ナタリー PowerPush - HALCALI

東京グルーヴ=ゆったり感? 4thアルバム「TOKYO GROOVE」リリース

やっぱ20代女子は恋愛ですよね

──恋愛の曲が多くなっているのも、今のHALCALIを象徴しているのかもしれませんね。

YUCALI やっぱ20代女子は恋愛ですよね、テーマと言えば。女の子同士で集まったときの会話とか基本、全部が恋愛に流れていくんで、自然とね、恋愛モノになっちゃうよね。

──ただ、そういう恋愛モノにもHALCALIらしさがあるように思ってて。基本、素直になれない女子が主人公になってる曲が多くないですか?

HALCA そうなんですよー。打ち合わせでプロデューサーの人たちと話してるときにも、そういう言葉がつい出ちゃうんです。「素直になれないんです……」みたいな。

YUCALI 音楽の話してるのに、なんかもう人生相談みたいになってるもんね、途中から(笑)。

HALCA だから「どんな曲が歌いたいの?」って言われても、「いや、すごい楽しいんだけど、でもちょっと切なげで」とか、やっぱりそういうモードが自然と組み込まれてく感じなんですよね。

YUCALI ただあっけらかんと楽しいだけじゃ、みたいなね。歌詞を書いてても自然とそういう方向にいきますね。素直じゃないなって、後で読むと思う。モジモジモジモジしてる(笑)。

HALCA で、そこに毒舌を挟んでね。

YUCALI 毒挟みつつのモジモジだからね(笑)。

HALCA 最悪じゃんね、こんな女(笑)。

──いや、でもそういう素直になれない感じとか、毒を盛ってくる感じが、他にはないラブソングになってると思うんですよ。で、男子から見ると、女子のそういうところがかわいかったりもするし。

YUCALI じゃ、いっか。スタイルとしてやっていこっか。

HALCA でも実際はめんどくさいでしょ? こんな女の子近くにいたら。

──どうでしょうねえ。なんとも言いづらいよね。アハハハハ。

HALCA アハハハ。優しいですねー。

トリビュートアルバムを全部買う人はなかなかいないので

──で、2枚目には、トリビュートアルバムなどで発表されていたカバー曲がまとめて収録されています。

HALCA トリビュートアルバムを全部買う人ってなかなかいないので、こうやっていっぺんに聴いてもらえるのはうれしいですね。それにここでも時代を感じるんですよ。最初のカバー曲は何年だ? 2004年かな。

YUCALI 「愛」ね。真心ブラザーズのトリビュートアルバムに参加したのが初めてだったんで。

HALCA 歌い方とか声とかも今と全然違うんですよね。もちろん、それぞれで音も全然違うので、楽しめるかなって。

──うん、すごく楽しめました。どれもサウンドはかなり面白い仕上がりで。

YUCALI トリビュートアルバムの中でも、だいたい浮いてますもんね(笑)。そういうところでHALCALIらしさが自然と出るみたい。こうやってカバーが並んだことで、HALCALIの色ってこうだなっていうのが、改めてわかった感じもするし。あと「私たちは昔からカバーを結構やってましたぜ」っていうのも見てもらえると思うんですよ。

──確かに今は「今夜はブギー・バック」の印象が強いかもしれないですね。

HALCA あれでちょっと目立っちゃったもんね(笑)。

YUCALI 昔からこういうカバーが好きでやってるんですよっていうのもわかってもらえたらなって。

ニューアルバム「TOKYO GROOVE」 / 2010年5月26日発売 / 3059円(税込) / Epic Records / ESCL-3453~4

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DISC-1: ORIGINAL Songs
  1. Long Kiss Goodbye
    Produced by Masataka Kitaura
  2. カミナリ・GIRL
    Produced by Shigekazu Aida
  3. まばたき
    Produced by スネオヘアー
  4. YES
    Produced by VERBAL
  5. tears of love
    Produced by BIKKE
  6. ZIG ZAG SATURDAY NIGHT
    Produced by 西寺郷太
  7. ENDLESS NIGHT feat. Bose from Schadaraparr
    Produced by RAM RIDER
  8. HALCALI TOKYO GROOVE TWO TURNTABLE MIX [タンデム/エレクトリック先生/ギリギリ・サーフライダー/ストロベリーチップス]
    Mixed by ピストン西沢
DISC-2: COVER Songs
  1. My Sweet Darlin' feat. 矢井田 瞳
    Produced by RAM RIDER
  2. 今夜はブギーバック
    Produced by TOKYO No.1 SOUL SET
  3. Re:やさしい気持ち -Album ver.-
    Produced by pal@pop
  4. 愛のために
    Produced by KOHEI JAPAN from MELLOW YELLOW

  5. Produced by KOHEI JAPAN from MELLOW YELLOW
  6. すきすきソング
    Produced by NONA REEVES & Hiroyasu Yano
  7. ラッキープール
    Produced by KOHEI JAPAN from MELLOW YELLOW
  8. You May Dream –HALCALI ver.-
    Produced by TOKYO No.1 SOUL SET
HALCALI(はるかり)

東京都目黒区出身のHALCAとYUCALIによる2人組ガールズヒップホップユニット。小学校の頃から都内の同じダンススクールに通っていた2人がオーディションで優勝し、2003年1月にシングル「タンデム」でメジャーデビュー。2003年9月発売の1stアルバム「ハルカリベーコン」は、O.T.Fを始めとする多数のプロデューサーを迎え、新人ヒップホップユニットとしては異例のヒットを記録する。その後も2ndアルバム「音楽ノススメ」、3rdアルバム「サイボーグ俺達」などをリリース。2009年にはTOKYO No.1 SOUL SET + HALCALIによる「今夜はブギー・バック」が話題を集め、2010年5月に4thアルバム「TOKYO GROOVE」を発表。アメリカ、ヨーロッパなど海外でのライブも積極的に行っている。