はちみつロケット|未来をつかみ取れ!新体制初シングルに込めた6人の決意

はちみつロケットがニューシングル「ROCKET FUTURE」をリリースした。

6月にリーダー雨宮かのんが卒業し、新体制で再スタートを切ったはちロケ。「ROCKET FUTURE」は浅野尚志が手がけたナンバーで、歌詞には6人の前向きで力強い決意が込められている。音楽ナタリーではメンバー全員にインタビューを行い、ユニット曲を含むシングルの収録曲や新体制での活動、9月にスタートした定期ライブについて語ってもらった。

取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 中原幸

明るく再スタート

──現体制初のライブは、雨宮かのんさんの卒業ライブのわずか1週間後に行われました。とてもいい空気感の中で再スタートを切ったように見えましたが、皆さんは当時どういう心境でしたか?(参照:はちみつロケットSEASON2スタート!新曲や「倍速バカイズム」で魅せた新体制初ライブ

澪風 「『7人のときのほうがよかった』みたいに比べられたくないね」とメンバー同士で話していて。昔のことを忘れるわけではないけど、ずっと引きずり続けるわけでもないというか。吹っ切れるという言い方が合っているかわからないですが、新体制として仕切り直しという気持ちで一生懸命やった記憶があります。

森青葉 かのんちゃんの卒業は別にネガティブなことではなくて、かのんちゃんにとっても前向きな歩みで。正直、新体制一発目のライブはお客さんにどう思われるか不安はあったんですけど、「これから先も一緒に進んでいこうね」という気持ちを込めて、はちロケらしく明るく再スタートできたのかなと思います。

はちみつロケット

──1週間で歌割りやフォーメーションの変更に対応するのは、かなり大変だったんじゃないですか?

 フォーメーションは大変だったよね(笑)。

公野舞華 人数が奇数から偶数に変わったので、頭の中がごちゃごちゃになりました。

華山志歩 もともと7人でキレイに見えるように作られたフォーメーションでしたし、何年も踊ってきて体になじんだものを覚え直すのは大変でした。

塚本颯来 かのんちゃんが卒業した次の日にもうレッスンが始まったんですよ。最初は「なんだこれ!?」と動揺もしましたが、先に進んでいくために新体制初ライブでしっかりしたものを見せたいと思っていたので、妥協はしたくなかったんです。新体制初ライブでお披露目した「ザラメ・オシャベリ」は振り入れ前の曲だったんですけど、絶対にロケッター(はちロケファンの呼称)に聴いてほしくて、歌だけで披露しました。1週間でできることにすべてやりました。

澪風 歌割りで言うと、かのんちゃんが歌っていた重要なパートを、きみちゃん(公野)が多く担当するようになって大変そうでした。

公野 正直、大変でした(笑)。それまでは「私が歌うことは絶対にないだろうな」と思いながら、かのんちゃんの落ちサビを聴いてたんですよ。「大変なんだろうな」って。

播磨怜奈 他人事みたいに(笑)。

公野 で、自分で歌うようになってその大変さを実感しました。

──ライブでの進行役は華山さんが担当するようになりましたね。

華山志歩

華山 それまでは「うん、うん」ってうなずいてるだけだったのに。

 “微笑みの神”だったもんね(笑)。

華山 私は人をまとめるのが得意ではないんですよ。最年長ということで担当することになったんですが、できるようになりたいという気持ちはあるものの、自分の性格上難しくて。新体制初ライブのときはお客さんが……(笑)。

 めっちゃニヤニヤしてたよね(笑)。

華山 自分でもわけがわからないくらい緊張してました。「私、何をしゃべってるんだろう?」って(笑)。特典会でロケッターのみんなに心配されました。

澪風 でも、いつだかの定期ライブで最後に感想を言うとき、志歩ちゃんが「これからメンバーのことも、ロケッターのことも引っ張っていくから」と言ってくれて、めちゃくちゃカッコよかったです!

華山 言おうと思ってなかった言葉が出てきて、自分でもびっくりしました。以前も「私だったらなんてしゃべるかな」と考えながらかのんちゃんの挨拶を聞いていたんですけど、それを言葉に出す難しさを実感するようになりました。みんなに助けられてます。

新体制で挑んだ東名阪ツアーと夏フェス

──新体制での活動がスタートして1カ月後には東名阪ツアーが開催されました。

華山 東名阪ツアーではとにかく焦ってましたね。新体制になったばかりでグループの形がまだ定まってなくて、「やらなきゃ」という気持ちでいっぱいでした。

澪風 ロケッターのみんなには「大変だな」というシリアスな印象を持ってほしくなくて。大変なこともありつつ、私たちとしては楽しいライブをしたかったんです。

 東名阪ツアーで6人体制としてのはちロケの形がグッと固まったし、遠征することでメンバーと一緒にいる時間も多くて、おいしいごはんを食べながら結束が強くなった思い出があります。

播磨 店長(チーフマネージャーの長谷川ミネヒコ氏)にカエルの肉を食べさせられたんですよ(笑)。あと、澪風ちゃんがフライドポテトを占領したことで盛り上がったりして、メンバーの新しい一面を見られましたね。

──8月の「TOKYO IDOL FESTIVAL」「@JAM EXPO」といった夏フェスでは、ニューシングルに収録されているファンクロックナンバー「真夏ミッドナイト」が披露されました。

塚本颯来

塚本 今までの曲と比べると、一気にカッコよく大人っぽい曲になりました。去年まで夏フェスでは「ハニートランポリン」みたいなアゲ曲を中心に歌ってきたので、「そこに『真夏ミッドナイト』が入るとどんな感じになるんだろう?」と思っていたんですけど、すごく耳に残る曲だし、お客さんに新たな変化を見せられたんじゃないかな。

 6人体制になって初めてのフェスだったので必死で、「どうやったらはちロケのことを覚えてもらえるだろう」と自分たちでもいろいろと考えて。今年の夏は自分たちで曲順などを決めることが多くて、メンバーが考えるウケのよいセトリでライブに挑みました。

播磨 夏くらいから店長さんと話す時間も増えて、私たちがどうしたいかを伝えることもできたし、アドバイスを多くもらうことができました。それで変わった部分もあると思います。