ICEx「CANDY」インタビュー|“溶けない愛”を胸に──EBiDANの新星、メジャーデビュー (3/3)

緊張しすぎて、1周回って“無”に

──韓国で撮影された「CANDY」のミュージックビデオもすごくカラフルでポップな仕上がりですね。撮影はいかがでしたか?

志賀 おしゃれでした。韓国……! 「こんなドーナッツ屋さんあるの!?」と思っちゃうくらい素敵なお店で撮影したんです。

千田 どこもかしこも、撮影スポットって感じだったよね。

阿久根 すごく大きいドーナッツ屋さんで。

──映像からもとても楽しそうな雰囲気が伝わってきました。

一同 楽しかったです!

志賀 八神と筒井は、初めてのMV撮影だったよね?

筒井 そう、僕と八神は初めて。

八神 もう、おぼつかなかったです(笑)。

筒井 そんなことないよ! 八神が先にソロカットを撮ったんですけど、モニタを観ていたら初めてとは思えないくらい堂々としてて、観ている僕が「ヤバい、俺ちゃんとできるかな!?」と心配にになっちゃって。おかげでめちゃくちゃ緊張しました(笑)。

八神 緊張しすぎて、1周回って“無”になったんですよ。

一同 あはははは!

八神 あれは無の境地だったんです。だから褒めないでほしいです……(照れながら)。

八神遼介

八神遼介

筒井 でも、僕は八神の撮影を観ていて「これは推したくなるな!」と思いました。僕自身はリップシンクの上手なやり方が全然わからなくて……自分の出番の前、ひたすらトイレにこもって、鏡の前でめちゃくちゃ練習しました。「違うな……」とか思いながら(笑)。

──MVの中にも鏡を取り合って身だしなみを整えるシーンがありますけど、撮影中、実際に鏡と向き合っていたんですね(笑)。

筒井 そうなんです(笑)。みんなの動きを参考にさせてもらって、めっちゃ練習しました。

山本 あと、撮影ではドーナッツを作ったりアイスをすくったりする動きがあったんですけど、それがすごく楽しかったです。僕はドーナッツにホイップクリームをデコレーションする役だったんですけど、難しすぎてぐちゃぐちゃになっちゃって……そのあと旺ちゃんにバトンタッチしてやってもらいました。旺ちゃん、前にやったことある?って思うくらいきれいにトッピングできるんですよ。

中村 ちょっと、みんなに隠れてイメトレを……って、それは嘘ですけど(笑)、やってみたらできました!

中村旺太郎

中村旺太郎

阿久根 センスだね。

──韓国にはどれくらい滞在していたんですか?

阿久根 3泊4日です。でもあっという間すぎて。

志賀 楽しかったよね。初海外のメンバーも多かったんですけど。

千田 思い出がたくさんできました。

志賀 文化の違いがすごく刺激的でした。韓国の方はフレンドリーに話しかけてくれて、めっちゃ楽しかったし、海外での活動にも興味が持てました。

一同 そうだね。

中村 ただ、僕は読める文字が1つもなくて……コンビニで日本語を見つけたとき、安心感やばい!って感動しました。日本に帰ってきたときの、実家に帰ったかのような安心感……本当にヤバかったです。

一同 あはははは。

ところどころに隠されているかわいらしさやトイポップ感

──カップリング曲についても聞かせてください。初回限定盤Aに収録されるのは「Play The Music」という楽曲です。

阿久根 「Play The Music」はほかの曲と比べるとダンスが激しくて。曲の世界観も少し違うんですよ。僕の感覚的には、ヨーロッパ風というか……。

千田 ヨーロッパ……?

阿久根 わかる人にはわかるの!(笑) とにかく、カッコいい振りがめちゃくちゃ入ってて、ダンスがダイナミックなんです。デビューシングルは“レトロトイポップ”がテーマだからどの曲も“かわいい”が強めだけど、「Play The Music」はカッコいい要素も入っているので、早く皆さんにパフォーマンスを観てもらいたいなって。

阿久根温世

阿久根温世

志賀 銃を構えるような、兵隊さんを意識した振りとかもあるんです。

筒井 全体的にクールめの振付になっているんですけど、「ピコーン」っていうゲーム音が入っていたりもして。

山本 そこに“トイポップ感”が表れているんだよね。

筒井 ところどころに隠されているかわいらしさやトイポップ感にも注目してほしいです。聴いていて楽しい曲だと思います!

僕らの“カッコいい”のギャップを見せられる

──初回限定盤B収録の「COUNT DOWN」が、作品の中で一番大人っぽい印象の楽曲だと感じました。

一同 そうですね。

千田 ICExはまだ平均年齢が低いし、メンバーの顔立ちもかわいい雰囲気の子が多いじゃないですか。「CANDY」もかわいい曲だけど、そんな中で僕らの“カッコいい”のギャップを見せられるのが「COUNT DOWN」だと思います。すごく大人っぽくてセクシーな曲になっているんです。「3 2 1」というカウントダウンが曲中にたくさん出てくるんですけど、そのカウントダウンのたびに「次は何が来るんだろう?」というワクワク感が楽しめる振付も見どころです。

千田波空斗

千田波空斗

──あと、この曲はボーカルの難易度が高そうだなと思ったのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

志賀 難しかったです! すごく技術が求められました。ウィスパーボイスでの歌唱だったり、慣れていない表現に挑戦したりもしたので、レコーディング中は「難しいな……」と思っていました(笑)。

──そして、通常盤収録の「Sunny Road」はディスコ調のご機嫌な曲ですね。

筒井 僕大好きなんです、この曲! この曲はシングルの中でも一番さわやかな曲だと思います。皆さん、ぜひ朝に聴いてほしい! 僕、目覚ましのアラームをこの曲にしているんです。すごくさわやかな朝を迎えられるはずですよ。目が覚めるたびに「ああ、いい曲だなあ。めっちゃいい声してるな、僕……」とか思いながら二度寝するんですけど……。

八神 二度寝するんかい(笑)。

筒井 で、で! 最初に僕が英語をしゃべるセリフパートがあるんですよ。そこ、注目ポイントです!

筒井俊旭

筒井俊旭

阿久根 めっちゃうれしそう! すごい興奮してるやん(笑)。

山本 英語でなんて言ってるの?

筒井 「知らんかったと思うけど、実はこの曲は君のための曲なんやで。もしこれを聞いてたら、俺に電話してな」と言ってるんですけど。レコーディングしたときはセリフを言うの難しいなと思っていたんですが、完成したものを聴いたら、うれしくてなんかもうニヤニヤが止まらなくて……!

一同 あはははは!

阿久根 おかしいなあ。僕が聴いたときは特にニヤニヤせず、すっと流れていったけどなあ(笑)。

筒井 え?

阿久根 嘘、嘘(笑)。発音がよくて自然だったって意味。カッコよかったよ。

竹野 さすがですね。

竹野世梛

竹野世梛

中村 さすが英検準1級。

筒井 まだ取ってないけどね(笑)。

──筒井さんの「Sunny Road」愛がすごいですね。

志賀 そうなんです。だって今日の朝も歩きながら聴いてたよね?

筒井 そう。

阿久根 ホントに好きなんだね。

嘘偽りない僕たちが、たくさんの方に愛されたら

──ICExの今後についても聞かせてください。ICExをここからどういうグループにしていきたいと考えていますか?

志賀 僕たちはほかのEBiDANのグループと比べたら平均年齢が低いので、若さを魅力としてがんばっていきたいです。そして、若いけど1人ひとりの個性や実力もしっかりあるよ!というところをアピールできたらと思います。まだまだ伸びしろばかりだと思うので、これからもっともっと成長して、どんどん上に上がっていくぞという気持ちでがんばりたいと思います!

志賀李玖

志賀李玖

山本 僕的に、ICExのメンバーはなんというか、“ポンコツキャラ”が多いイメージなんです。でも、それを直してほしいとかじゃなくて! それぞれの素敵な個性だし、その自然体な雰囲気が、親しみやすさを生むんじゃないかなと思っていて。だから、常に素顔のままでいる、嘘偽りない僕たちのほんわかとした雰囲気が、たくさんの方に愛されたらいいなって思います。

──先ほどはEBiDANの先輩のお話がありましたけど、今年はたくさんのボーイズグループがデビューをしていて、きっと周囲からの刺激も多いと思うのですが、そのあたりは皆さんどのように感じていますか?

山本 EBiDANだとLienelだったり、EBiDANではないグループだと龍宮城だったり……同じ時期にデビューしたグループには負けないぞという気持ちは常に持っています。それに、僕らは国立競技場でライブをすることを目標に掲げているんですが、先輩のグループだって追い越していかないと、国立競技場には立てないと思うんです。今、先輩方のライブのオープニングアクトをたくさんやらせてもらっていますが、その中でいいところはどんどん吸収して、成長して、いつかEBiDANの先頭を走れるくらいのグループになれたらいいなと思います。

山本龍人

山本龍人

一同 そうだね!

──「国立競技場でライブをする」というグループの目標は、どんなふうに決めたんですか?

阿久根 合宿のときに決めたんですけど、まずそれぞれに目標達成シートを書いたんです。真ん中にそれぞれの夢をバーンと書いて、その夢を達成するためにはどうすればいいのかを書き込んでいくものだったんですけど、3月31日、ICExのグループ結成発表のときに駆けつけてくれた超特急のユーキくんが、「大事にしてほしいのは、目指す先がみんな一緒であってほしいなと思います。そこが1つ決まっていれば、たとえケンカをしちゃったりしても、道を外れることなくまっすぐに進めると思うから。“夢の場所”を言霊にして、みんなに発信して、どんどん夢を叶えていってほしい」と言ってくれたんですね。

──素敵なアドバイスですね。

阿久根 その言葉が、僕らの中ではとても大きくて。目標や夢を言い合っているときに「見つめるところは一緒でありたいよね」という話をして、国立競技場を夢の場所に決めました。僕だったら「ドームツアーをしたい」、旺ちゃんだったら「武道館に立ちたい」とか、それぞれに思い描いていたんですけど、みんなの夢をすべてクリアしないと、国立競技場にはたどり着けないんです。だから、1人ひとりの夢を超えて、1つに合わせて、国立競技場にしようぜってことで目標を1つに決めました。

一同 そうです!

──では最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします!

志賀 僕たちICExは8月16日にメジャーデビューします。これから先、いろんな景色をCOOLerの皆さんに見せていけたらと思うので、僕たちのことをたくさん愛してください。そして、僕たちも世界中の皆さんをたくさん愛すので、いつか一緒に国立競技場ライブの夢を叶えましょう!

ICEx

ICEx

プロフィール

ICEx(アイス)

EBiDANに所属するダンスボーカルユニット。メンバーは阿久根温世、志賀李玖、竹野世梛、千田波空斗、筒井俊旭、中村旺太郎、八神遼介、山本龍人の8人。2023年3月31日に結成を発表した。グループのコンセプトは「全ての愛を愛す」。8月5日に東京・ヒューリックホール東京で初のワンマンライブ「ICEx First concert "ICEx LOVEx YOU"」を開催し、16日にシングル「CANDY」でビクターエンタテインメントよりメジャーデビューした。