音楽ナタリー PowerPush - GLAY
「MUSIC LIFE」特集
HISASHI×の子(神聖かまってちゃん)対談
俺のファンに失礼なこと言うな!
HISASHI でもさ、そうやって配信するだけだったら女子高生でも誰でもできるけど、の子くんはかなりギリギリなことまでやってるじゃない?
の子 いや別に、たまにしかやんないですよ(笑)。たまにやるそれが大きくピックアップされてるってだけで。正直、ネットの使い方は僕なんかよりHISASHIさんのほうがずっとうまいなと思ってますよ。TwitterのタイムラインでHISASHIさんを見ると「なんでこんなキャッチーなんだこの人」って(笑)。
HISASHI 95年くらいからインターネットやってて、その頃は1クリックでグロ画像にたどり着けたり、「地下道入口」みたいな名前のアングラサイトが見れたりとかしてたんだけど、ネットのやり方がよくわかってなかったから、いろいろ人と揉めたりケンカしてたんですよ。
の子 おっ! 荒らしの先駆けなんですね! すごい!
──いや、荒らしとは全然違うと思いますよ。
HISASHI その頃を省みて、もう絶対にネットでは人と揉めないようにしようと思ってて。それをモットーにやってるから「キャッチー」に見えるんだと思います。Twitterって、自分が興味ないことにはリプライしなければいいだけだし、嫌な人はブロックしちゃえばいいっていう、揉めたくない俺にはすごく融通の利くSNSでさ(笑)。
の子 感情的になって「ウオー殺すぞこの野郎!!」みたいな感じになったりしないっすか?
HISASHI いや全然。ファンの子が優秀なの。昔は変わった人もいたのかもしれないけど、ファンも僕らと一緒に歳を取っていることもあって(笑)、みんないい人。だから俺も全然無理してないんだよね。
──の子さんはファンに絡まれることも多そうですね。
の子 変な人しかいないみたいじゃねえか! 俺のファンに失礼なこと言うな!(笑)
HISASHI ははは(笑)。実際どうなの? そういう人もいる?
の子 いるに決まってんだろ!(笑)いや俺の場合、それ全部自分のせいだって思ってるけどね。自分自身が自由にやってるから、それをとがめる人もどこにもいないし。でも昔と比べたら本当に減ってます。昔はライブで歌ってる最中に、最前列の男が「逃げるなこの野郎! 逃げるなこの野郎!」って俺に向かって延々言ってたこともあったし(笑)。俺そういうのイヤだから、いつでもみんなと仲良くしようとしてるんですよ。してるんですけど、たまに地が出ちゃうみたいな(笑)。
HISASHI きっと動物的なんだよね。すごく本能的で。だから、じゃれてるつもりがすげえ力が入っちゃったみたいな感じ。でも本当は、動物だからすごく純粋なの(笑)。
の子 いやいやいや、ありがとうございます。
──HISASHIさん自身が人と揉めたがらないタイプだからこそ、そういう人を面白く感じているというのはあるかもしれませんね。
HISASHI うん。俺は中学高校の頃、アンダーグラウンドなことに憧れるんだけど暴力は大嫌いとか、激しい格好をしたいんだけど礼儀正しくしたい、みたいな人だったから(笑)。
の子 ははは(笑)。
HISASHI 辻褄が合わないことを自分の中でいつまでも抱え続けてるから、野性味を思い切り出せる人を見るとすごいうらやましいんですよね。
器が小さいんですよ俺
──そろそろ締めようかと思うんですが、最後に何か言っておきたいことなどありますか?
の子 GLAYさん対バンしてくださいよ。
HISASHI いいよ、やるやる。全然。
の子 マジっすか! やったー!
HISASHI こっちが会場決めて押さえればいいの?
の子 押さえてください! デッカいとこ押さえてください!
HISASHI 来年までツアーの日程が決まってるから、それ以降、スケジュール見ながら考えるよ(笑)。
の子 いつまでも待ってます! ホントに!
HISASHI GLAYは今年で20周年だから、来年以降またいろいろ変わったことをやっていきたいなとか思ってたからさ。ぜひぜひ。
の子 フットワーク軽いなあ。
HISASHI 俺ホントに、Twitterで知り合った人と一緒にバンド組んだり、音源が送られてきたら重ねてギター弾いたり、そこらへんの柔軟さがすごくあって。この前も、誘われて新宿LOFTのライブに出たりしてるんで(笑)。
の子 すごいですね。俺まだ全然そんなふうにくだけた感じになれないですよ。
HISASHI え、そう? 意外。
の子 若手のバンドから「対バンしましょう!」って言われても「うっせーよ!」って返しちゃう、みたいなとこが俺まだあるんですよ。
──自分はほかのアーティストに「対バンしましょうよ」って声かけまくってるのに!(笑)
の子 そう、自分は言いまくる(笑)。器が小さいんですよ俺。人気が出てきた若手のフォロー外したりして、あとから後悔したりして(笑)。あ、対バンもですけど、ホントまた別の形でもお会いしたいです。今日すごい面白かった。
HISASHI 面白かったね。また会おう。
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- ニューアルバム「MUSIC LIFE」 / 2014年11月5日発売
- 「MUSIC LIFE」
- 2CD豪華盤 BALLADE BEST☆MELODIES / 3996円 / ポニーキャニオン / PCCN-00017
- 2CD豪華盤(G-DIRECT限定)BALLADE BEST☆MEMORIES / 3996円 / loversoul music & associates / LSCD-0018
- 1CD盤 / 2700円 / ポニーキャニオン / PCCN-00018
CD収録曲
- BLEEZE(Album Ver.)
[作詞・作曲:TERU / ドラム:永井利光] - 百花繚乱
[作詞・作曲:TAKURO / ドラム:松下敦] - Only Yesterday
[作詞・作曲:TAKURO / ドラム:村石雅行] - 疾走れ!ミライ
[作詞・作曲:TERU / ドラム:永井利光] - 祭りのあと
[作詞・作曲:TAKURO / ドラム:永井利光] - 浮気なKISS ME GIRL
[作詞・作曲:TAKURO / ドラム:高橋まこと] - 妄想コレクター
[作詞・作曲:HISASHI / ドラム:永井利光] - Hospital pm9
[作詞・作曲:TAKURO] - DARK RIVER
[作詞・作曲:TAKURO / ドラム:村石雅行] - TILL KINGDOM COME
[作詞・作曲:TAKURO / ドラム:中村達也] - MUSIC LIFE
[作詞:TAKURO / 作曲:JIRO / ドラム:永井利光]
GLAY(グレイ)
函館出身の4人組ロックバンド。TAKURO(G)とTERU(Vo)を中心に1988年から活動を開始し、1989年にHISASHI(G)が、1992年にJIRO(B)が加入して現在の体制となった。1994年にシングル「RAIN」でメジャーデビュー。1996年にはシングル「グロリアス」「BELOVED」が立て続けにヒットし、1997年に「HOWEVER」がミリオンセールスを記録したことでトップバンドの仲間入りを果たす。1999年7月には幕張メッセ駐車場特設会場にて20万人を動員するライブ「MAKUHARI MESSE 10TH ANNIVERSARY GLAY EXPO '99 SURVIVAL」を開催。この人数は単独の有料公演としては、日本のみならず全世界での史上最多動員記録となっている。その後も数多くのヒット曲やヒットアルバムを生み出し、2010年4月には自主レーベル「loversoul music & associates」を設立。メジャーデビュー20周年を迎えた2014年9月20日には、宮城で大型ライブ「GLAY EXPO 2014 TOHOKU 20th Anniversary」を敢行した。同年11月5日、1年10カ月ぶりとなるオリジナルアルバム「MUSIC LIFE」をリリース。
神聖かまってちゃん(シンセイカマッテチャン)
の子(Vo, G)、mono(Key)、ちばぎん(B)、みさこ(Dr)の千葉県在住メンバーからなるロックバンド。の子による2ちゃんねるバンド板での宣伝書き込み活動を経て、自宅でのトークや路上ゲリラライブなどの生中継、自作ビデオクリップの公開といったインターネットでの動画配信で注目を集める。2010年3月に初のCD作品となるミニアルバム「友だちを殺してまで。」を発表したのち、ワーナーミュージック・ジャパンと契約し、2010年12月に「つまんね」「みんな死ね」という2枚のアルバムをリリースした。2014年には3カ月連続シングルリリースとして 4月に「フロントメモリーfeat.川本真琴」、5月に配信限定シングル「ロボットノ夜」、6月にシングル「ズッ友」を発表。また6月にDVD「ライブヒストリー 2009-2013」、9月に約2年ぶりとなるフルアルバム「英雄syndrome」をリリースした。子供の頃の暗い記憶やニートの抱える不安な感情などを美しいメロディに乗せた楽曲、予測のできない破滅的なライブパフォーマンスでファンを増やし続けている。
2014年11月26日更新