「ファンは自分の鏡」って言葉を大切にしてる

──アイドルに必要な要素は何か教えてください。

最上　がまん強さじゃないですかね。

夢眠　負けん気とか？

最上　この仕事って、すごい叩かれることがあるんですよ。普通の人では体験しないくらいすごく。毎日何かを言われている状況に耐えられるかどうか、それでも続けられるかどうかは重要だと思う。忍耐力がないと絶対にできない。

古川　でもメンタル弱いけどね、みんな。

藤咲　すぐ落ち込む。

最上　ファンの方が増えることはうれしいけど、そのぶん批判されることも当然多くなるんですね。そこで嫌になったら続けられないですね。

相沢　でも私はファンの方の優しさとか愛情にいつも助けてもらってるから、それにちゃんと感謝してお返しすることだと思う。それに、例えばいじめられた経験があるアイドルは同じ境遇にいるファンの気持ちがわかるじゃないですか。そういう人たちのためにちゃんとパフォーマンスをしてメッセージを伝えられれば、ねむきゅん（夢眠）が言っていたように媒体になれると思う。でも私たちは「つらい」って言えるけど、何も言えずに戦ってる人もたくさんいるってことは忘れちゃいけないですよね。

夢眠　私は「ファンは自分の鏡」って言葉を大切にしてるんです。昔は素直になれない時期もあったんですけど、今はファンの方ともハッピーなコミュニケーションをとれるようになった実感があるんです。だから、いかに自分をよくできるかっていうことなのかな。

アウェイだと逆に気合いが入ります

──アイドルをやっていて大変なことはなんですか？

夢眠　私は絵を描いてたから、ずっと座ってることが多かったんですね。でもアイドルの活動を始めてから急に筋肉がついちゃった。昔はホワッとした優しい足だったんですけど、最近はみんなアスリートみたいになってきたよね。体がたくましくなっちゃったのは困ってます。

古川　趣味に時間を割けなくなってきたのは寂しいところです。昔は寝なくてもよかったけど、今は撮影もするから目の下にクマ作るわけにもいかないし。「明日は仕事だから、今日はゲームを切りあげて寝よう」みたいな瞬間がすっごく寂しい。

成瀬　アイドルさんってすごいたくさんいるから、その中で誰にも似ていない自分の個性を作るのはけっこう大変なんです。だから私がアドバイスするのであれば、特徴的な口癖を作ったりしてキャラクターを考えたらいいかも。

──そっか、でも時間もかかりますね。

成瀬　そうそう。ほかのアイドルさんをたくさん研究して、どのジャンルだったら空いてるかを探ることも大切かな。

──1月20日のライブは私たちが企画も制作も担当していて、今回はニューロティカさんとの対バンを予定しています。ほかのアイドルではなくロックバンドと対バンするときは、いつもと違うことはありますか？

相沢　ちょっと違う緊張感ですよね。あまりアイドルを見慣れていないお客さんだと「どうせアイドルだろ」「口パクなんだろ」って見られがちじゃないですか。そういうアウェイだと逆に気合いが入ります。

──以前Fear, and Loathing in Las Vegasさんとの対バンを観たんですが、最初はお客さんが「でんぱ組.incなんて知らないよ」って感じだったのに、ライブ後には「めっちゃかわいかった」「楽しかった」って言ってる人がいっぱいいて、こっそり「よっしゃ！」って思ってました。

夢眠　いい話！

相沢　そうなるのがうれしいよね。

夢眠　ニューロティカさんにも負けてられないよ。えいたそ（成瀬）も顔を白く塗ったらいいんじゃない？

成瀬　それいいね。がんばるぞー！

──ちなみにライブ当日はPA、照明、舞台まで運営のすべてを私たち学生がやらせていただきます。

藤咲　えー、すごいですね！

──僕（宮寺）はPAを担当させていただきます。でもアイドルのライブは初めてで、ちょっと不安もあって。

古川　ビビらせるわけじゃないけど、めちゃくちゃ大変ですよ。

藤咲　超大変！

古川　1人がまるっとワンフレーズを歌うことが少ないから、ずっと調整し続けないといけないんです。テンポも早いですし。まあ、音ゲーだと思ってくだされば。

──（笑）。今たくさん聴いて練習してるところです。

古川　じゃあやっぱり音ゲー得意なんですか？

──いや……。

夢眠　うん、音ゲー関係ないよ（笑）。

──ではライブ当日、楽しみにしています。私たちも、もっとたくさんの人にでんぱ組.incさんのよさを知ってもらえるようにがんばります！

一同　ありがとうございます！

古川　海外でのライブだと最初は全然リアクション薄いけど、終わると「Yeah!!!」みたいになるんだよね。

夢眠　「Oh!! Amazing!!」みたいなね。

古川　そうなってくれるとうれしいですね。