道を転がって遊んでた

吉田　あやきちゃんは“ポンコツ”で、れなちゃんは“天然”ってイメージが定着してるけど、2人は小学生のときからそうなの？

あやき　そうですねえ。朝ボーっとして練習に遅刻しちゃうことがたまにあるくらいで。

しのぶ　学校からの帰り道で、なんでか知らないけど道を転がって遊んでたのはあやきとみなみでしたね。

吉田　どうして道を転がっちゃうのかな？

あやき　笑うとお腹を抱えて丸まっちゃうじゃないですか。それでコロンって……。

みなみ　一緒に転がってました。

しのぶ　れなは当時から天然だったけど、朝練にはちゃんと来てたんです。

れな　私は車で学校に行ってたから……。

吉田　1人ズルが出てきたぞ（笑）。

れな　ズルじゃないんです！ とにかく私は準備とか、ごはんを食べるのが遅くて、ついボーっとしちゃうんですよね。お母さんがすごく厳しい人で「練習には絶対遅れちゃダメだ」って感じだったからすっごく怒られながら車で送ってもらってました。

しのぶ　れなは帰りも車で迎えに来てもらってたんです。

あやき　れなが歩いてるところはあんまり見たことがなかった。

吉田　え、それすごくない？

れな　私はチアリーディングもやってて、そのレッスン場が学校から1時間半くらいかかるところだったんです。だからお母さんが迎えに来てくれて。

吉田　天然だけど、習い事をしっかりやる子だったんだね。

れな　でも小学校4年くらいまでは何もやってなかった。学校からすぐ帰って、ごはん食べて、寝るみたいな生活を送っていたら両親が「何かこの子にさせなきゃ」ってことになって、チアをやることになったんです。

吉田　チアって団体行動だし、振付も覚えなきゃいけないから大変だよね。れなちゃんにとってバンドはどういうものだったの？

れな　習い事じゃなかったけど、バンドも楽しかったんです。だから基本的にチアのことかバンドのことをずっと考えてました。

あやき　バンド名が「Victory」になったのは、れながチアをやってたからでもあるんですよ。

吉田　そのときに決めたバンド名が今も続いてるのってすごいことだよね。

大人はみんなニヤニヤしてる

れな　私たちからも質問していいですか？

吉田　いいよ。なんでも聞いて。

しのぶ　私たち、「ラリラリラ」が売れたら「オールナイトニッポン」のパーソナリティになれるかもしれないんですが（参照：がんばれ！Victory、新作の出来高報酬は「ANN」パーソナリティ）、吉田さんがゲストの方とお話をするときに気を付けてることってなんですか？

吉田　うーん、なんだろう。「作り笑いをしないようにしてる」とかかな。

一同　へえー。

吉田　作り笑いってラジオで聞いてるとわかっちゃうんだよね。つまらないのに笑ってるのってなんだか気持ち悪いし。だから面白くないときは黙ってればいいのにって思ってる。

しのぶ　じゃあ今日吉田さんが笑ってくださったのは、本当に面白かったからなんですね。

吉田　今日の話を聞いて笑わずにいられる人、いないよ！

まゆこ　私からもいいですか？

吉田　どうぞ。

まゆこ　吉田さんは、がんばれ！Victoryのことをどう思ってますか？

吉田　よくデビューしたなって思ってる。

一同　えー!?

──それはどういう意味ですか？

吉田　がんばれ！Victoryって、成功する公算が大きいからデビューさせたバンドじゃないと思うんだよね。例えば読者モデルの子たちを集めてバンドを組んだとすれば、ある程度どれくらい売れるかっていうのは計算できる。でもがんばれ！Victoryにそういう計算はなくて、「どうする？ デビューさせちゃう？」って言いながら、大人がニヤニヤしてデビューに踏み切った感じが伝わってくる。

あやき　大人はみんなニヤニヤしてます。

吉田　でしょ？ デビューしたらスゲー売れるかもしれないし、全然ダメかもしれない。「わかんないけど、でもやっちゃえー！」っていう感じがすごくいい。傍から見てるとそれが最高に面白いし！

れな　何か発表があるときは、スタッフさんだけじゃなくて、なぜかお客さんもニヤニヤしてるんです。お客さんもグルなんじゃないかって、たまに思います。

あやき　確かに。「絶対裏で飲みに行ってるでしょ！」って思うときがある。

吉田　でも思わずニヤニヤしちゃう気持ちとか感情って、広く拡散する可能性もあるから。日本中にニヤニヤして見守られるようになるかもしれない。

あやき　それっていいことなんでしょうか。

吉田　いいことだよ！ だってニヤニヤしてる人は怒ってないから。楽しんでるんだよ。

れな　ニヤニヤだけじゃなくて、助け舟もよく出るんです。MCで発売日を間違えたときに「○日だよ」ってお客さんが教えてくれる。

吉田　隙があることは大切なことだから。逆に言えば隙をなくすことができないのが、がんばれ！Victoryだよね。

れな　最近はちょっとのミスじゃ笑われなくなってきちゃったよね。

しのぶ　そうそう。いつものことだって感じで。

吉田　いいところでもあり、悪いところでもあるんだけど、バンドのライブって真面目な顔して観てなきゃいけないような気がしちゃうんだよね。僕はそういうシリアスな空気感に付き合いきれないなって思うときもあって。

あやき　もっと楽しくバンドを観たいってことですか？

吉田　そうそう。実はニヤニヤしながら観れるバンドって全然いないんだよ。アイドルはそういうニーズに応えてることがあるけど。

れな　私たちって珍しいのかな？

吉田　珍しいよ。面白さがありつつ、親しみやすさがあるのが、がんばれ！Victoryの魅力なんじゃないかな。ファンはみんなのことを家族を見守るような目で見ているし。それはすごく新しいことだと思う。

まゆこ　新しいことをしてるつもりはなかったけど……。

吉田　誰かのまねじゃないから新しいんだよ。だから大ヒットするか、なんだかよくわからないって思われちゃうかのどっちか。でも新しいってことは、面白いことの大前提だから。

あやき　やった！ がんばろう！

吉田　僕もニヤニヤしながらみんなのことを見守ってるから。