イケメン少年と過ごした極寒の沖縄

──PVも夏を思われる海辺が舞台ですけど、これはどこで撮影を？

沖縄です。ジャケットのイメージと近いPVにしたいと思って、なるべくあったかいところということで沖縄を選んだんですけど……極寒でした（笑）。沖縄だけどずっと曇ってるし、寒波来ちゃって（笑）。ずっと寒い中、半袖で撮影してました。

──はははは（笑）。でもしっかり夏っぽいイメージに仕上がってますよね。

編集の妙で夏っぽく仕上がっております（笑）。

──歌詞やアニメとはまた別のしっかりとしたストーリーができあがってますけど、これはどのように？

「DOG DAYS"」の世界観にも合わせて若干ファンタジーな要素もありつつ、夏休みに体験したいであろう「STAND BY ME」的な冒険というか。

──冒険があり、謎の少年との出会いがあり。

あの男の子がホントにイケメンで（笑）。沖縄の子で、英語も日本語もどっちも話せるんですよ。

──不思議な雰囲気ですよね。堀江さんに手を引かれて歩いている姿は少年なんだけど、逆に堀江さんの手を引いてリードしているときは凛とした青年のように見えるし。

妖精のようにも見えるんですよね。最後は砂になったのかな？みたいな（笑）。ホント絵になる子でしたねー。6歳ぐらいで、監督さんの指示を聞いてるときはわかってるのかわかってないのかって感じなんですけど、画面を通して観るとちゃんとお芝居してくれててすごい！みたいな。

──そしてやはりPVもどこか「夏の約束」と共通するムードがあって。

そうですね。どちらも「DOG DAYS」のもとに集う曲として、そのへんのつながりがありますね。

ライブの“間”をいかに意味のある時間にするか

──そして今まさに準備段階も大詰めだと思いますが、2DAYSライブ「堀江由衣をめぐる冒険V～狙われた学園祭～」のほうはいかがでしょうか。

はああああ……はい（笑）。

──どう見ても大変そうですね（笑）。

毎日リハーサルしてます！ 内容もほぼほぼ固まって……このライブの制作を始めてから1年近く経っているので、だんだん何が面白くて何が面白くないのかわかんなくなっていて（笑）。

──タイトルとコンセプトを発表したのは去年の5月ですもんね（参照：次は学園モノ！ほっちゃん「めぐる冒険V」で女子高生に）。最初の構想からだんだん変化して。

大筋は最初に考えたところからほとんど変わってないです。ただ、小ネタがどんどん盛り込まれてきて（笑）。小ネタのせいで長くなってしまうのはどうかなあとか。

──「めぐる冒険」シリーズをやる上で、必ず守っていること、重要視していることはなんですか？

なんだろう……ヘンな間を作らないこと（笑）。衣装を着替えたりする時間を、いかに必要な意味のある時間にするか。私のライブはすべてそこから始まってるんですよ。いかにもここで着替えてますよ、みたいな間を作らないためにはどうしたらいいのかっていう。

──場面転換でバックバンドがインストを奏でる代わりに、コントを選んだと（笑）。

そうです（笑）。ここに間を置くとして、このコントを入れるためにはその前に伏線が必要だし……とか考えてるうちに全体ができあがっていくんです。全編くまなく楽しんでもらえることを意識して作ってますね。今回はそれがうまく発動するかどうかは、これからのがんばり次第なんですけど。とにかく飽きずに楽しんでもらえるようにという、それだけを考えてやってます。

──毎回大変そうですけど、「めぐる冒険」シリーズみたいな大がかりなものではなく、もっとラフで小規模なライブをやってみたいとは思わないですか？ 例えばBillboard Liveみたいな小一時間程度のライブなら、衣装チェンジとかに気を遣わなくてもいいでしょうし。

確かに。うーん、なんか機会を失っちゃった感じなんですよね。「めぐる冒険」の2回目か3回目かにそういうことをやろうという案もあったんですけど、これもレーベルの偉い人に「ほっちゃんのライブはこないだみたいなのがいんじゃない？ お客さんも喜んでくれてたし」って言われて、そのまま機会を逸しちゃったみたいな。着替えないにしても、ちょっとした間をどう埋めようかと考えすぎちゃうと思うんですよ。

──隙間恐怖症みたいな。

ホントに。やっぱり歌だけで勝負できるぐらいの自信がないと本当はいけないと思うし。広い会場だと角度によってはステージが見えにくい場所もあるでしょうけど、歌だけは絶対に届くので、それはいつも大事にしようと思ってます。