BiSHの2人から奪えるものは奪おうと思った
──WACK所属グループによるシャッフルユニットのSAiNT SEXにギャンパレからはユアさん、ヤママチさん、アヤさんの3人が選抜されましたね。
ヤママチミキ そもそも私はそういうユニットに呼ばれるタイプではないと思っているんですよ(笑)。今後同じようなことがあったときにお声がかからない可能性だってあるでしょうから、この機会にほかのメンバーから奪えるものを奪っておきたいと思って参加してました。BiSHのアイナ(アイナ・ジ・エンド)ちゃん、アユニ(アユニ・D)ちゃんの2人が練習してる姿を見る機会なんて少ないから、2人のことはミュージックビデオの撮影中ひたすら観察してました。
──WACKファンの中には今回のSAiNT SEXの楽曲「WACK is FXXK」でヤママチさんの特徴ある声に気付いた人が多かったように思いました。
ヤママチ ありがたいことですね(笑)。目立てるところがそれくらいなので目立ててよかったです。SAiNT SEXをきっかけにギャンパレのことが気になったって方も多かったみたいで。
アヤ 私もサキちゃん、アイナちゃん、アユニちゃんとは一緒になったことがないので、3人のことはよく見てました。楽曲に対してどんなイメージで歌っているのか聞いたりもして、話しながらコミュニケーションを取ってましたね。私が参加メンバーの中では経歴的に一番下っ端だったこともあって、自分はまだまだだなって感じることがたくさんありました。また声をかけてもらえるように成長していきたいです。
ユア 私は2人とは違って自分の歌割がすごく少なくて、音源を聴いたときに悔しくなって泣いてしまったんです。選抜メンバーが7人いる中、ギャンパレは3人も選んでいただいたので、それだけでもありがたいことなんですけどね。ソロパートの割合がすべてではないことはわかるんですが、とにかく自分が目立てなかったことが悔しかったんです。それでもこのシャッフルユニットで歌うことはとても貴重な体験だし、本当にいい勉強になったと、あとになって気付くことができました。
ドクソン ちなみに来年は“うんこちんちん”という名前のグループになるかもしれないって渡辺さんが言ってました(笑)。人間的にクズじゃないと入れないらしいです(笑)。
「このごろとても」の今を歌った楽曲
──ニューアルバム「GANG PARADE takes themselves higher!!」をひと足早く聴かせてもらいましたが、現体制のギャンパレの多様性を表すような、勢いだけじゃないバラエティに富んだ1枚になってますね。ここからは収録曲について聞いていこうと思いますが、まず1曲目の「イミナイウタ」。めちゃめちゃノリはいいし力強さも感じるんですけど本当に歌詞に意味がないですね(笑)。
ココ ないっすね(笑)。
ユア 遊び心のある楽曲ですね。
アヤ ライブでどうなっちゃうんだろうって想像できない。クラブみたいなノリになりそう。
ドクソン 今までのギャンパレにこういうタイプの楽曲がなかったから、歌っていても楽しいです。
ココ ライブでの楽しみ方は各々で見つけてほしいですね。
──そして2曲目が「GANG PARADE」。自分たちのグループ名がそのまま楽曲のタイトルになったテーマソング的な1曲でしょうか。BiSにおける「BiS」「BiSBiS」、BiSHにおける「BiSH-星が瞬く夜に-」のような位置付けの楽曲になりそうです。
ココ この曲、めっちゃいいんです。
マイカ この曲、サビの歌詞は私が考えたものが採用されました。ギャンパレは自分たちの名前が入った曲がないなって思ってたんですけど、「Beyond the Mountain」のときに“愚連隊行進”というGANG PARADEを直訳したキャッチフレーズができたので、これを今回の歌詞に使おうと決めて。これからのギャンパレの代表的な1曲になるよう育てていきたいです。
──3曲目「Are you kidding?」、6曲目「I need you I love you I want you」はテラシマさんが作詞を担当されました。それぞれどんなテーマの楽曲ですか?
テラシマ 「Are you kidding?」は自分がギャンパレとしてやっていく中で自分の在り方がわからなくて、自分がどうあるべきかについて考えることを止めた時期があったんです。でもそのままじゃダメだと思ったので、「自分は自分として進んでいく」って決断したときの思いを歌詞にしてます。なので歌詞の1番は後ろ向きの私、2番は前向きになった私の心情が書かれていて。ちなみに歌詞を考えてるとき、何もテーマはなかったんですけど、サビのメロディを聴いたときに「行かなくちゃ」っていうフレーズが浮かんで。そこから歌詞の内容が広がっていった感じです。
──「行かなくちゃ」はBiSの「BiS」「BiSBiS」、BiSHの「BiSH-星が瞬く夜に-」のサビで使われているフレーズですし、そう考えるとこの曲はテラシマさんの心情を歌っただけでなく、ギャンパレとしてもシンクロする部分があるように思えてきました。
アヤ ユユは天才なんですよ。この曲の歌詞を初めて目にしたとき、泣きそうになってしまって。
ココ 私もレコーディングで一番気持ちが入ったのがこの曲でした。
アヤ 気付いたことがあるんですよ。人には向き不向きというのがあって……。
一同 あはははは(笑)。
アヤ 私は歌詞を考えるの向いてない(笑)。
テラシマ 私は歌うのが苦手だから、歌詞をがんばろうと思って(笑)。自分が書いた歌詞だから歌いたい気持ちはあるんですけど、みんなが歌ってくれたほうが絶対に曲がよくなる。
ドクソン ワードがすごい。言葉をよく知ってる。東野圭吾、村上春樹のような王道ではなくて私的には田口ランディのような言葉のチョイスをしてきます。
──その例えが合っているかはわかりませんが、テラシマさんにしか出せない世界観はありますよね。6曲目の「I need you I love you I want you」はどういったテーマですか?
テラシマ 夜中、歌詞に煮詰まってるときにココの携帯に残ってたSiSのときの曲のデモや歌詞を見てたんです。改めて歌詞を見てたらすごくよくて。その頃の私たちの気持ちがストレートに出てたんです。
ココ SiSのときも私とユユが作詞をしてたんですよ。9曲くらい書いてました。でもギャンパレの歌詞を考えながら歌詞ってどうやって書くのかわからなくなってきちゃって。そんなときにSiSの楽曲の歌詞を読んでたらめっちゃいい歌詞ばかりで「この頃の気持ちを思い出さないといけない」と初心に帰る気持ちで書き進めたんです。結果、採用されたのはユユの歌詞でしたけど(笑)。
テラシマ SiSのときに書いた「このごろとても」という曲があるんですけど、今の気持ちを歌ったバージョンが「I need you I love you I want you」なんです。「このごろとても」のときはBiSのオーディションに落ちたことやSiSになったときの心情を歌っていて、「I need you I love you I want you」はギャンパレになってからの自分の気持ち、ギャンパレとの出会いを歌った曲になってます。この曲の歌詞ができるまでに一番時間がかかりましたね。
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この7人でもっと上まで行く姿を見せたい
- GANG PARADE「GANG PARADE takes themselves higher!!」
- 2017年11月21日発売 / T-Palette Records
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[CD]
3240円 / TPRC-0187
- CD収録曲
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- イミナイウタ
[作詞:松隈ケンタ × 竜宮寺育 / 作曲:松隈ケンタ] - GANG PARADE
[作詞:GANG PARADE!! × 松隈ケンタ × JxSxK / 作曲:松隈ケンタ] - Are you kidding?
[作詞:テラシマユウカ / 作曲:oki you-oh] - 普通の日常
[作詞:竜宮寺育 / 作曲:ユメノユア] - FOUL
[作詞:GANG PARADE!! / 作曲:松隈ケンタ] - I need you I love you I want you
[作詞:テラシマユウカ / 作曲:松隈ケンタ] - Plastic 2 Mercy
[作詞:プラニメ / 作曲:松隈ケンタ] - TIE
[作詞:ユイ・ガ・ドクソン / 作曲:some] - Beyond the Mountain
[作詞:GANG PARADE!! × 松隈ケンタ × JxSxK / 作曲:松隈ケンタ] - CAR RADIO
[作詞:松隈ケンタ × JxSxK / 作曲:松隈ケンタ]
- イミナイウタ
- V.A.「WACK & SCRAMBLES WORKS」
- 2017年11月21日発売 / T-Palette Records
-
CD+DVD盤 [CD+DVD]
4860円 / AVCD-93764/B -
CD盤 [CD]
3240円 / AVCD-93765
- CD収録曲
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- スパーク(オリジナル:BiSH) / beat mints boyz a.k.a. 松隈ケンタ×JxSxK
- オーケストラ(オリジナル:BiSH) / カミヤサキ、ゴ・ジーラ、ももらんど(BiS)&ヤママチミキ、ココ・パーティン・ココ、アヤ・エイトプリンス(GANG PARADE)
- gives(オリジナル:BiS) / アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、リンリン(BiSH)&キャン・マイカ、ユイ・ガ・ドクソン、テラシマユウカ(GANG PARADE)
- Nerve(オリジナル:BiS) / BiS、BiSH、GANG PARADE、EMPiRE
- Plastic 2 Mercy(オリジナル:GANG PARADE) / キカ・フロント・フロンタール、パン・ルナリーフィ(BiS)&アイナ・ジ・エンド、ハシヤスメ・アツコ、アユニ・D(BiSH)
- EMPiRE is COMiNG / EMPiRE
- WACK is FXXK / SAiNT SEX
- フライングヒューマノイド(オリジナル:中川翔子) / プー・ルイ、ペリ・ウブ(BiS)&モモコグミカンパニー、リンリン(BiSH)&ユメノユア、ヤママチミキ(GANG PARADE)
- ラバソー ~lover soul~(オリジナル:柴咲コウ) / セントチヒロ・チッチ(BiSH)&アヤ・エイトプリンス(GANG PARADE)
- 屋上の空 / Buzz72+ feat. アイナ・ジ・エンド(BiSH)
※CD+DVD盤のみ初回限定デジパック、WACKグループ総出演写真集(50P)付属
- GANG PARADE(ギャングパレード)
- ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・マイカ、ココ・パーティン・ココ、テラシマユウカ、ユイ・ガ・ドクソン、BiSから無期限レンタル移籍中のアヤ・エイトプリンスの7人からなるアイドルグループ。2014年に現BiSのカミヤサキと元いずこねこのミズタマリにより結成されたプラニメが前身ユニットで、ミズタマリ脱退後、2015年にPOPに改名しメンバーを追加。2016年6月にGANG PARADEに再び改名し、10月にキャン・マイカと元SiSメンバーのテラシマユウカ、ユイ・ガ・ドクソン、ココ・パーティン・ココが加入し現体制に。2017年3月末から4月に行われたWACK所属グループによる合同合宿にて、GANG PARADEからカミヤサキがBiSに、BiSからはアヤ・エイトプリンスがGANG PARADEにレンタルトレードという形で移籍することが発表された。7月25日に新体制初のシングル「Beyond the Mountain」を発表し、同月に5都市を巡るツアーを開催した。11月にニューアルバム「GANG PARADE takes themselves higher!!」をリリース。精力的なライブ活動を行っており、12月には所属事務所のWACK主催によるライブイベント「WACKのフェス。」への出演を控えている。