ナタリー PowerPush - HY

地元・沖縄への感謝を込めてHYが贈る10周年のストリートライブ

沖縄で作るからこそHYの曲になる

──それにしても、HYはデビューから10年経った今も“沖縄のバンド”というイメージがものすごく濃いですよね。10年も活動して全国でライブをしていると、普通はどこ出身かというのは気にならなくなるバンドが多いと思うんですけど、HYと沖縄とは絶対に切り離せない気がします。それはどうしてなんでしょう?

名嘉 たぶん僕のスネ毛が濃いからじゃないですかね。

一同 (笑)。

名嘉 あとは、未だに沖縄を拠点に活動してますからね。でもそう感じてもらえるのはうれしいです。

──全員が沖縄に住んでるというのはバンドにとってやっぱり重要?

名嘉 あの環境じゃないと曲も作れないんですよ。いつもは沖縄で6割作って、集中するために県外に出るんです。沖縄って良いところと悪いところがあって、ゆるいのは良いんだけど、ここぞというときにゆるくなったらダメなんですよね。だから6割ぐらい出来上がったら気持ちをビシッとするために県外に飛んで合宿して曲固めて帰ってくるっていうパターン。やっぱり沖縄は切り離せないですね。

仲宗根 沖縄にしかない匂いや音を感じながら作っていくのがいいんですよね。

名嘉 自分たちは自然にやってるんですけど、例えば歌詞に「海」「山」「川」「星」っていう言葉がやたら出てくるのは、僕らにとってそれが当たり前の風景だから。そういう歌詞を書けるのは、自分たちがその環境で暮らしてるからかな。そこからお客さんにも沖縄の風を感じてもらいたいし。

──東京を拠点にしようと思ったことはないんですか?

名嘉 ある?

許田 ……ない(笑)。

名嘉 自分たちは相当環境に恵まれてるって感じてます。仕事自体は東京にいたほうが何かと便利だと思うんです。でも、スタッフのみんなが、自分たちは沖縄にいないとHYの色が出ないっていうのをわかってくれてる。ずっと沖縄に住まわせてくれてる環境に感謝してますね。

──10周年を迎えるわけですが、最後に今後の活動の展望について教えてください。

仲宗根 この先もずっとこのメンバーでしか出せない音を作って、HYにしかできないパフォーマンスをしていきたいですね。私達の伝えたいことを、聴いてくれているみんなに感じとってもらえるか、伝えることができるかを常に考えつつ、活動していきたいです。

新里 今、レコーディングの最中なんですけど、みんな腕もすごく上がってクオリティも高くなってきてるんですよね。今までになかった個性的な曲もどんどん出てきてるから、楽曲のクオリティをもっともっと上げて、「HYってこういうこともできるんだ」っていう面を見せていきたい。お客さんにこれからも元気を与えていけるように、レベルアップしていけたらいいなって思いますね。

2008ストリートライブ写真

HY Street Live 2009 ~10th Anniversary くわっちーさびら~

2009年9月22日(火・祝)
沖縄 北谷 美浜カーニバルパーク
START 16:00

詳細はこちら

ストリートライブ生中継

CS放送「スカパー!」にてHY Street Liveの生中継が決定。

チャンネル
  • スカパー!Ch.190「スカチャンHD190」
HY(えいちわい)

2000年に沖縄で結成された、男性4人女性1人からなるミクスチャーロックバンド。翌年ミニアルバム「Departure」を沖縄限定で発表し、高い支持を得る。2003年にリリースしたアルバム「Street Story」は口コミで人気を集め、インディーズながらも100万枚以上もの大ヒット。続く2004年の3rdアルバム「TRUNK」もメガヒットを記録し、LINKIN PARKの日本武道館公演でオープニングアクトを務めるなど大躍進を果たす。その後もインディーズに在籍しつつ、精力的なライブ活動を展開。2007年3月には初のカナダ・アメリカツアーも敢行し、大成功を収めている。