どちらかというとどんどんノッてくるタイプ
──2018年はEXILEでドームツアーを回った2週間後にACE OF SPADESのツアーが始まり、全国のZeppを回りました。ドームとライブハウスではお客さんとの距離が全然違ったと思うのですが、その点についてはいかがでしたか?
そうですね。規模感もそうですけど、音楽のアプローチの仕方やジャンルもEXILEとACE OF SPADESでは違うので、会場の雰囲気がまったく違うんですよ。それに伴って自分のステージングや歌っているときの感覚も全然異なるものになって。規模感だけの話で言えば、ドームを経てからのZeppでのライブは熱量が“濃く”感じられました。短期間でドームとライブハウスを両方経験できたのはボーカリストとしてありがたい機会だったなと思います。
──「4REAL」の制作時期はEXILEのドームツアーの時期と重なっていたと思います。EXILEの活動とACE OF SPADESの活動が相互に作用することはありましたか?
とにかく歌い続けていたので“歌う喉”に仕上がっていましたね。忙しくはありましたが、そういった意味ではいい時間が過ごせたんじゃないかなと。たださっきもお話ししたようにジャンルが全然違うので、使う喉の労力も違うんです。でもそれぞれの音を聞けばすぐにスイッチを切り替えられるので、あんまり苦労もせず楽しかったです。喉を酷使するのは人によってはダメみたいなんですけど、僕はどちらかというと、どんどんノッてくるタイプなのでよかったんですよね。
登坂広臣への“お礼参り”
──ACE OF SPADESのツアーの模様は、7月10日に映像作品「ACE OF SPADES 1st. TOUR 2019 "4REAL" -Legendary night-」としてリリースされました。三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの登坂広臣さんがゲスト出演したZepp Osaka Bayside公演、GLAYのTERUさんとTAKUROさんがゲスト出演されたZepp Sapporo公演の模様が本作には収録されていますが、どちらの公演もゲストが出てきたときのフロアはTAKAHIROさんが驚いてしまうぐらいの盛り上がりでした。
登坂のツアーに僕がゲストで出たり、過去の「道の駅」に登坂が出てくれたり、僕らの間ではそういうお礼参りがずっと続いてるんです。大阪公演では登坂と2曲(「SIN」「TIME FLIES」)披露したんですけど、通常のライブでは1人で歌っていた楽曲を2人で歌うと、本来のよさが出るなと思いました。あと、登坂と雨宮兄弟として出演した「HiGH&LOW」も話が進んで新シリーズになって、もう雨宮兄弟が共演する機会もあまりないですからね。役としてステージに立っているわけではないんですけど、僕らはやっぱり雨宮兄弟というイメージが強いので、お客さんにとってプレミアムな夜になったんじゃないかなと思いますし、何より僕は、登坂が楽しそうにしてくれていたのでうれしかったです。
──登坂さんをゲストに呼ぶことは、TAKAHIROさんからメンバーにアイデアを出したんですか?
HISASHIさんが「登坂くん来てくれないかな」と言っていたし、メンバーもみんな登坂のことが大好きなのでツアーが始まる前に僕から声をかけました。大阪まで来て歌ってトンボ返りだったので、どうにかスケジュールを調整してくれたんだと思います。忙しい中、本当にありがたかったです。
──またTAKAHIROさんは登坂さんにお礼参りをしないといけませんね(笑)。
そうですね。恩返しをしたいです。でも「別に俺もう大丈夫です」みたいな感じで呼ばれなかったら切ないなあ(笑)。登坂にはそういうところがあるので(笑)。まあ、そのときは呼ばれてもないのに勝手に登坂のステージに出てやろうと思っています(笑)。
GLAYメンバーと過ごしたご褒美のような時間
──札幌公演でのTERUさんとTAKUROさんとの共演もスペシャルなものでしたよね。
あの日はステージ上のGLAY率の高さがすごかったです(笑)。TAKUROさんなんて、札幌公演を含めたらツアーに3回も来てくれてるんですよ。大阪公演の前の日、TAKUROさんのソロライブが大阪であったんです。僕らは前乗りしてTAKUROさんのライブを観て自分たちのライブに臨んだんですけど、TAKUROさんも翌日まで大阪に残って僕らのライブを観てくれて。
──お二人とはGLAY×EXILEの「SCREAM」、EXILEの「Rising Sun」、GLAYの「グロリアス」でコラボレーションしました。
せっかく来てくれるなら数曲やりたいねとメンバー間で話して、最初はTERUさんと一緒に「Rising Sun」を歌って、「グロリアス」でTAKUROさんも出てくるという流れだったんです。TAKUROさんに「Rising Sun」でも出てほしいとワガママを言ったら「いいよ」と軽いノリで出てくれることになって、セットリストを変えました。EXILEの「Rising Sun」をTERUさんが歌ってくれる日が来るなんて思っていなかったですし、僕の青春の1曲の「グロリアス」をTERUさんとTAKUROさんとHISASHIさんと演奏できるなんて本当に夢のようでしたね。7本という短いツアーだったんですけど、1公演1公演エネルギッシュにやってきて、そのご褒美のような時間で……正直客席から観たかったです(笑)。
──選曲はTAKAHIROさんが?
「SCREAM」はもともとツアーでやっていたのでやると決めていました。「Rising Sun」はHISASHIさんからTERUさんにコラボを持ちかけたら「『Rising Sun』を一緒に歌おうよ」とおっしゃってくださったみたいで。それなら僕もGLAYの曲を歌いたいと思って、「グロリアス」をリクエストしました。「グロリアス」はファイナルでしか披露していないですし、スペシャルなステージになったと思います。
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セルフカバーは新曲のような形で