EXILE TAKAHIRO|星降る夜の思い出と共に感謝の旅へ

EXILE TAKAHIROが7月27日にスタートさせるファンクラブイベント「TAKAHIRO 道の駅 2019」に向けて、“キックオフシングル”「Last Night」をリリースした。TAKAHIROが作詞作曲を手がけた「Last Night」は彼が所属するACE OF SPADESが、今年2月に発表した1stアルバム「4REAL」の収録曲「LAST NIGHT」のセルフカバー。なぜこのタイミングでTAKAHIROはセルフカバーをキックオフシングルとして発表するのか、また新生EXILE初のドームツアーの開催やACE OF SPADESの6年越しのオリジナルアルバムのリリースなど、精力的に活動している2018年から2019年にかけての話を聞いた。

取材 / 浅見みなほ 文 / 清本千尋 撮影 / 須田卓馬

声を重ねれば話すよりもわかり合える

──TAKAHIROさんの2018年の活動から順を追ってお話を聞かせていただければと思います。まずは昨年9月から今年の2月にかけて行われた、EXILEのドームツアー「EXILE LIVE TOUR 2018-2019 "STAR OF WISH"」について聞かせてください。このツアーは15人編成の現体制では初めてのドームツアーでした。

このツアーではひさしぶりにドームのステージでEXILEとしてパフォーマンスさせていただきました。充電期間中のEXILEはメンバーそれぞれがいろんな思いを持ってソロや別ユニットでの活動などを行ってきたので、自分も含めてメンバー全員が充電期間に学んで吸収したことをEXILEという母体の中で発揮して、成長した姿をファンの皆さんにお見せできるようにという思いで臨みましたね。15人でパフォーマンスをしてみて、1人ひとりの存在感やオーラが研ぎ澄まされて大きくなっている気がしました。リハーサルのうちからそれは感じていたんですけど、実際にステージに立って皆さんの前でパフォーマンスをすることで、その力がより高まってお互いに刺激し合いながら1公演1公演を過ごせたと思います。ツアーの中でより絆が深まって、それぞれの輝きが増していくのを、僕も肩を並べてパフォーマンスすることで感じていました。

──ATSUSHIさんとお互いの変化についてお話しされたりはしましたか?

EXILE TAKAHIRO

改めて話すことはそんなになかったですけど、やっぱり声を重ねると、話すよりもわかり合える部分がたくさんあって。ATSUSHIさんは留学を経てかなりパワーアップしているなと思いました。2人共、前回のツアー(2015年開催の「EXILE LIVE TOUR 2015 "AMAZING WORLD"」)とはまるで違う形になった感じがしたというか……声の混ざりもとてもよくなっていましたし、歌で刺激し合って相乗効果が生まれていたと思います。

──ATSUSHIさん以外のメンバーについてはどうでしたか?

新メンバーと呼ばれていた5人(岩田剛典、白濱亜嵐、関口メンディー、世界、佐藤大樹)がすごくEXILEらしくなったなと思いました。みんなグループを兼任している中で、それぞれ自分がEXILEのメンバーである責任を強く感じながら過ごしてきたんだろうなって。5人がもう“新メンバー”ではなくなったというか。EXILEのメンバーになるということは、“LDHイズム”みたいなものを濃く感じながら活動することでもありますから。それは彼らとパフォーマンスをしたりコミュニケーションを取ったりしていく中で強く感じました。

“いつか”がいつかじゃなくなった

──今年2月に1stアルバム「4REAL」をリリースしたACE OF SPADESの話も聞かせてください。2018年に出演したLUNA SEA主催フェス「LUNATIC FEST. 2018」でライブの手応えを感じて、「4REAL」の制作に至ったそうですね。

EXILE TAKAHIRO

はい。メンバー全員に「いつかアルバムを作りたい」という思いがありましたし、ツアーをやりたい気持ちもあったんです。「LUNATIC FEST.」のステージに立ってせーので音を鳴らしてパフォーマンスをすることで、メンバーそれぞれのらしさやバンドとしての個性を肌で感じることができた。きっとその熱が冷めやらぬうちにやりたいという気持ちが全員からあふれ出て、その“いつか”がいつかじゃなくなったんですよね。これは今すぐにでも作ろうとメンバーの気持ちが固まりました。

──ACE OF SPADESはTAKAHIROさんをはじめ、GLAYのギタリスト・HISASHIさん、unkieのベーシスト・TOKIEさん、さまざまなバンドのサポートを務めるドラマーのMOTOKATSU MIYAGAMIさんという、それぞれご多忙なメンバーだということもあり定期的に活動をしてきたバンドではないですよね。それでもステージで音を重ねたときは、そのブランクを感じなかったと伺いました。

皆さん百戦錬磨の方ばかりで、それぞれの場所でいろんな活動をしてますから。みんな一線を走り続けている人たちなので集まるとすぐに音が固まるというか、手探りな時間がほぼないんです。それはリハーサルの時点からなんですけど。結成から7年が経って、1人ひとりの機が完全に熟したんですよね。バンドとしてはまだまだ新人ですが、音のクオリティや迫力はどこにも負けない自信があります。