ナタリー PowerPush - HALCALI

東京グルーヴ=ゆったり感? 4thアルバム「TOKYO GROOVE」リリース

ヤイコさん、カッコよかったです!

──新録となる「My Sweet Darlin’」では、まさかのご本人登場で。矢井田瞳さんがボーカルで参加されていますね。

YUCALI カバーなのに(笑)。これはサビのところ、私たちの歌だけじゃパンチが弱かったので、ヤイコさんに聞いてみよっかってことになって。そしたら快くサクッとやってくださったんですよね。

──レコーディングはどんな感じでした?

YUCALI ヤイコさんはもう、すごい元気な大阪のお姉ちゃんって感じなんですよ。出産後、初レコーディングだったみたいなんですけど、現場をすごく盛り上げてくれました。「わあ、プロの人って最初からこんなに調子上げてやってくれるんだな!」って思いましたね。

──えーと、HALCALIもプロですけども(笑)。

YUCALI アハハハ。一応HALCALIもプロですけど、私たちの場合、ゆるーく始めて、何回か歌って慣らしていくんですよ。とりあえずブースに入った瞬間、暗くなっちゃうしね、一回。

HALCA そう、寂しくて。メンタルめっちゃ弱いんで。

YUCALI でもヤイコさんはもう一発OKなんじゃないかっていうくらいのテンションで。カッコよかったですよー。

HALCA ヤイコさんにとってはそれが普通なんだと思うんですけど。

YUCALI 普通のアーティストの人はみんな多分そうだと思うんですけど(笑)。

HALCA 確かにそうですよね。スタジオ代もバカになんないですもんね。改めて私たちってゆるいなーって思いました。第三者が入ってくると気づきますね、こりゃマズイなって。

YUCALI プロデュースしてくれたRAM(RIDER)さんにも言われたもんね。「こういう感じなんだよ、レコーディングは」って。それ聞いて「そっかー」って(笑)。

──まあでも、それぞれのスタイルがあるわけですから。

YUCALI そうですよね。このままでいっかな。

HALCA そういうことで許してくれたらすごいうれしい(笑)。

ガツガツしてないのが東京のグルーヴ

──じゃあ、アルバムタイトルに込めた意味を教えてもらえますか。

YUCALI コンセプトを決めて作り始めたアルバムじゃないので、どこをフォーカスすればいいのかすごく難しかったんです。で、1曲1曲シングルみたいな気持ちで作ったから、じゃあコンピレーションっぽい感じのタイトルがいいかなと思って。で、HALCALIは東京出身なので、私たちのグルーヴ感で作りましたよっていう意味のタイトルに。周りの人たちから、よく「東京っぽいよね」って言われるので。

HALCA 字体もかわいくないですか? 丸々してて。いいタイトルだなあって自負してますよ(笑)。

──ちなみにHALCALIが思う、東京のグルーヴ感ってどんなものなんでしょう?

YUCALI ガツガツしてなくて、ゆったりした感じかな?

──え、でも東京のイメージってゆったりしてる感じではないような気もするのですが。結構時間の流れは速いじゃないですか。

YUCALI うん、時間の流れは速いですよね。でも、東京で生まれ育った人たちって、身近にいろんなものがあるから、あえて自分から拾いにいかなくていい感じもあるんですよ。「わー、情報仕入れなきゃー!」ってならずに、自然と入ってくるから、そういう部分でのゆったり感があるというか。

──なるほど。すごく納得しました。

HALCA だから「自分は東京で生き残るんだ!」みたいな感覚が、自分たちなりにはもちろんあるけど、他の人よりも少ないんだろうなって。生まれ育った環境で、そういう空気感とかリズムっていうのは自然と生まれるんでしょうね。

YUCALI HALCALIのゆるさは、それが理由なんだと思いますよ。アルバムに3年かかっちゃうのも(笑)。

──アハハハ。まあでも、個人的にはもっとたくさん曲を聴きたい気持ちがあったりもしますけども。

YUCALI ファンの人とかもみんなそうやって言ってくれてるので、次はね、もうちょっと早めに出せたらいいですよね。2年ぐらいかな(笑)。

HALCA それでも2年(笑)。

──外タレですしね(笑)。

YUCALI そうそう。とりあえずこのアルバムで引っ張っていきますよ。

ワンマンライブの打ち上げ会場は決めてある

──そろそろワンマンライブも観たいですよね。

YUCALI やりたいですねえ。気持ちだけは前のめりで。

HALCA その際は、ライブレポートもよろしくお願いしますね。

──わかりました(笑)。そういえば前に打ち上げ会場の場所だけはもう決めてると言ってましたよね。

HALCA あそこでしょ、中華でしょ?

YUCALI そうそう。エビマヨが美味しい中華屋さんがあるから、そこに決めてるんですけど、まだ行けてないので。今年中にがんばります(笑)。あ、ちなみに夏はイベントにいっぱい出る予定なので、ぜひ。

HALCA そうですよ! どっか観に来たらいいじゃないですか!

YUCALI 上から目線!(笑)

HALCA 観に来てくださいよー。

──はい、必ず伺わせていただきます(笑)。ありがとうございました!

ニューアルバム「TOKYO GROOVE」 / 2010年5月26日発売 / 3059円(税込) / Epic Records / ESCL-3453~4

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DISC-1: ORIGINAL Songs
  1. Long Kiss Goodbye
    Produced by Masataka Kitaura
  2. カミナリ・GIRL
    Produced by Shigekazu Aida
  3. まばたき
    Produced by スネオヘアー
  4. YES
    Produced by VERBAL
  5. tears of love
    Produced by BIKKE
  6. ZIG ZAG SATURDAY NIGHT
    Produced by 西寺郷太
  7. ENDLESS NIGHT feat. Bose from Schadaraparr
    Produced by RAM RIDER
  8. HALCALI TOKYO GROOVE TWO TURNTABLE MIX [タンデム/エレクトリック先生/ギリギリ・サーフライダー/ストロベリーチップス]
    Mixed by ピストン西沢
DISC-2: COVER Songs
  1. My Sweet Darlin' feat. 矢井田 瞳
    Produced by RAM RIDER
  2. 今夜はブギーバック
    Produced by TOKYO No.1 SOUL SET
  3. Re:やさしい気持ち -Album ver.-
    Produced by pal@pop
  4. 愛のために
    Produced by KOHEI JAPAN from MELLOW YELLOW

  5. Produced by KOHEI JAPAN from MELLOW YELLOW
  6. すきすきソング
    Produced by NONA REEVES & Hiroyasu Yano
  7. ラッキープール
    Produced by KOHEI JAPAN from MELLOW YELLOW
  8. You May Dream –HALCALI ver.-
    Produced by TOKYO No.1 SOUL SET
HALCALI(はるかり)

東京都目黒区出身のHALCAとYUCALIによる2人組ガールズヒップホップユニット。小学校の頃から都内の同じダンススクールに通っていた2人がオーディションで優勝し、2003年1月にシングル「タンデム」でメジャーデビュー。2003年9月発売の1stアルバム「ハルカリベーコン」は、O.T.Fを始めとする多数のプロデューサーを迎え、新人ヒップホップユニットとしては異例のヒットを記録する。その後も2ndアルバム「音楽ノススメ」、3rdアルバム「サイボーグ俺達」などをリリース。2009年にはTOKYO No.1 SOUL SET + HALCALIによる「今夜はブギー・バック」が話題を集め、2010年5月に4thアルバム「TOKYO GROOVE」を発表。アメリカ、ヨーロッパなど海外でのライブも積極的に行っている。