音楽ナタリー Power Push - FACT
全員で明かす、FACTの歩み&解散理由
「In the blink of an eye」「Eat Your Words」期
──メジャー2ndアルバム「In the blink of an eye」の頃はどうでしたか?
Tomohiro イギリスツアーをやって、「slip of the lip」と「this is the end」だけ録って、またアメリカツアーを1カ月やって、そのあとに残りの曲を仕上げたんですよ。
Kazuki アメリカに行って日本に帰ってきて、サマソニのオープ二ングアクトで出たら、1万5000人が集まったという。
──あの光景はすごかったですね。
Kazuki 新宿ACBホールから始まったバンドが幕張メッセでやるという。これ何倍の規模だよって(笑)。「In the blink of an eye」は、意味がわからないまま、その流れで作った作品ですね。新しいことにトライしたい気持ちはあったけど、前作に沿った流れはあるかもしれない。ポップな路線でロックをやろうと。
──それを経て、メジャー3rdアルバム「Eat Your Words」の頃は?
Takahiro このときにco3という別名義でエレクトロをやったんですよ。たぶん、そこで住み分けができたんですよ。「Eat~」で生音をやり、co3でエレクトロをやるという。だから、「Eat~」はロックな仕上がりになったかなと。
Tomohiro スタジオで音を合わせて作ったもんね。
Kazuki この頃になると、いろんなバンドがパソコンを使うようになって。なんだか嫌だなって(笑)。バンドらしく、生音で行こうぜ!という気分だったと思う。
「burundanga」期
Kazuki 「burundanga」(メジャー4thアルバム)からベストに入れた曲は少ないんだよね。
Adam 「WITNESS」(メジャー5thアルバム)からが一番多いんだよね、5曲あるもん。
──そうなんですよね。
Kazuki それも自然な流れじゃないですか。(「WITNESS」から)Adamが入って、また進化したから。
Takahiro 俺は(「WITNESS」から)3曲挙げたからね。「burundanga」はキャッチーなものを作ろうと思ったんだよね。
Kazuki だけど、意外とキャッチーにはならなかった。
──ああ、なるほど。
Kazuki どのアルバムが一番キャッチーだと思う?
Adam 俺は「In the blink of an eye」だと思うよ。
Kazuki 俺もそう思う! すごく攻めてるのは「FACT」。後半とかワケわからねえくらい攻めてるじゃん(笑)。
全員 はははは(笑)。
Kazuki 「burundanga」はキャッチーさを狙っていたけど、キャッチーになりすぎるのも嫌だという俺らの悪い癖が出ちゃった(笑)。
Takahiro 出した当時はそれでよかったけどね。
Kazuki うん、すごく好きなアルバムだけどね。いつも作ったあとは「ヤバいの作ったな」ってみんな言ってますからね。
Takahiro 「WITNESS」の曲が多いのは、みんなこのアルバムが好きなんですよ。個人的にも好きだし、一本筋が通った作品だなと。
Adam 俺もそう思う。
──筋が通ったというのは?
Takahiro 音楽性が統一してるというか、FACTとしてやりたいことがあの時点で完成したのかなと。Adamの加入も大きかったと思うけど。
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- ベストアルバム「best+ 2009-2015」2015年11月11日発売 / maximum10
- 「best+ 2009-2015」
- CD+DVD 4104円 / MXMM-10048
- CD 3024円 / MXMM-10047
収録曲
- look away
- choices
- paradox
- a fact of life
- purple eyes
- rise
- hate induces hate
- slip of the lip
- sunset
- the shadow of envy
- error
- FOSS
- drag
- witness
- ape
- miles away
- disclosure
- the way down
- wait
- over
CD+DVD盤 DVD収録内容
- ラストツアー「FACT "KTHEAT" JAPAN TOUR」大阪・なんばHatch公演のライブ本編
ROCK-O-RAMA 2015
2015年11月20日(金)
東京都 TSUTAYA O-EAST / 渋谷duo MUSIC EXCHANGE / clubasia
OPEN 16:00 / START 16:30
<出演者>
The BONEZ / COUNTRY YARD / Crossfaith / Crystal Lake / FACT / HER NAME IN BLOOD / HEY-SMITH / Ken Yokoyama / LITE / LOYAL TO THE GRAVE / MAN WITH A MISSION / NOTHING TO DECLARE(Acoustic Set) / POP DISASTER(Acoustic Set) / SIDE IMPACT / SNORT / STORM OF VOID / SWANKY DANK(Acoustic Set) / waterweed
FACT(ファクト)
Kazuki(G)、Adam(G)、Hiro(Vo)、Eiji(Dr)、Tomohiro(B)、Takahiro(G)の6人からなるロックバンド。1999年結成。2009年4月、フルアルバム「FACT」で全世界同時デビューを果たす。スラッシュメタル、グラインドコアなどの影響を感じさせるヘビーなサウンドに、ダンスロック、打ち込みなどの要素を取り入れたオリジナリティあふれるサウンドで、幅広いリスナーからの支持を獲得。2012年から現在の6人編成となる。2015年、3月に6thフルアルバム「KTHEAT」をリリースした後、年内で解散することを発表。同年秋にバンド初のワンマンツアーを行い、11月に最後の作品となるベストアルバム「best+ 2009-2015」をリリースして主催イベント「ROCK-O-RAMA 2015」でラストライブを行う。