ナタリー PowerPush - Golden Disk Awards 2011
韓国最大の音楽祭が日本初上陸
韓国最大の音楽祭「第26回ゴールデンディスク賞(Golden Disk Awards 2011)」の授賞式が、1月11日と12日に大阪・京セラドーム大阪で開催される。この賞はCDとデジタル音源の販売量を審査基準にして大賞が選定されるアワード。このページでは、「第26回ゴールデンディスク賞」のノミネートアーティストや見どころを紹介。授賞式の前に、2011年のK-POPシーンをおさらいしよう。
文 / 川倉由起子
第26回ゴールデンディスク賞の見どころ
韓国音楽シーンを席巻するアイドルグループ
「韓国のグラミー賞」と呼ばれる音楽賞「ゴールデンディスク賞」。昨年の第25回は、大賞受賞の少女時代を筆頭に、新人賞のBEAST、Secret、SISTER、アジア人気賞のSUPER JUNIOR、ディスク部門本賞のSHINeeなど、近年稀に見るアイドルグループの独壇場。全11部門22組の受賞歌手のうち、実に18組がアイドルグループという結果になった。
本命はSUPER JUNIOR!?
そして、第26回目を数える今回は36組がノミネート。注目はやはり、昨年に引けをとらない熱い活躍が目立ったアイドルグループだ。まずは12月14日現在、日本のファン投票を募る「MSN Japan Award」でトップクラスの票数を獲得中のSUPER JUNIOR。2009年、2010年と2年連続でアルバム最多売上記録を持つ彼らだが、2011年もその勢いは衰えず、8月に発表した5thアルバム「Mr.Simple」が今夏の話題を独占する大ヒットに。この作品は、11月上旬時点でCD売上枚数約33万枚を記録しており、これは10万枚で日本のミリオンセラーに当たると言われる韓国では驚異的な数字といえるだろう。日本でも彼らの人気は天井知らずで、ワールドツアーの一環として12月10日、11日に開催した京セラドーム大阪での単独コンサートは2日間で約8万人を動員。ステージ上ではメンバーが「あまり日本で活動ができず申し訳なく思っている。にもかかわらず、こんなたくさんの方に集まっていただけて本当に感謝」とコメント。活発なプロモーションをせずとも、彼らの音楽やパフォーマンスを渇望するファンは世界中にいる。アジアを牽引する本物のスーパーグループとなったSUPER JUNIORは、今アワードの大賞本命候補だ。
少女時代のV2なるか?
これに対抗するのは、2011年に初の全国アリーナツアーを開催し、「NHK紅白歌合戦」への初出場も決めるなど日本で不動の人気を確立した少女時代。彼女たちは、10月リリースの3rdアルバム「The Boys」をiTunesなどを通して全世界同時公開した。タイトル曲「The Boys」は、マイケル・ジャクソンのプロデュースでも有名な世界的プロデューサー、テディ・ライリーによる作品で、自身初のラップに挑戦したことでも話題に。当然のように韓国の各音楽チャートを席巻し、現地の人気音楽番組「ミュージックバンク」内のランキングでは6週連続1位に輝いた。昨年に引き続き、大賞受賞に期待がかかる。
アメリカでも注目される2NE1
2011年に待望の日本デビューを果たした2NE1も、実力派アイドルグループとして今年目覚ましい活躍を見せた。秋以降は日本での1stツアーやプロモーションで忙しい日々を送ったが、母国では7月発表のアルバム「2NE1 2nd Mini Album」が大ヒット。その功績が認められ、11月にシンガポールで行われた「2011 Mnet Asian Music Awards」では大賞3賞のひとつ「今年の歌賞」を受賞している。さらにアメリカMTV IGGY(MTVが運営するサイト)で世界最高の新人バンドにも認定され、12月にはニューヨーク・タイムズスクエアで初の米国公演を成功させた。
f(X)やBEASTも要チェック
SUPER JUNIORや少女時代と同じSMエンタテインメントに所属する5人組ガールズグループf(X)。彼女たちは4月リリースの1stアルバム「Pinocchio」で一躍人気アーティストの仲間入りをし、1月には日本デビューも予定している。また、韓国の女子中高生から絶大な人気を誇る6人組グループBEASTは、1stアルバムのタイトル曲「Fiction」での高い楽曲クオリティが評価され、「2011 メロンミュージックアワード」では「アーティスト賞」を受賞している。
MSN Japan Awardにダークホース出現
最後に、アイドルグループ以外の要注目人物が1人。12月中旬現在、「MSN Japan Award」でSUPER JUNIORと熾烈なトップ争いを繰り広げているJAY PARKだ。彼は元2PMのリーダーで、現在はソロとして活動している。少女時代やSUPER JUNIORに比べ、日本での知名度は低い彼だが、クールなダンスと卓越したパフォーマンスを武器に着実に票を伸ばしている。果たして軍配はどちらに……!? 1月11日の発表が楽しみなところだ。
日本をはじめ、アジア全域での積極的な活動が目立った2011年の韓国アーティストたち。そんな1年の締めくくりとなる本アワードは、初の海外開催(大阪)ということもあり、過去最大の注目度&盛り上がりは必至。韓国のみならず、日本の音楽界も華々しく彩ってくれたアーティストが一堂に会す音楽の祭典に乞うご期待!
大賞ノミネートアーティストおよび楽曲
- 2NE1「Lonely」
- 2PM「Hands Up」
- 4men「Once in Your Life」
- 4Minute「Mirror Mirror」
- After School「Shampoo」
- A pink「I don't Know」
- B1A4「Beautiful Target」
- BEAST「Fiction」
- BOYFRIEND「Boyfriend」
- Brown Eyed Girls「Sixth Sense」
- 超新星「Nostalgic Days」
- CNBLUE「Intuition」
- ダルシャーベット「Bling Bling」
- f(X)「Pinnocchio」
- FT Island「Hello Hello」
- G.NA「Black & White」
- 少女時代「The Boys」
- ホガク「Always」
- INFINITE「Be Mine」
- IU「The Story I Didn't Know」
- チャン・ギハと顔たち「Just Another Relationship」
- Jay Park「Abandoned」
- K.will「胸がときめく」
- KARA「STEP」
- イ・スンギ「恋愛時代」
- リッサン「私というものの答えはあなただ」
- MBLAQ「Mona Lisa」
- Miss A「Good-bye Baby」
- パク・ボム「Don't Cry」
- RAINBOW「To Me」
- Secret「星の光 月の光」
- ソン・シギョン「僕は好き」
- SISTER「How Dare You」
- Super Junior「Mr.Simple」
- フィソン「Heart-Aching Story」
- ワンダーガールズ「Be My Baby」
「ゴールデンディスク賞」は1986年より続く韓国最大の音楽賞で、別名「韓国のグラミー賞」とも呼ばれている。この賞が他と異なるのは、その年のCDアルバム販売数とデジタル音源のダウンロード数を審査基準としているところ。よりリアルな韓国音楽シーンを知ることができるこの賞は、韓国国内はもちろん日本でも大きな注目を集めている。昨年は少女時代らアイドルグループが賞を独占する形となったが、今年はCNBLUE、FTISLAND、チャン・ギハと顔たちといったロックグループもノミネートされており、どのような結果が出るのか楽しみなところ。
また今年から日本のファンによるオンライン投票で決定する「MSN Japan Award」がスタート。既に900万件近い応募が殺到しており、日本でのK-POP人気の高さを伺わせている。日本のファンから最も支持されているK-POPアーティストは誰なのか? 同賞は1月11日の授賞式初日に表彰される。
MSNの特設サイトでは、昨年のハイライト動画やさまざまな写真が見られるので、ファンはこちらもチェックしよう。
第26回ゴールデンディスク賞
2012年1月11日(水)・12日(木)
大阪府 京セラドーム大阪
2011年12月27日更新