ヒトリエ|3人で進み出した今振り返る、wowakaが遺した音楽の魅力

著名人が選んだ「今聴いてほしいヒトリエの曲10選」

2012年の活動開始以降、ヒトリエの独自性にあふれた音楽は幅広い層のリスナー、そして同じ世界で活躍するアーティストたちの心をつかんできた。ここではヒトリエのファンである著名人や、メンバーと親交の深いアーティストに「今聴いてほしいヒトリエの曲10選」というテーマで選んでもらったプレイリスト、そしてそれぞれの選曲理由やヒトリエに対する思いを自由につづってもらったコメントを紹介する。

  • アユニ・D(BiSH、PEDRO)

    アユニ・D(BiSH、PEDRO)

    ベストアルバムを世に放出してくださり本当にありがとうございます。誠に勝手ながらこの人生、ヒトリエの音楽で生活してきました。青く脆い学生時代の登下校の電車内での記憶なんかは常にヒトリエの音楽で埋め尽くされております。ヒトリエが創る音楽に何度救われただろうか。思い返せば思い返すほどヒトリエというバンドの存在の格好良さ、そして愛おしさが溢れて胸と鼻の奥が痛いです。繊細で奇妙な言葉達、歌声、ギター、ベース、ドラム、全てが私の脳みそに張り付いて生きています。ヒトリエの音楽は一生のものでもあり刹那のものでもあり、特別で、綺麗で、大好きです。私はきっとこれからも大好きでヒトリエの音楽に生かされていくのだと思います。

    プロフィール
    2016年8月、BiSHの新メンバーオーディションに合格し加入。同年10月にリリースされたBiSHのメジャー1stアルバム「KiLLER BiSH」の収録曲「本当本気」で早くも作詞を手がけ注目を集めた。2018年9月からは自身がベースボーカルを務めるソロプロジェクト・PEDROを始動。8月26日には2stフルアルバム「浪漫」をリリースする。
  • 上杉研太(SUPER BEAVER)

    上杉研太(SUPER BEAVER)

    センスの塊みたいなバンド。
    曲の完成度の高さ、全プレイヤーを嫉妬させるようなアレンジ力、4人の個性、本当に素晴らしい。改めて再確認いたしました。
    このプレイリストはただただ俺の趣味です。気持ちよく選ばせていただきました。
    ヒトリエは格好良い。
    P.S.イガラシ君また近々酒を酌み交わしましょう。

    プロフィール
    SUPER BEAVERのベーシスト。2005年4月に渋谷龍太(Vo)、柳沢亮太(G)、藤原“32才”広明(Dr)と共にバンドを結成し、2009年6月にメジャーデビューした。2011年からは活動の場をインディーズに移し、精力的な活動を続ける。2020年6月にSony Music Recordsからシングル「ハイライト / ひとりで生きていたならば」をリリースしメジャー再契約を果たす。10月3日には結成15周年記念の配信ライブを開催予定。10月21日にニューシングル「突破口 / 自慢になりたい」のリリースを控えており、表題曲「突破口」はテレビアニメ「ハイキュー!!TO THE TOP」第2クールのオープニングテーマに決定している。
  • 音羽-otoha-

    音羽-otoha-

    ヒトリエの音楽に初めて触れたのは、「モンタージュガール」がきっかけでした。YouTubeでひたすらバンドの音楽を漁っていた時、「モンタージュガール」のライブ映像に偶然辿り着き、一音目から触れた瞬間弾けるような電撃が体中に走り、ライブ映像が終わってwowakaさんが舞台袖に去るシーンまで、正座して、瞬きすることも忘れて聴き入っていました。今回のプレイリストは、ボカロPのwowakaさんとしてではなく“4人のヒトリエというバンド”として自分が出会い、衝撃を受けた瞬間から今に至るまでの時系列を、そのまま形にしました。思い入れのある楽曲の中でも、特にヒトリエの世界観が濃いと思った曲を絞りに絞って詰め込んでいます。自分が辿ったヒトリエの道を、その衝撃を、そのまま体感してもらえるように。そしてその延長線上に、これからのヒトリエの音楽がずっと続いて行くことを、自分と同じように楽しみに待つ人がもっと増えるように。一ファンとして、そしてヒトリエの音楽に色濃く影響を受けた表現者の一人として、これからもヒトリエをずっと追いかけさせてください。

    プロフィール
    YouTuberグループ・フォーエイトのメンバー。グループ内で音楽制作を担当しており、さまざまな楽曲のカバー音源をYouTubeで公開している。2020年1月には初のオリジナル曲「リインカーネーション」を配信リリースした。“男装女子”としても人気を集め、TikTokのフォロワー数は75万人を突破している。
  • 菅波栄純(THE BACK HORN)

    菅波栄純(THE BACK HORN)

    ヒトリエの音楽が、大好きです。大好きなので沢山のひとに深くハマッてほしい。なのでベストアルバム「4」で初めてヒトリエを知るひとのために、「ベストアルバムに入ってる曲以外」で最強の打線を組みました。プレイリスト作ってみたら改めて1曲残らず圧倒的なオリジナリティを持っていると感じたなあ。だって普通ベストの曲を1曲も入れなかったらちょっとしょぼくなりそうじゃん。それが全くない。恐ろしい。ヒトリエの音楽ってエモくて最高なんだけど、そのエモい感じがこのプレイリストはうまく表現出来たと思うのでぜひ聴いてみてください!!

    プロフィール
    THE BACK HORNのギタリストで、バンドのメインコンポーザー。1998年にバンドを結成し、2018年には結成20周年を迎えた。今秋には作家・住野よるとのコラボレーションによる小説「この気持ちもいつか忘れる」を発売。近年はスガシカオのバックバンドメンバーとしてのフェス出演や、みゆはんやJUNNAなどへの楽曲提供、テレビアニメ「LISTENERS」オープニング主題歌の編曲、バラエティ番組「アウト×デラックス」への出演など、幅広く活動している。
  • 写真左が田淵智也。

    田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)

    僕とヒトリエのこれまでをプレイリストにしてみた。YouTubeで偶然見つけて「とんでもねえバンドが出てきたぞ」と思ってから友達になるまで。ワンマンに行ってバンドメンバー同士とファンの強固な愛みたいなのを肌で感じるまで。wowakaくんとめちゃくちゃ飲みながらロックバンドの存在意義みたいな小難しい話を度々するまで。彼がいなくなった3人のステージを大爆笑しながら観るまで。wowakaくん、君が生き続けたせいでとんでもねえ3ピースバンドが生まれてしまったぞ。あとアンノウン・マザーグースの凄さに後から気付いたよ、遅くなってごめんね。

    プロフィール
    UNISON SQUARE GARDENのベーシスト。2004年7月にバンドを結成し、2008年7月にシングル「センチメンタルピリオド」でメジャーデビューした。今年8月22日に配信ライブ「USG 2020 "LIVE(in the)HOUSE 2"」を行い、9月30日にはニューアルバム「Patrick Vegee」をリリース予定。UNISON SQUARE GARDENではほぼ全曲の作詞作曲を手がける一方、音楽プロデュースチーム・Q-MHz、4人組ロックバンド・THE KEBABSのメンバーとしても活躍している。
  • 写真右が知。

    (サイダーガール)

    ベストアルバム発売にあたり、僭越ながら只々好きな曲で選曲させて頂きました。
    結成してからweb上に初めて音源が公開された時がヒトリエとの出会いでした。
    その後コミケで頒布された「ルームシック・ガールズエスケープ」を友人が当日手に入れており、それを帰宅した友人に黙って先に封を開け、聞いたことを未だに思い出します…。
    メジャーデビューの発表の瞬間もライブハウスで見ていたのですが、バンドをやりたいけどどうしたらいいんだろうと燻っていた自分を照らしてくれたのは間違いなくヒトリエだと今でも感じています。
    これからも勝手に背中を追いかけていきます。愛を語り切れないのでいつか飲みに連れてって下さい!

    プロフィール
    サイダーガールのギタリスト。Vocaloidを用いた音楽活動を行う中でYurin(Vo, G)、フジムラ(B)と出会い2014年5月にサイダーガールを結成。2017年7月にシングル「エバーグリーン」でメジャーデビュー。「炭酸系ロック」を武器に、映画やドラマ、アニメなど多数の作品で主題歌を手がけている。9月2日にはドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」主題歌の「落陽」、アニメ「炎炎ノ消防隊 弐ノ章」エンディング主題歌の「ID」を両A面シングルとしてリリースする。
  • 福山リョウコ

    福山リョウコ

    「好き」と言う感情を言語化することの難しさの前に打ちひしがれています。さっきからWordの前で行ったり来たりするばかり。緊張でお腹も痛くなってきたし、襟足は汗ばんでいるし、ヒトリエと言う存在を前にするとやはりどうしても「好き」としか浮かばないのです。ひねり出した文章は以下のみ。

    ヒトリエは私の中で、完璧であるのに完璧でない、脆さと余白を感じてハラハラドキドキしてしまう、ものすごく人間らしい音楽を奏でるバンドです。好きです。

    プロフィール
    和歌山県出身のマンガ家。2000年「ザ花とゆめ」(白泉社)に掲載された「カミナリ」でデビュー。2003年に「花とゆめ」(白泉社)で10代のモデルを主人公とした「悩殺ジャンキー」の連載を開始、同作がヒットし代表作となる。2013年から2019年までバンドと片恋をテーマとした「覆面系ノイズ」を連載しテレビアニメ化、実写映画化された。現在は「花とゆめ」で「恋に無駄口」を連載中。また、「ヤングアニマルZERO」(白泉社)でも「聴けない夜は亡い」を不定期連載中。