しっとり系バラードへの挑戦
──ここからは10月17日にリリースされる「想い焦がれて」についてお聞きします。曲を聴いたときはどんな印象を持ちましたか?
AOI 素直にうれしかったよね。こういう大人なバラードを歌えるようになったんやなって。
SEIICHI そうやね。内容としては失恋ソングなので、恋愛の寂しさを表現した曲になっています。こういうしっとりした曲は今まで歌ってこなかったので、僕らにとっては挑戦でもありましたね。
KIYO 曲の構成については、サビで転調をしていたり、ラップパートがあったりして、展開が多いのもポイントです。ただしっとり聴かせるバラードじゃなくて、リズム感も肝になっていますね。
──インタビューをしている現時点ではまだMVが公開されてないですけど、皆さんはご覧になったんですか?
全員 観てないです!
──彼女と過ごす幸せの時間と、別れてからの日々を描いていると聞きました。彼女役には倉田乃彩さん、れいたぴさん、ぎんしゃむさん、国木田さりまるさん、ふてこさんという、インフルエンサーが出演されているんですよね。
全員 そうです!
──だけど、皆さんはまだMVを……。
全員 観てないです!
TAKA あははは(笑)。ちなみに、このMVで僕ら初めて演技に挑戦させてもらったんですよ。KIYOは何回も撮り直してますし、僕は相手役の女の子を笑わせようと思って現場を凍りつかせたり(笑)。とにかくいろいろとがんばっているので、ぜひ観てもらえたらうれしいです。
お客さんを楽しませたい一心でM-1にも挑戦
──これからG.U.Mはどんどんメジャーの世界へ勝負を仕掛けていくのだと思いますが、数多くいるアーティストの中で「ここだけは負けない」というG.U.Mの武器はなんでしょう?
TAKA 僕らはお笑いの要素を大事にしてきたんですよ。音楽のライブでお客さんを笑わせるだけじゃなくて、実は漫才のライブにも出ているんです。本格的に音楽活動をしながら芸人さんの中に混じってステージに立っているアーティストって、ほかにいないと思うんですよ。しかもM-1グランプリにも僕らは挑戦していまして。
──そんなにお笑いに力を入れてるんですか?
TAKA 「歌とダンスで勝負しろよ」と言われたらそれまでなんですけど、やっぱり僕らの根本にあるのは、お客さんを楽しませることなんです。エンタテインメントに関わることはなんでもやっていきたいですね。
──「なんでもやる」で思い出したんですけど、初期の頃はギャルサーのイベントにも出てましたよね。
全員 (恥ずかしそうに、しゃがみ込む)
SEIICHI もう、やめてくださいよ!(笑)
──本当になんでもやるんだなと思って(笑)。
SEIICHI あのときは仕事を選んでる場合じゃなかった、ということですね(笑)。
TAKA そういう立場じゃないので、呼んでもらえたらどこでも行きますよ!っていうね。
SEIICHI そうそう。ガムシャラな姿勢も僕らの売りなので! 今だってどんなイベントでも行きますよ!
──いろんな場数を踏んでいることもG.U.Mの強みだと思います。
TAKA どんな状況でも対応できるアドリブ力は身に付けましたね。道端でおばあちゃんたちに囲まれながら歌ったこともありました。いろんなシチュエーションで歌ってきたから、ステージがどれだけ狭かろうが関係ないよっていう。
SEIICHI そうだね。1人でもお客さんがいたら全力で楽しませる姿勢は負けません。
路上ライブでの経験を忘れずに
──今年結成5年目を迎えましたけど、今までの活動を振り返ってどんなことを感じてますか?
TAKA 改めて思うのが、この5人で変わらず続けられていることが一番うれしいですね。大阪で対バンをしてきたグループも、この数年で解散をしてしまっていたり、メンバーが入れ替わっていたりして。当時も今も同じメンバーで活動できているのは、大阪だと僕らくらいなのかなって。
──インディーズのダンスボーカルシーンは近年どういう変化がありますか?
TAKA 2017年頃は大阪だけでも数えきれないくらいのダンスボーカルグループがいたんですけど、今は2、3組くらいしかいない状況にまで減少していて。正直、勢いは失われつつあります。その中でもG.U.Mが生き残っていられているのは、路上ライブをはじめ、コツコツと積み上げていった結果なのかなと。常に自分たちの原点を見失わずに活動していきたいですね。
──最後に音楽ナタリー読者の方にメッセージをお願いします。
TAKA とにかくG.U.Mのライブは「絶対に面白い」のひと言に尽きます。今日はリモートインタビューでしたけど、インタビュアーさんですら笑わせたいと思っちゃう僕らなので、ライブとなれば何倍もすさまじいんですよ。なんばHatchのワンマンも1時間半の予定だったのが、蓋を開けたら3時間やってて。
AOI あははは、そうだった(笑)。
TAKA なのでお客さんを含めて、皆さんをお腹いっぱいに笑わせたいグループであることを、最後にお伝えしたいと思います!