音楽ナタリー Power Push - flumpool
見どころ解説で振り返る ルーツ回帰の凱旋ライブ
これからもみんなに見守られながら歩いていくんだよ
──今回、2枚組でリリースされる映像作品のDISC 1には2日目のライブの模様が収録されています。セットリストはどんな思いで作っていったんですか?
小倉 お客さんを飽きさせないようにっていうのはまず考えたよな、2日間通して。
山村 そうだね。今回のライブには「夏」「野外」「昼間」っていうキーワードがあったんで、まあ必然的にバラードは少なくなったんですよ。みんな体を動かしたいだろうなと思ったんで。その上で会場の空気感に似合う曲を選んでいった感じでしたね。
──要所要所に肝となる楽曲が配置されている印象もありました。例えばストリートステージと名付けられた花道の先にあるセンターステージでのパートとか。
阪井 確かにあそこはよかったよね。
山村 「キミがいたから」「とある始まりの情景 ~Bookstore on the hill~」という今年に入って作った曲を並べました。あそこは4人が向き合って演奏したんですけど、それが昔のスタジオでの風景っぽくて。バイトしたお金を持ち寄ってスタジオに入ってがんばっていた時期のことをめっちゃ思い出したし、それを今こんなにたくさんの人が見守ってくれているんだなっていうこともすごく実感できたんですよね。これからもみんなに見守られながら歩いていくんだよっていうことを伝えられたパートだったと思いますね。
阪井 向かい合っての演奏は、まあ照れましたけどね。(山村が)めっちゃ見てくるんで。
山村 照れすぎるから、あえて目を合わすっていう(笑)。で、どっちが先に目をそらすか、みたいな。
──映像になるとそういった細かい表情も楽しめますよね。
山村 そうそう。俺、ここでこんな顔してたんだ、とかね。「イイじゃない?」での一生の表情とかね(笑)。
阪井 あ、俺が水着の女性ダンサーにグイグイいってたところね。
尼川 タジタジだったよ。
山村 楽屋では「俺マジで触るから!」とか言ってたくせに、本番では目泳いでるし、全然胸なんか見ずにずっと下向いてギター弾いてるから、「ダサッ!」と思って(笑)。
阪井 違うよ。アレ、演技だって。あそこでグイグイいったらファンの人がさ……いや正直ビビッてました(笑)。
山村 ある意味、阪井一生のすべてが詰まったシーンなんで、あそこは見どころだと思いますけどね(笑)。
メンバーチョイスの見どころ
──ほかにメンバー自らチョイスする見どころがあれば教えていただけますか?
小倉 「Sprechchor」でメンバーが会場に放水したんですけど、それによって虹が出たんですよ。あれは思わぬ産物だったんで、映像でもぜひ観てほしいなって思いますね。すごくキレイだった。
山村 あとは「大切なものは君以外に見当たらなくて」での大合唱ですかね。母校の現役中学生や僕が教育実習してたときの生徒の子らがステージ上に登場して、みんなで歌ったんですよ。一体感のある歌声が公園中に鳴り響いた、すごく感動的なシーンだったと思いますね。歌っていいなって改めて思える幸せな時間でした。
尼川 ただ、教育実習生の生徒の子が3人しか来なかったっていうのは隆太の人望のなさが表れてるけどね(笑)。
山村 それは言わんでいいだろ(笑)。みんなバイトで忙しかったんだから。
尼川 僕が選ぶ見どころは、オープニングで車に乗って登場するシーン。ガリガリガリクソンさんが実況してくれたんですけど、僕のことを“山川”って言ったんですよ(笑)。それに対して「違うわ! 尼川じゃ!」って突っ込んでるところですね。
山村 “山村”と混ざったんだろうな(笑)。それが見どころってどうなのよ。あ、でもオープニングで言えば、一生だけ「阪井参上」って書いたのぼりを付けた自転車で登場したんですけど、そののぼりが出だしの門に引っかかってへし折られるっていうね(笑)。
阪井 うしろが見えなかったんで、まったく気付かなかったんですけどね。確かにへし折られてますから映像で確認してください。
──阪井さんが選ぶ見どころは?
阪井 僕は「reboot ~あきらめない詩~」のところですかね。あそこから演出が変わってバッと派手になるのですごく印象的でした。
──「reboot」前の映像では泣きそうになったとコメントされていましたよね。
阪井 そうそう。そこで使われる音を僕が作ったんですけど、映像は本番前日の現地リハーサルまで観てなかったんですよ。それを観た瞬間、「あ、こんなにハマんねや」と思って感動しましたね。
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- ライブDVD / Blu-ray「flumpool 真夏の野外★LIVE 2015『FOR ROOTS』~オオサカ・フィールズ・フォーエバー~ at OSAKA OIZUMI RYOKUCHI」 / 2015年11月18日発売 / A-Sketch
- [Blu-ray Disc 2枚組] 6900円 / AZXS-1013
- [DVD2枚組] 5900円 / AZBS-1033
- [Blu-ray Disc 2枚組] 6900円 / AZXS-1013
DISC 1収録内容
- 夏Dive
- Quville
- 星に願いを
- 微熱リフレイン
- 歓喜のフィドル
- 夏よ止めないで ~You’re Romantic~
- Calling
- 花になれ
- 大切なものは君以外に見当たらなくて
- two of us
- キミがいたから
- とある始まりの情景 ~Bookstore on the hill ~
- reboot ~あきらめない詩~
- ビリーバーズ・ハイ
- prechchor
- 君に届け
- イイじゃない?
- 大好きだった(アンコール)
- Hydrangea(アンコール)
DISC 2収録内容
- 「FOR ROOTS」Documentary + 2015.8.8〔Day of Green〕Live Digest
- Bonus Movie
- ニューシングル「夜は眠れるかい?」 / 2016年2月3日発売予定 / A-Sketch
- 初回限定盤[CD+DVD] 1836円 / AZZS-41
- 初回限定盤[CD+DVD] 1836円 / AZZS-41
- 通常盤[CD] 1296円 / A-Sketch / AZCS-2060
初回限定盤 CD収録曲
- 夜は眠れるかい?
- 君が笑えば ~Just like happiness~
- MOMENT
初回限定盤 DVD収録内容
- 「flumpool LIMITED TOUR 2015『R→LOOF PLAN ~大人の屋根裏計画~』」Zepp DiverCity TOKYO公演の模様のスペシャルセレクション
通常盤 CD収録曲
- 夜は眠れるかい?
- 君が笑えば ~Just like happiness~
- MOMENT
- 夜は眠れるかい? (Instrumental)
- 君が笑えば ~Just like happiness~(Instrumental)
flumpool(フランプール)
山村隆太(Vo)、阪井一生(G)、尼川元気(B)、小倉誠司(Dr)の4人。2008年10月にメジャーデビュー作となるダウンロードシングル「花になれ」を発表し、10日間で100万ダウンロードを記録した。2009年にはシングル「星に願いを」のヒットで注目を集め、10月には初の日本武道館公演、年末には「NHK紅白歌合戦」への初出場を果たした。2010年12月に4日間にわたるアリーナライブも大成功に収め、2011年9月に「第78回NHK全国学校音楽コンクール」中学校の部課題曲に起用された「証」をシングルとしてリリースし、3年連続で「NHK紅白歌合戦」に出演。デビュー5周年を迎えた2013年10月には日本武道館で2日間にわたりスペシャルライブを行った。2014年4月からはアリーナ公演を含む10万人を動員する全国ツアー「5th Anniversary tour 2014『MOMENT』」を開催。5月に初のベストアルバム「The Best 2008-2014『MONUMENT』」をリリースした。2015年8月にバンド初の単独野外公演を故郷大阪・大泉緑地で開催し、同ライブの模様を収めた映像作品を11月に発表。12月30、31日には神奈川・横浜アリーナでの初の単独カウントダウンライブを開催する。また映画およびテレビシリーズアニメ「亜人」主題歌「夜は眠れるかい?」を含むシングルのリリースが2016年2月に決定している。