ナタリー PowerPush - ぐるたみん

「史上最強の歌い手」が目指す世界

「ぐるたみんらしさ」はいつも考えてる

──作家の方が書き下ろしている曲は、どんなふうに制作してるんですか?

「ローリング・サバイバー」イメージイラスト

それはいろいろですね。こちらからテーマを出させてもらって、「こういう曲を書いてください」と伝える場合もあるし、「こういうタイプの曲が必要だから、この人に頼もう」ということもあるし、単純に「この人の曲が好きだから、お願いしたい」ということもあるし。例えば「ローリング・サバイバー」は、大好きなゆうゆさんに「自由に書いてください」って言ったんですよ。ゆうゆさんの曲はどれもメロディアスでキャッチーだし、この曲も大好きですね。「じゃんけん」を歌詞の中に入れてるのも斬新でした。「ミニモニ。ジャンケンぴょん!」以来じゃないですかね(笑)。

──(笑)。でも、この曲を歌いこなすのは大変ですよね。テンポが速くて、メロディの起伏も激しいので。

確かに! よくわかってらっしゃる。

──聴けば誰でもわかると思いますよ(笑)。

そうか(笑)。でも、この曲はホントに難しかったですねー。

──「狂熱のBang!」に関してはどうですか?

「みきとPさんが思うロックを書いてください」ってお願いしたんですが、本人はLed Zeppelinのイメージがあったみたいです。僕は「まさにみきとPさんのロックだな」と思ったんですけど、周りの人には「ちゃんとぐるたみんの曲になっていて、すごい」という評価みたいですね。

──“ぐるたみんらしさ”がしっかり反映されている、と。

まあ、それはいつも考えてることですからね。ぐるたみんらしさとは?と聞かれると難しいんですけど(笑)、「どういうふうに歌うか?」ということは一音一音、ひと言ひと言、細かいところまで考えてるので。ただ、歌ったあとで「そういうことだったのか」って気付くことも多いんですけどね。何をやっても後悔は残るというか。

全体的にライブをイメージした作りになってる

──164さんが作詞・作曲した「例えば、今此処に置かれた花に」のようなバラードはどうですか?

「例えば、今此処に置かれた花に」イメージイラスト

164さんの曲が好きなので「バラードを書いてもらいたいな」と思ったんですよね。この曲もすごく好きですけど、バラードはハードルが高いです。例えばEXILEさんもそうですけど、歌がうまい人ってバラードを歌うじゃないですか。

──バラードの場合、歌のうまさが曲のクオリティを左右しますからね。

自分はバラードよりも、アップテンポの曲が好きなんですよね、やっぱり。最近は「自分の歌で楽しんでほしい」という発想も出てきたけど、もともとはお客さんと掛け合いができる曲ような曲が好きなので。“歌がうまい系”ではないんですよ。

──そういえば「一番得意なのは“ガヤ”」って言ってましたよね。

ガヤなら誰にも負けない自信があります(笑)。僕の声って、聴くだけでテンションが上がると思うんですよ。それが唯一の武器かなって。

──一瞬でリスナーのテンションを上げるパワーって、ライブでもすごく有効ですからね。

そうですね。今回のアルバムは全体的にライブをイメージした作りになってるので。自分で書いた「TIME UP」は「LIVE-G」(ぐるたみんのワンマンライブ)で初出しした曲で、そのために書いた曲なんです。最初は「ライブだけで披露する曲にしようかな」と思ってたくらいなので。あと、ライブ音源(「ニセモノトレジャー 1st solo LIVE 2013 LIVE-G-」)だったり、ライブでいつも歌ってる「千本桜-『た』arrange Ver.-」も入ってますからね。

──ライブに対する意識が高まってきた、と。

「目標は武道館ライブ」って言ってますからね。そこも変わってきたところかもしれないですね。“ぐるたみん”になるまでライブはやったことがなかったし、手探りの部分もあったので。去年、初めてワンマンライブをやったんですけど、それがうまくいったことで、いろいろな変化につながってるのかもしれないです。

音楽をやり始めたのは父親の影響が大きい

──ぐるたみんさんにとって、ライブの魅力とは?

やっぱり、お客さんとの絡みですよね。むしろ、お客さんをやりたいくらいなんですよ(笑)。「このライブだったら、お客さんとして観ても楽しいだろうな」くらいの気持ちでやれてるんですよね、今は。

──なるほど。ふだん、他のアーティストのライブを見ることはありますか?

あんまり行かないんですよ。親がライブとか好きだったから、小さい頃はよく連れて行かれてたんですけど……。

──どんなライブを観てたんですか?

え、そんなことも話すんですか?(笑) その頃は……インスト系とかかな。

──ジャズやフュージョン?

あ、そうですね。その頃は面白いと思えなかったんですけどね。「帰ろうよ?」っていう(笑)。ただ、親の影響は大きいかもしれないです。音楽をやり始めたのも、父親の影響なんですよ。特に親父は音楽好きで、今も年に1回くらいライブをやってるんです。鍵盤なんですけど、なぜか手を血だらけにして帰ってくるんですよ(笑)。

ニューアルバム「EXIT TUNES PRESENTS た ~そんなふいんきで歌ってみた~」
2014年3月19日発売 / 2057円 / EXIT TUNES / QWCE-00330
収録曲
  1. 脳漿炸裂ガール(作詞・作曲:れるりり)
  2. 東京テディベア(作詞・作曲:Neru)
  3. ローリング・サバイバー(作詞・作曲:ゆうゆ)
  4. 放課後ストライド(作詞・作曲:Last Note.)
  5. 狂熱のBang!(作詞・作曲:みきとP)
  6. ナイフ(作詞・作曲:パワーコードP)
  7. レイワイテロリズム(作詞・作曲:じっぷす)
  8. ロストワンの号哭(作詞・作曲:Neru)
  9. 例えば、今此処に置かれた花に(作詞・作曲:164)
  10. ホシアイ(作詞:レフティーモンスターP・伊東歌詞太郎 作曲:レフティーモンスターP)
  11. 史上最強アルティメイトフェスタ(作詞・作曲:ぐるたみん)
  12. Dive to the Moon(作詞・作曲:ダルビッシュP)
  13. 恋愛勇者(作詞・作曲:Last Note.)
  14. Calc.(作詞・作曲:ジミーサムP)
  15. TIME UP(作詞・作曲:ぐるたみん)
  16. 千本桜-「た」arrange Ver.-(作詞・作曲:黒うさP arrange:おさむらいさん)
ボーナストラック
  1. ギガンティックO.T.N~うるおぼえで歌ってみた~(作詞:れをる 作曲:ギガP)
  2. ニセモノトレジャー-1st solo LIVE 2013 ~LIVE-G~-(作詞・作曲:糞田舎P)
ぐるたみんワンマンライブツアー決定!LIVE-G TOUR 2014 ~EXIT TUNES PRESENTS「た」そんなふいんきで歌ってみた~
  • 2014年4月26日(土)
    東京都 Zepp Tokyo
  • 2014年4月29日(火・祝)
    北海道 Zepp Sapporo
  • 2014年5月2日(金)
    愛知県 Zepp Nagoya
  • 2014年5月4日(日・祝)
    大阪府 Zepp Namba
  • 2014年5月6日(火・休)
    福岡県 Zepp Fukuoka
前売券一般発売中
チケット料金:4500円(税別)※3歳以上有料
<取扱いプレイガイド>
イープラス / ローソンチケット / チケットぴあ
詳しくはぐるたみん公式ライブ情報サイト LIVE-Gをチェック
ぐるたみん

ハイトーンボイスと突き抜けるようなシャウトで「覚声類」と称される歌い手の代表格の1人。2009年に活動を開始して以来、動画サイトに投稿した楽曲はすべて殿堂入りを果たしており、ソロ投稿動画の総再生数は現時点で3300万再生を超えている。2010年8月には「【うるおぼえで歌ってみた】only my railgun」が投稿からわずか1カ月半で100万再生を突破し、2014年3月現在690万再生を記録。これは66万件を超える「歌ってみたカテゴリー」全投稿動画の中で再生数歴代2位となっている。2011年末にリリースした1stアルバム「EXIT TUNES PRESENTS ぐ ~そんなふいんきで歌ってみた~」は、ロングセールスの結果、発売日から2年3カ月を経て日本レコード協会によりゴールドディスクに認定。歌い手の作品がゴールドディスクに認定されるのは史上初の快挙となった。2014年3月には「EXIT TUNES PRESENTS た ~そんなふいんきで歌ってみた~」をリリース。同年4月からは5都市のZeppでワンマンツアー「LIVE-G TOUR 2014」を敢行する。