H△Gがニューシングル「イタズラなKiss と ラブソング。」をリリースした。表題曲は映画「イタズラなKiss THE MOVIE 3 ～プロポーズ編～」の主題歌であり、メンバーのChiho（Vo）が映画の主人公・相原琴子の目線で歌詞を書き下ろしている。またシングルのカップリングには、琴子が恋をする相手である入江直樹の目線で書かれた楽曲「約束のうた」が収録されている。

音楽ナタリーではChihoと映画「イタズラなKiss THE MOVIE」シリーズで主演を務めた女優・美沙玲奈へのインタビューを企画。シングル「イタズラなKiss と ラブソング。」の制作にまつわる話や映画撮影時のエピソードなど、2人には「イタズラなKiss」という作品を軸にさまざまなことを語り合ってもらった。

取材・文 / 倉嶌孝彦　撮影 / 藤田二朗

Chihoさんは想像通り

──美沙さんは映画の主題歌を担当するH△Gについて、最初どういう印象を持ちましたか？

美沙　H△Gのことを知って、いろんな曲を聴かせてもらったんですけど、どれも歌詞が深いと言うか。いろいろ思い出させてくれる感じで、心に響く曲が多いなと思いました。

Chiho　ありがとうございます。うれしいです！

──お二人が初めてお会いしたのは、映画「イタズラなKiss THE MOVIE 3 ～プロポーズ編～」の舞台挨拶のときだったようですが、お会いしてみていかがでしたか？

美沙　お会いするまでにTwitterで何度かやり取りをしたことがあって、なんとなく「こんな人かなあ」って想像していたんですけど、Chihoさんは想像通りでした（笑）。

Chiho　ホントに？ 私は人見知りなので、舞台挨拶のときはすごく緊張しました。Twitterで気軽にやり取りしてたのに「初めまして」って言うのもなんか変な感じだったし（笑）。でもお会いできてとてもうれしかったです。

──Chihoさんはタイアップ曲を提供する以前から「イタズラなKiss」という作品のファンだったと伺いました。美沙さんが演じる相原琴子はいかがでしたか？

Chiho　ホントにマンガのイメージをそのまま観てる感じで驚きました。すごく映画を楽しめたし、観終わって「やっぱり琴子ちゃんのことが大好きだな」って思いました。

美沙　うれしいです。

こんなに気持ちを振り回される少女マンガってない

──「イタキス」の原作は1990年に連載がスタートしたマンガなので、Chihoさんや美沙さんからするとちょっと前の世代の作品だと思いますが、アニメ化や映画化などの話が絶えない、本当に世代を超えて愛されている作品なんですよね。

Chiho　そうですね。“直撃世代”ではないんですけど、「イタキス」って海外版だったり、映画版、アニメ版だったり、いろんな作品が作られているので知る機会が多くて。私は以前「イタキス」にハマった時期があって、一気に読んでものすごく好きになった作品だったんです。

美沙　私もいろんなところで「イタキス」の作品に触れる機会があったんですけど、全巻読んだのは主演のお話をいただいてからで。ちゃんと読んでみて「なんでもっと早くこの作品を読んでいなかったんだ！」って思いました（笑）。個人的に入江（直樹）くんのような男性像はすごく素敵だと思うし、作品全編を通して悪い人が出てこないマンガなんですよね。読んでいて気持ちよくなるマンガです。

Chiho　こんなに気持ちを振り回される少女マンガってないですよね。展開も早いし、登場するキャラクターがみんな濃くていい人ばかり（笑）。完璧な少女マンガだと思います。

美沙　これ、絶対2つに分かれるんですけど、Chihoさんは入江くん派？ 金ちゃん（池沢金之助）派？

Chiho　入江くん派！

美沙　わ、同じだ！ 私、ちょっと冷たい感じの男性に惹かれるんですよ。

Chiho　琴子ちゃんと同じなんですね（笑）。あと作中のキャラクターでは入江くんのお母さんが好き。パワフルなお母さんで、本当に元気をもらえるんです。いろいろ強引なところもあるけど、それは全部愛があるからで。「なかなかこんな人は現実にはいないかもしれないけど好き」って思いながらマンガは読んでました。