリー Power Push - アイドルカレッジ

結成7周年でストレートな思いをぶつける「idolcollege」

学園よりも動物園のほうがしっくりくる

──新メンバーもたくさん入ってきて先輩方の期待も高いのでは?

 しゃどりー(影澤)は同期がたくさんいて姉妹ユニットのUP's COLLEGEに所属してたからそこに加入した頃は全然わからなかったんですけど、最近はアイカレと兼務になってライブにも出演する機会が多いので少しずつ色が見えてきましたね。言っちゃうと会話が成り立たない系というか、ストレートにおバカというか(笑)。でもアイドルなんで、そこはマイナスポイントじゃなくてプラスになるだろうなって。

冨田樹梨亜

影澤 私、南さんのこと最初は怖かったです。だけど、話してて「あれ?」って思って。

冨田 「あれ?」って(笑)。

影澤 同期もみんな「あれ?」ってなってました。「なんかおかしい」って。

 みんなそう言うよね。

川音 ちぃさん(南)は実はすごいはしゃぐんですよ。

影澤 そうなんですよ。レッスン中に急に踊り出したり。

冨田 ちぃは最初の頃は自分のことをきれいに見せたいって思ってたんでしょうけど、表には出ないところで変なことばっかりやるんですよ。

 そういうの、最近になって徐々にオープンにしてきたんですけどね。それもアイカレに入って育っていったキャラクターというか。私、17歳からアイカレでやってるので最初の頃と比べたらそりゃ変わりますよ。それにちょっと厳しい表情もしちゃうし、言うときには言う性格だから新人の子は取っ付きにくいだろうなって思って、できるだけおちゃらけるようにしてるというか。「こいつ、ヤバいやつだ」って思われたほうが距離が縮まるかなって思ってやってたらこんな性格になっちゃったと(笑)。

──冨田さんはあまり裏表ない感じはしますけど、どうですか?

冨田 いや、めちゃくちゃありますよ。

 それ、自分で言うんだ(笑)。

冨田 私、超オンオフが激しくて、アイカレの活動とそれ以外で全然違いますね。家ではまったくしゃべらないです。

 すごい素っ気ないんですよ。じゅり(冨田)のお父さんが「今日のライブどうだった?」とか聞いても「普通」しか言わないし(笑)。アイカレでのじゅりを見てるから、身内に対して考えられないような素っ気なさで「ちょっとウソでしょ」って思うくらいで。

冨田 別に仲はいいんですけど、しゃべることがあまりないというか。普段は無口なのでそういうところが出ちゃうんですかね。

──ライブでのパフォーマンスはカッコいいと思いますよ。

冨田樹梨亜

冨田 いやいや、私は本当にダメなんです。

 ウケる(笑)。

冨田 本当に歌もダンスもダメなんです。ダメダメです。

──自分に対してハードルが高いんですかね?

冨田 いや、もうずっとヘタクソ。ヘタクソなんです。

──でも川音さんと同じく憑依型というか、冨田さんもライブになると表情が変わりますよね。

冨田 よく「イケメン顔」と言われます(笑)。

──本当にいろんなタイプのメンバーがいますよね。

 めっちゃいますよ。人間っていうか動物っぽい。学園というより動物園のほうがしっくりくるんじゃないかと思うくらい。姫みたいな園児もいるし。大所帯になりましたし本当にいろんな子がいますよ。

楽しくなければグループとして終わり

──UP's COLLEGEのメンバーも増えましたし、3月には初期メンバーの齋藤綺咲さんが卒業して(参照:アイカレ齋藤綺咲、笑顔咲き誇る卒業公演「感謝の気持ちでいっぱい」)メンバー構成も変わってきましたね。

UP's COLLEGE from アイカレ

 アプカレ(UP's COLLEGE)と一緒にライブに出ることも多くなりましたし、きっさ(齋藤)の卒業もあって、これまでとは違ったフォーメーションをする機会が増えましたね。だからちょっと足が遠のいてた人が最近のアイカレを見ると「全然変わったね」って思うんじゃないかと。メンバーだけでなくライブの雰囲気とかも合わせて。

──今もライブで初期の代表曲「いちごパフェ」は歌いますけど、「イチズレシピ」みたいな王道アイドル曲や「ハルモニア」のようなクールな楽曲などもあって、選曲もバラエティ豊かですね。

 結成当初からは考えられないくらい、今はいろんなタイプの楽曲をやってます。もう初期メンバーは私しかいなくなってしまったんですけどね。

──齋藤さんの卒業公演でもおっしゃってましたけど、やっぱり彼女の存在は南さんにとっても大きかったようですね。

 そうですね。彼女とは語り切れないくらいいろんなことがありましたし。本人から卒業するって聞いたときも「ついにこのときが来たか」って思ったくらいで別に涙も出ず。でも卒業当日が来てライブをやってるときに「彼女と一緒にステージで歌うのはこれが最後なんだ」って思ったら感情が爆発しちゃって。ヤバい、泣きそう(笑)。

──いい卒業公演でしたよね。斎藤さん本人もメンバーもファンも、みんな最後は笑ってて、アイドルとして一番いい終わり方だったなと。卒業という悲しい場面でも笑って見送ることができるのがアイカレのいいところの1つなのかなって思いました。

 初期メンバーで在籍期間も長かったし彼女はアイカレにとっても功労者ですからね。グループをずっと支え続けてくれたのは間違いなく彼女ですよ。きっさがいたからアイカレはいいバランスでいられたんだと思います。

──ムードメーカー的な役割でしたよね。

 私が面白いことを言えないからそういう面ではすごく頼りにしてました。

南千紗登

──南さんとのバランス感がよかったですよね。お互いが持ってないものを補いながらがんばってた感じがします。だから彼女がいなくなってからのアイカレがどうなっていくのかなっていうのは楽しみです。

 やっぱり、しゃどりーとか姫とか新メンバーには期待してますよ。きっさがいなくなったことで「もっとがんばらなきゃ」って思って成長してくれたらなって思います。もちろんカワオちゃんとか長年いるメンバーももっと上を目指してほしい。メンバーが減って寂しい気持ちもあると思うんですけど、それによって育つメンバーもいますし。

──メンバーが減ったから単純にマイナスではないですよね。プラスに転じていけばいいことですし。

 新メンバーはまだはしゃいだり遊んだりして自由ですけど、それもいいんですよ。楽しいことが一番です。ここにいて楽しくなければそれはもうグループとして終わりだと思うので。ライブでもそれ以外でも、とにかくアイカレが楽しいって思うことが何よりです。スキルアップは常に目指してがんばってるので、あとは個々で伸ばしたいものに力を入れていってほしいです。

ニューアルバム「idolcollege」/ 2016年4月20日発売 / Stand-Up! Records
DVD付盤 [CD+DVD] / 3500円 / POCS-1422
通常盤 [CD]/ 3000円 / POCS-1423
CD収録曲
  1. がむしゃらFighter
  2. あのコが、髪を、切らない理由。
  3. イチズレシピ
  4. BEFUNYOUANDQN
  5. 光の中へ
  6. ラブ/ライク
  7. トゥルーエンドプレイヤー
  8. ハルモニア
  9. Myself
  10. ビーマイ☆ゾンビ
  11. NGワード~キミガスキ~
  12. #常夏女子希望!!!
  13. 正義の心~平和のために~
  14. This is it~永遠少女~
初回限定盤DVD収録内容
  1. がむしゃらFighter(Music Clip)
  2. あのコが、髪を、切らない理由。(Music Clip)
  3. トゥルーエンド プレイヤー(Music Clip)
  4. #常夏女子希望!!!(Music Clip)
  5. ビーマイ☆ゾンビ(Music Clip)
  6. イチズレシピ(Music Clip)
  7. がむしゃらFighter(メイキング映像)
アイドルカレッジ
アイドルカレッジ

「未来のアイドルをみんなと育てていこう」をテーマにダンスや歌唱、演技などのレッスンを公開授業として行い、ファンと共に成長していくアイドルグループ。B.L.T.IDOL COLLEGEとして2009年2月に結成し、2010年4月1日よりグループ名をアイドルカレッジに改めメンバーをリニューアルし再始動する。2013年2月に「少女卒業 / YOZORA」でドリーミュージックよりメジャーデビューが決定し精力的にライブ活動を行っていく。2014年7月にStand-Up! Recordsに移籍し、第1弾シングル「あのコが、髪を、切らない理由。」をリリース。2016年3月から4月にかけて東名阪ツアーを開催し、ツアーファイナルで7大都市ツアーを開催することを発表した。同年4月にはニューアルバム「idolcollege」を発表する。