「ハンドメイドインジャパンフェス2018」 |D.W.ニコルズが語る、ハンドメイドの温もりに出会える場所

「ハンドメイドインジャパンフェス」はライブと一緒

千葉真奈美(B)が過去の「ハンドメイドインジャパンフェス」で購入したピアス。

──最初に出展者が主役だという話が出ましたが、これまでの「ハンドメイドインジャパンフェス」ではお買い物などされましたか?

千葉 買い物はちょこちょこしてます。とにかくお店がいっぱいあるので、時間が許す限り物色してます。中でもアクセサリーをよく見ちゃいますね。陶器とか革製品とか、いろんなジャンルのお店があって、初めて行ったときはビックリしました。あとそれらを手作りするための材料とかも売ってるんですよ。

萬玉あい(Dr)

萬玉 私は去年、スマホケースが欲しくて探してたんですけど、回ってるうちに目移りして、結局タイムオーバーになっちゃいました。

わたなべ そうそう、行ったら何か欲しくなっちゃうよね。「ハンドメイドインジャパンフェス」のときだけ手伝いに来てくれるスタッフもいますよ。明らかに目的が買い物っていう(笑)。

鈴木 僕はもとから手作りの1点物が好きで、探すなら本気で探したいんですよ。だからあっと言う間に時間が足りなくなっちゃう。

わたなべ もう俺ら、出演者じゃなくしてもらえばいいんじゃない? ライブがあるから時間が足りないわけじゃん(笑)。

──でも今年も出演が決まっちゃってますからね(笑)。

わたなべ そうだった(笑)。「ハンドメイドインジャパンフェス」って、作った人がその場で売ってるじゃないですか。それって僕らのライブと一緒だなあと思って。僕らの音楽もCDを聴いてるだけじゃわからないと言うか、僕らの顔を観たり、直接話したりして「こういう人たちが、あの音楽を作っているんだ」って思って、さらに好きになってもらえることってあると思う。それと同じように「目の前のこの人が作ったんだ!」とか「こんな顔なのにこんな繊細なものを!」とかそういう驚きがあったりして。

千葉 わかる!

わたなべ だから作った人が目の前にいるのは貴重なことだと思う。そういう意味では「ハンドメイドインジャパンフェス」は、ステージがいっぱいある音楽フェスと一緒ですよね。

手作りのよさ

──D.W.ニコルズのグッズも手作りのものが多いですよね。わたなべさんがイラストを描いたり、千葉さんがサコッシュをハンドメイドしたり。それはどういった気持ちから作っているんですか?

千葉真奈美(B)

千葉 自分たちの温もりのようなものが入ってるほうが、手に取る人はうれしいんじゃないかなと思って。

わたなべ 昔はカッコいいほうがいいんじゃないかなと思って、デザイナーさんに頼んでカッコいいものを作っていたんですけど、全然売れなくて。で、メンバーでアイデアを出し合った結果、僕が絵とか字を描いてみたらいいんじゃないかと思って、いざ始めたら売れるようになった。気持ちって物に乗って伝わるんだなと思いましたね。

千葉 例えばラッピングをメンバーでやるとかそういうひと工夫をするだけで、見た目も変わるし。

鈴木 オールハンドメイドもやったよね?

千葉 去年のツアーグッズでハンドメイドのサコッシュを作りました。布を切るところから自分でやって、ミシンで縫って紐を通してタグを付けて……全部やったからめちゃくちゃ大変でした。夜なべしたりして。

わたなべ 「ハンドメイドインジャパンフェス」の出展者の苦労がわかったよね。

千葉 うん。めちゃめちゃ大変なんだなって思いましたね。でも大変ですけど、「喜んでもらえたらいいな」と思いながら作業するのは楽しかったです。

鈴木 ラッピングもそうだけど、自分たちでひと手間加えたものは売れたときの重みが全然違うよね。

わたなべ 単純にうれしいですよね。買ってくれたお金で僕らはバンド活動が続けられるので。より感謝の気持ちを感じます。

MVも手作り

──最新アルバム「HELLO YELLOW」収録曲の「はるのうた」のミュージックビデオはわたなべさんが監督および撮影を手がけた、まさに手作りのMVでしたね。

わたなべ 全国に僕らを応援してくれるラジオ局の方がたくさんいて、いつもCDができるとその人たちに郵送で送ってるんです。それを今回、直接手渡ししに行きがてら、その人たちのことを撮影してつないだら1つの作品になるなと思いついたんです。例えば動画を撮って送ってもらう形でも同じものを作ることができたんですけど、それじゃあまったく意味がない。僕が実際に行って撮るのと、映像を送ってもらったりスタッフに行って撮影してもらうのでは、画面を通して違いって伝わるなと思って。だから無理を言って全部自分で撮らせてもらいました。

──わたなべさんが実際に撮影しているからか、皆さんいい笑顔ですよね。

鈴木 そう思います。自分で撮ってもらう形だったら、いい映りを研究して何度も撮り直したりする人もいると思うんですけど、皆さん程よくカメラ慣れしてなくて。その感じがいいよね。

わたなべ 僕もそんなに撮影技術があるわけじゃないので、こっちも緊張していて。その感じもよかったなと思います。演出もほとんどしていなくて、「普段のラジオをやる感じでやってください」と言ったくらい。「ブースの中を片付けないでください!」とか言って。

──ご自身でMVを作ってみていかがでした?

わたなべ さっきまなん(千葉)も言ってましたけど、手作りって大変。でもその分、反応もたくさんあったし、形にできたのがうれしくて。大好きな応援してくれる人たちが出てくれた、大好きな歌のMVなので、大切な作品になりました。

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