ナタリー PowerPush - Hostess Club Weekender
ねごと蒼山&沙田×オフィシャルカメラマンが語る「洋楽イベントのススメ」
大学の友達と洋楽の話をしたことはなかった
──ねごとのお2人が洋楽を聴き始めたのは、いつ頃ですか?
沙田 高校生くらいですね。最初はNirvanaあたりから入って、だんだんと洋楽を聴ける身体になってきて。なぜかそこからSonic Youthを聴き始めて、「自分はこういう音楽が好きなんだな」ということに気付いたんですよね。その後は、The Fratellis、The Cribsとか……Arctic Monkeysが出てきたのも大きかったですね。そういう音楽はメンバーのみんなとも共有してました。バンドでコピーもやってたから。
蒼山 ねごとは結成当初コピーバンドで、主に洋楽の曲をやってたんです。さっき言ってたThe Cribsの曲だったり、あとはBloc Partyの曲をやろうって話したり……結局、実現しなかったんですけど(笑)。
──新しい洋楽を聴くこととバンドで演奏することが直結してたというか。
蒼山 その後もいろいろと聴いてました。最近だとTemplesのライブに行ったり。ひさびさに「カッコいい!」と思ったバンドですね。
古溪 ルックスもいいですよね。でも2人の年代だと、周りに洋楽を聴いてる友達は少ないんじゃないですか?
沙田 うーん、そうかもしれないですね。こういう業界というか、バンドをやってる方、音楽関係の仕事をしている方は聴いてると思いますけど、大学の友達と洋楽の話をしたことはなかったかな。
「カッコいいバンドが見れる、オシャレなイベント」
古溪 一度聞いてみたかったんですけど、それってどうしてだと思います? 今は邦楽と洋楽が分かれている感じもあるけど、「普段邦楽を聴いてる人にもこのイベントに来てほしい」っていうのが今日のコンセプトだったりもするので。
沙田 それは幸子のほうがわかるかも。私は洋楽にドップリ浸かってるから(笑)。
蒼山 どうかなあ(笑)。私、妹が2人いるんですね。20歳と高校生なんですけど、洋楽を聴くとしてもバンドではないんですよ。例えばレディー・ガガとかアデルとか。
──ヒットチャートの上位にいる、有名なアーティストですよね、つまり。
蒼山 はい。で、たまに私が海外バンドの曲を「この曲いいよ」っていう感じで教えると、「いいね」って聴いてたりもするんですけどね。もしかしたら(バンドの音楽に対して)「ちょっと難しい」とか「ポップじゃない」っていう印象があるのかも。
古溪 沙田さんがNirvanaを知ったのは、何かきっかけがあったんですか?
沙田 “Nirvana”って書いてあるTシャツを見たり(笑)。ひとつのアイコンとして捉えていたところもありますね。The Velvet Undergroundもそうですけど、カルチャー的にわかりやすいところがあると入りやすいのかなって。
蒼山 私の場合は、好きな作家の人が聴いていた音楽を聴いてみることもありますね。
沙田 映画が好きな人だったら、サウンドトラックに興味を持つこともあるだろうし。ほかのカルチャーとの流れで、聴いてみるのもいいと思いますね。
古溪 ファッション文化も含めてですよね。こう言うと語弊があるかもしれないですけど、オシャレなものとして捉えてもいいかもしれないし。このイベントは“Weekender”っていう響きもカッコいいと思うんですよ。「カッコいいバンドが見れる、オシャレなイベント」という興味でもいいんじゃないかな、と。
沙田 音楽に至る入口は何でもいいと思うんですよね、ホントに。
アーティストから発信するのは大事
──邦楽のミュージシャンが紹介する海外のアーティストをチェックするのも楽しいですよね。
古溪 そうですね。例えばアジカンのゴッチくんは、そういうことに力を入れてるじゃないですか。でも、なかなか広がっていない気がするんですよ。アジカンと仲のいい日本のバンドは聴くんだけど、洋楽となると……例えばゴッチくんはLocal Nativesなんかも好きなんだけど……ファンはそこまではたどり着いていないというか。
沙田 Oasis、Weezerみたいなビッグネームだと「名前は知ってる」って興味も沸くんでしょうけどね。
古溪 俺らの世代からすると「YouTubeでいつでも無料でこんなにたくさんバンドが見れるって、すごくね?」って思うんですけどね(笑)。もったいないなって。でも、アーティストから発信するのは大事だと思います。今自分はBUMP OF CHICKENのツアーに同行してるんですけど、チャマ(直井由文)が今年からTwitterを始めたんですよね。そこで自分が好きなアーティストを紹介していて。それはよいことだな、ありがたいなって思います。そこから興味持つ人も増えたらいいなって思いますし、「もっとやって」って本人にも言っておきました(笑)。King KruleやCloud Nothingsの名前も挙げていて、本人も「Hostess Club Weekender」に興味あるって言ってましたし。沙田さんもつい最近始めたんですよね? ぜひ、バンバン発信してほしいです。
沙田 はい(笑)。音楽をやってる人が「いいよ」ってレコメンドすれば、少しずつ広がっていくだろうし。
──「好きなバンドのメンバーがどんな音楽を聴いてるか?」って、すごく気になりますからね。
古溪 俺の年代だとBOØWYやTHE BLUE HEARTSなんですけど、例えば布袋(寅泰)さんが聴いている音楽を探ることで、洋楽への興味が広がることもあったので。あと、「このバンドのバックグラウンドには、こういう音楽があるんだ」っていう発見できたり、そういうことに気付くのってすごく面白いんですよ。そのバンドのことがもっと好きになったりもしますしね。
- 2014年6月21日(土)
- 東京都 新木場STUDIO COAST
OPEN 12:45 / START 13:45 - 出演者
Blonde Redhead / Simian Mobile Disco performing WHORL / Perfume Genius / ソン(Sohn) / Highasakite - 2014年6月22日(日)
- 東京都 新木場STUDIO COAST
OPEN 13:00 / START 14:00 - 出演者
キャット・パワー(Cat Power) / Cloud Nothings / Joan as Police Woman / Toy / The Bohicas - 料金
- 1日券 7900円(ドリンク代別)
2日通し券 1万3900円(各日ドリンク代別)
ねごと ライブ情報
ねごとpresents 「お口ポカーン!! "Z"OOM in Z day」
2014年7月20日(日)東京都 EX THEATER ROPPONGI
ねごと
全員平成生まれの蒼山幸子(Vo, Key)、沙田瑞紀(G)、藤咲佑(B)、澤村小夜子(Dr)からなる4人組ロックバンド。高校2年生だった2008年1月に結成し、春に開催された「閃光ライオット2008」に応募。8月に行われた決勝大会に進出。審査員特別賞を受賞する。2010年2月より行っている自主企画「お口ポカーンフェス?!」も毎回好評を博している。2010年9月29日、1stミニアルバム「Hello! "Z"」をKi/oon Musicよりリリース。2011年3月発表の1stシングル「カロン」はau「LISMO!」のCMソングとしてオンエアされ、幅広い層から注目を集めた。同年7月、初のフルアルバム「ex Negoto」をリリースし、オリコン週間ランキングでトップ10入り。「SUMMER SONIC」「ROCK IN JAPAN FES.」「RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO」「MONSTER baSH」「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER」など、多数のフェスに出演する傍ら、「GirlsAward」「HARAJUKU KAWAii!! FES.「などといったカルチャー系イベントにも出演。2014年3月には2ndミニアルバム「"Z"OOM」を発表した。これまでに7枚のシングル、2枚のミニアルバム、2枚のフルアルバムをリリースしている。