こんなに褒められたの初めて
──シングルには佐々木さんがセンターを務める「夏祭り恋慕う」がカップリング曲として収録されます。
佐々木 最初に音源を聴いたときからすごくいい曲だなと思っていたんですけど、プリプロで実際に自分で歌ってみてより好きになりました。レコーディングした歌はメンバーから評判がよくて、指原さんからも「よかったよ」と言っていただけて、こんなに褒められたの初めてっていうくらい褒められました(笑)。自分の歌い方をより好きになれた楽曲でもあるし、歌ってその録音を聴いてまた歌って……と試行錯誤しながらレコーディングしたので、エモい曲に仕上がったんだと思います。
──佐々木さんのセンター曲は「しゅきぴ」に続いて2曲目で、前回がコミカルでかわいらしい方向に振り切った曲だったのに対し、今回はエモーショナルな雰囲気もある男性目線の恋愛ソングになっています。どちらの雰囲気が佐々木さんの素のキャラクターに近いんでしょうか?
佐々木 どうなんだろう……「夏祭り恋慕う」はまだライブで披露していないのでなんとも言えないんですけど、ホントに全然違うタイプの曲で。どっちも好きなんですが、普段の私としては「夏祭り恋慕う」のほうが素っぽいというか、自分を作り込まずに歌えるのかなと思います。
大場 「夏祭り恋慕う」は曲調にどこか切なさがある、夏の終わりを感じさせる曲で、なんというか、舞香の清楚さが際立っていると思います。最近の=LOVEの曲は女の子目線の歌詞が多くて、指原さんは男性目線の歌詞を書けなくなってきたとおっしゃっていましたが、そんな中でこんな素敵な曲をいただけてうれしいです。
瀧脇 「君が(もしも) 浴衣で登場したら どう褒めればいい? 考えすぎだよね」という歌詞から、男の子のドキドキ感が伝わってきます。あと、一番で「君だけでいいんだ」と歌っているところが、ラスサビでは「君だけがいいんだ」になっていて、男の子の気持ちが変わったことが1曲を通してわかるんです。ぜひそういう歌詞の中のストーリーを研究しながら聴いてほしいですね。
あまりにも花菜ちゃんすぎる
──シングルには大場さんと野口衣織さんのダブルセンター曲「祝祭」も収録されます。大場さんがセンターを務めるのはこれが初めてですね。
大場 ツアーの広島公演終わりにホテルでスタッフさんに呼び出されて、コメント動画を撮るから来てほしいと言われて撮ったんですけど、そこに衣織も現れたから何かあるなと思ったんです(笑)。そしたら部屋のお風呂場からディレクターさんが出てきて、センターのことをサプライズで知らされました(笑)。
佐々木 怖っ!(笑)
諸橋 うれしくて泣いた?
大場 泣いた泣いた(笑)。カメラの前でインタビューされたんだけど、全然しゃべれなくて、ほとんど衣織が話してました。「祝祭」は中世ヨーロッパやゴシッククラシカルをイメージさせる曲調で、指原さんがこの曲のセンターに私を選んでくださったのがすごくうれしかったです。
諸橋 私は瞳と一緒にホテルでこの曲の音源を聴いたんですけど、爆笑しちゃいました(笑)。あまりにも花菜ちゃんすぎて。
樹愛羅 わかる!
髙松 深夜1時くらいだったよね。めっちゃ盛り上がっちゃって(笑)。聴いていて元気が出る、盛り上がる曲でもあるなと感じました。初めて聴くようなメロディや曲調で、ワクワクして寝られなくなるくらいでした。
諸橋 タイトルとAメロの歌詞を見た段階で「モロ花菜ちゃんじゃん!」と思ったよね。まだ花菜ちゃんがセンターだと聞かされてなかったんですけど、勝手に確信して、カメラの前で「花菜ちゃん、センターおめでとう!」っていうビデオレターを撮りました(笑)。
大場 瞳に「花菜ちゃん、絶対センターだよね?」と問い詰められて、最初は「知らないよ」って否定してたんですけど、あまりにもしつこく聞いてくるから「そうだよ」って答えちゃいました(笑)。
──具体的に言うと、曲のどういうところが大場さんっぽいんでしょうか?
諸橋 えー、もう全部です! 花菜ちゃんは宝塚が大好きなんですよ。歌い出しの「目覚めはいかがです? Lady」から、まさにそういう雰囲気が全開で。
佐々木 ちょっと歌劇っぽい感じで、歌い方も花菜ちゃんが一番合いそうだなと思いました。
大場 「初めてこんなにたくさんレコーディングした!」と思うくらい何回も歌を録りました。カッコいい声とちょっとしなやかな感じの声を両方録って、最終的にはかわいらしくも妖しい感じの声が使われました。
佐々木 衣織の声とマッチしているし、2人の相性がすごくいいんですよ。衣織がカッコいい感じだから対照的で。
大場 衣織は=LOVEのメンバーの中でも中性的な雰囲気があるんですよね。指原さんに「これは衣織と花菜だから歌える曲だよ」と言っていただけて……ホントに隣に衣織がいることが心強いです。
諸橋 仮歌の段階ではちょっとネタ系の楽曲なのかなと思ったんですけど、いざレコーディングしてみんなの歌声を聴いたらめっちゃカッコいい曲に仕上がってました。振り付けはCRE8BOYさんに手がけていただいたんですが、細かいところまでこだわって作ってくださったので、ライブで披露するのが楽しみです。
髙松 あと、この曲のサビはコーラスとの掛け合いみたいな構成になっていて、メンバーをAグループとBグループに分けて歌ったんです。ダンスでも2組にきっぱり分かれていて新鮮なので、ライブではそこも見どころになると思います。
今は素しか出せない
──10月9日には山梨・富士急ハイランドコニファーフォレストで≠MEとの合同コンサート「イコノイフェス2021」が開催されます。
佐々木 横アリのライブ中、みんなで短冊に願いごとをしたためたんですが、私は「野外ライブをやりたい」と書いたんですよ。普段の性格のせいか、ファンの方から「舞香が野外ライブをやりたいなんて、絶対嘘だろ」と言われたんですけど(笑)、実は野外ライブが大好きで。太陽の下、みんなで汗だくなりながら楽しみたいんです。ホントは客席に水をかけたいんですけど、開催が10月だから気温的にできるかわからないですよね。雨も降らず、ちょうどいい天候になればいいなと今から願ってます。
瀧脇 =LOVEはライブや撮影の日に雨の予報が出ていても、本番になると雨に降られない幸運なグループなので、この日もそうなったらうれしいですね。あと、イコノイで合同コンサートを開催するのは1年に1回のことなので、成長した≠MEちゃんを見るのが楽しみですし、私たちも負けずに引っ張っていきたいです。
──1stアルバム発売時のインタビューで、指原さんは「いい意味でプロフェッショナルな魂を持ってほしい」と今後のメンバーに期待を寄せていました(参照:=LOVE「全部、内緒。」特集)。パフォーマンスが日々進化しているのは間違いないとして、精神面での成長についてはどのように実感していますか?
佐々木 どうなんだろう……みんな基本的にネガティブだから(笑)。でも、沙夏がポジティブなひと言をポンって言ってくれるし、私や瞳もケロっとしているタイプで。そういうポジティブがちょっとずつ積み上がって盛り上がる瞬間があるんです。「うちらが最高だよ!」「そうだよね!」みたいな(笑)。たとえ冗談だとしても、そう言えるようになったのは大きいと思います。
樹愛羅 楽屋の雰囲気が昔より明るくなったと思います。前は誰か1人が暗くなったら、相談に乗っているうちにみんな一緒に暗くなっちゃったりしてたんですけど、いろいろと経験していくうちにポジティブになったというか。お互いに支え合って、上を向いている感じがあります。そういう雰囲気の中で活動できているのは楽しいですね。
──中でも、髙松さんは最近よりのびのび活動しているように見えます。
髙松 おっしゃる通りで、私は今、素しか出せないんです。テレビでも楽屋でもこのまんまで。表と裏で変わらないのがいいことなのかわからないですが、性格がワンパターンになってきました(笑)。昔は「あまりはしゃがないほうがいいかな」とか、いろいろ考えていたんですけど、「イコノイ、どーですか?」(TBSで放送中の≠MEとの合同冠番組)のせいもあって最近は吹っ切れたみたいで、ここまで素を出したからにはこのまま明るくいこうと思っています。