昨日4月1日、「ExWHYZにayuniことアユニ・D(BiSH)が加入する」という衝撃のニュースが話題になった。「どうせエイプリルフールのネタだろう」と侮るなかれ、ExWHYZのスタッフ陣は、この日のために“本気の嘘”を仕込んでいた。東京・渋谷エリアでの大々的な広告展開をはじめ、アユニがExWHYZに加入したことを伝えるニュースと動画、2ndアルバム「xANADU」のアユニ参加バージョンの制作および300円でのダウンロード販売、東京・Zepp Haneda(TOKYO)でのアユニを交えた「xANADU」再現ライブ、2ndアルバム「xANADU」発売解禁……これらを実行したことからも、その本気度がうかがえるだろう。そんな企画も4月1日のライブをもって終了。大きな花火を打ち上げて、アユニは1日でExWHYZを脱退することになった。
音楽ナタリーでは4月1日にExWHYZ加入を決めた際の意気込みを伝えるayuniの特集に続いて、ExWHYZとアユニが取り組んだことを探る両者へのインタビューを実施。壮大なネタの裏側にあった、メンバーそれぞれの“本気”が垣間見えるエピソードや、同じWACKの一員ながら、ほかのグループと関わることを避けていたというアユニの正直なトークを楽しんでほしい。なおExWHYZは5月13日に東京・日本武道館で初めてのワンマンライブ「ExWHYZ LIVE at BUDOKAN the FIRST STEP」を開催する。PEDROとして武道館の舞台に立った経験を持つアユニが、ExWHYZに向けて贈る言葉にも注目だ。
取材・文 / 田中和宏撮影 / 塚原孝顕
ayuni ExWHYZ電撃加入インタビュー
※4月1日掲載
衝撃のExWHYZ加入
──アユニ・DさんことayuniさんのExWHYZ電撃加入にBiSHとExWHYZ双方のファン、清掃員とマスターたちの間に衝撃が走りました。まずは加入を決めた胸の内をお聞かせください。
最高です、最高。
──最高ですか。
最高っす、はい。
──BiSH解散前によくExWHYZからのオファーを受けましたね。
ExWHYZは曲も素晴らしいし、曲だけじゃなくて、音がめちゃめちゃよくて、びっくりしたんですよ。でも何かが足りないなって思いもあって、「私が足りないのか」と……。自分の中で確信を持ってたので、早く入りたかったんですよね。どのタイミングで加入するか、みんなで話し合いもしました。それで制作途中だった曲のリリースタイミングで入らせていただくことになって。加入日の4月1日って新学期や新社会人などの節目になる日じゃないですか。まあ転職みたいなものなので、発表する日としてもこの日がベストかなと思って、本日付けで電撃加入させてもらった次第です。
──ExWHYZではどんな役割を担って、グループに貢献するおつもりですか?
私はキャリアが長いのもあって、歌もダンスもトークも完璧にこなせます。特にバラエティ番組とかラジオとかではめちゃめちゃ陽キャでめっちゃ明るいんですよ。私は「その場を照らし出せるランキング1位(自称)」なんで、そういう特性を生かしたコミュニケーション能力で、どんどん笑いを取っていきたいと思っています。
──ExWHYZのメンバーとは打ち解けてますか?
めちゃめちゃもう親友です。ズッ友みたいな感じです。ExWHYZは学校で一番かわいい子たちの集まりだなって思ってます。
──そこにayuniさんが入るのは違和感もなく?
そうですね。自分は輝いてるんで問題なかったです。ノープロブレム。
──BiSHでの経験はどのように生かせそうですか?
BiSHでは全国のアリーナを回り、いろんなフェスにも立たせてもらいました。最後には東京ドームでのワンマンライブも決まってます。「Mステ」(「ミュージックステーション」)も「紅白」(「NHK紅白歌合戦」)もですけど、ひと通り、アーティストが目指す憧れのステージにはすべて立ちました。まあそのあたりの経験をね、ExWHYZのメンバーにも伝えてあげたりできます。私がグループに入ってマイナスになることなんて1つもないので。これからが本当のExWHYZの始まりになると思います。
──BiSHは解散を控えているので、解散までのスケジュールはBiSH優先になるんですよね。では現在ライブ活動を休止しているソロプロジェクト・PEDROはどうなるんですか?
もうすぐBiSHは解散して、そのあとはPEDROをやっていくとファンの皆さんは思ってると思うんですけどね。もし仮に解散後、PEDROが再始動したとしても、(田渕)ひさ子さんがいればPEDROは回るんで。私はExWHYZに集中してがんばりたいなという気持ちです。
──アユニ・DさんなしのPEDROになる可能性があると?
私は常にひさ子さんに思いを馳せていますんで、ひさ子さんだけのPEDROも見てみたいですね。
これを機に“D”に縛られず
──ではExWHYZをどんなグループにしたいですか?
謙遜とかするとやらしいと思うので、正直に話しますよ。私が加入したんで、国民的アイドルグループに自然となっちゃうんじゃないですかね。
──ayuniさんは6月29日のBiSH解散ライブまではBiSHに専念するということで、4月1日のExWHYZの公演のみ出演という形になります。5月13日にはExWHYZ初の日本武道館公演がありますが、そこには出ないんですね。
ExWHYZの武道館は気持ち的にはとても出たいんですけど、そうなんですよね。私は一度、WACKで唯一のソロ(PEDRO)って形で武道館ライブを成功させた女なんですけど。スケジュールは決定優先なんで、今回は本当に残念ですが仕方ないなって感じです。
──ちなみにアユニ・Dさんからayuniさんになると“D”がなくなるんですね。
そうですよ。あのー、確かに“Dの意思を受け継いでる”みたいな節があったんですけど、これを機に“D”に縛られず、「AからZまで何にでもなれるよ」という意味合いを込めて、透明にしたいです。“Dの意思”もファンの方に言われるだけなんで、よくわかんねえです。もう関係ねえです。私は私、俺は俺だっていうスタンスですね(“Dの意思”はマンガ「ONE PIECE」における用語で、作中にミドルネームとして“D”を持つ人物が登場。転じてアユニも“Dの意思を受け継ぐ者”とファンの間では呼ばれている)。
──4月1日のライブに向けた意気込みをお願いします。
心の花火をぶちかまして、これ以上ないくらいに“Dancing tonight”します。
──ayuniさんにとってExWHYZとは?
すべてですね。ExWHYZが本当の居場所です。ありがとうございます。
次のページ »
ayuni加入脱退劇の裏側