ナタリー PowerPush - HONDALADY
1年ぶり新作抱えてナタリー初登場! 万年若手バンドがネクストドアを蹴破る
今回は全曲ライブで演奏できる
──今回のアルバムの曲って、ハモンドオルガンとかブルースハープを取り入れたことでナチュラル感が出てる気がします。そういう意味では、ライブのほうが馴染むんじゃないのかなと思うんです。
Die 今までのアルバムだとライブで演奏するのは4~5曲ぐらいで、まったくライブでやらない曲もいくつかあったんですけど、今回は全部できるなと。
マル HONDALADYとして曲を書くという作業は、イコールHONDALADYとしてライブで演奏することに直結してるから、演奏できない曲はなるべく書きたくないと思っていて。だから、作ったけどライブで演奏されない曲が不憫でしょうがないんですよ。そういう意味では、今回は全曲ライブでやりたいですね。
ベテランとは無縁の万年若手バンド
──HONDALADYも結成してもうすぐ15年になるわけですが。
マル 結成が1996年だから、今2010年で……ホントだ、もうすぐ15年じゃん!
Die えぇーっ! すごいね。
──そういうことは意識しないほうですか?
Die だって10周年のとき、何もしてないし。
マル 後で10周年だったことに気付いて、「あぁー、しくったなー、なんかできたのに」って。
──2人になってそれこそ10年近くやっていて、それこそ中堅やベテランの域に達してるはずなんですが、HONDALADYってこう、ベテラン感というのとはまた違う……。
Die 無縁の、万年若手みたいな(笑)。
マル フレッシュというかパンクというか。ひな壇芸人に近い感じですよね。
──本人たちは意識してないのかもしれないけど、その感覚を失わずに続けることって意外と難しいことなんじゃないかなと思うんです。15年近くも続いた秘訣ってなんでしょうね?
マル フォロワーがいないからじゃない?
Die そうだね、後輩バンド的なのもいないし。
マル だって売れてないもん。バンドとしての沸点がないままだから。
Die ちょっと上がったり下がったりを繰り返しつつだから、偉そうなフリもできない。
マル こういうスタイルでやっていると、ありがたいことにいろんなところから声をかけられるんですね。例えばギターロックバンドのイベントだったり、テクノ系の深夜のクラブイベントだったり、アイドルイベントだったり、ヴィジュアル系だったり。いろんなところでやらせてもらえるから、新鮮なんですよ。
Die 要望があればどこでも行きたいですね。
マル HONDALADYのルールとしては、2人の機材はどこでも行けるレベルの量に収めよう、飛行機の手荷物ぐらいにしときましょうというのがあって。それさえ守ることができれば、どこにもライブに行けるから。海外にだっていける。
Die 刑務所の慰問とかも行きますよね。
マル 行くね、行く。
10年以上続くとあまりに日常的過ぎて気負うものがない
──そう考えるとHONDALADYは非常にユニークで、他に替えの利かない存在だなと思いますね。
Die そう言われるとうれしいよね。
マル さっきの10周年を忘れた話じゃないですが、自分の人生っていうと大げさだけど、生活と密着してるからそういうのを素通りしてしまうんですよ。普段から月2~3回ライブをやって、半年ごとにレコーディングの準備をして、1年ごとにリリースして、というのがここ10年続いてることですよね。レーベルが変わりいろんなことがありつつ、10年以上そんな状態が続くとあまりに日常的過ぎて気負うものがない。解散して再結成するバンドとか、結成10周年20周年というバンドもいるし、空白が6~7年あるバンドもたくさんいるけど、僕らはそれがないんですよね。
Die だから別に振り返らなくてもいいってのもあるし。
マル レコーディングやライブがない、ぽっかり空いた期間って1カ月半くらいしかないんじゃないかな。逆に長く空いてしまうと、次やりにくいっていうのがあって。
──じゃあこのペースで自分たちのモチベーションが下がらないかぎりは、続けられるだけ続けていくんでしょうか?
マル 辞めるタイミングが見出せないんですよね。どうしたらいいんだろう。
Die さも辞めたいみたいな感じの言い方だけど(笑)。
マル これ以上忙しくなったり、これ以上人気がなくなったりというのは逆に怖いですね。だって活動できなくなるじゃない。
Die すりゃあいいじゃん(笑)。
CD収録曲
- ハレルヤ
- 花月雪星宙
- Escape (from KIX)
- B.A.D. (Big Adventure of Die)
- Forest Zunta
- なまけ虫
- フリースタイラー
- Escape (from CDG)
HONDALADY presents “MODELROOM #6 ~瞬足モナムール~”
("SNEAKER MON AMOUR" release party)
- 2010/04/03(SAT) 高円寺HIGH
- OPEN/START 17:30
ADV/DOOR ¥2,500/¥3,000 - [ACT]
- HONDALADY with 邂逅の日(ゲスト:宍戸留美)/ YMCK / peach (from OSAKA) / ゲッカンプロボーラー / Cutie Pai
- [DJ]
- dj8bit
- [お問い合わせ・チケット予約]
- info@hondalady.net
前売予約してくださった方全員に、ホンダレディリミックスワーク集「SNEAKER ONCE MORE」をプレゼント!
※当日、瞬足持参・着用の方は同伴者含めて入場料金が半額になります。受付にて瞬足をご提示の上、スタッフに“瞬足割希望”とお伝えください。
HONDALADY(ほんだれでぃ)
マル(Vo)とDie(TB-303)の2人によるテクノロックユニット。1996年にマルを中心に結成され、2002年から現在のメンバー構成となる。高揚感溢れるメロディライン、現代の四畳半フォークを彷彿させる独特なリリックの世界観、無駄に暑苦しいライブパフォーマンスが特徴。不定期開催の企画ライブイベント「MODELROOM」では、ライブハウス/クラブシーンで活躍する数々のアーティストとの競演に加え、アルバムでコラボレートしたMAGUMI(LÄ-PPISCH)、宍戸留美、森若香織などをゲストに迎えパフォーマンスを行っている。また、ジャケットなどアートワークのほとんどはDie主宰のブランド「Ketchup Arts」が担当。HONDALADYの活動以外にも、メンバーそれぞれによるDJ活動や他アーティストへの楽曲提供、リミックス、サウンドプロデュース、ゲーム音楽への楽曲提供も多数手がけている。