円神が1st両A面シングル「Say Your Name / ENJIN」を2月10日にリリースした。
円神は2019年に行われたサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」の練習生だったA.rik(エーリック)、草地稜之、熊澤歩哉、瀧澤翼、中谷日向、中林登生、中本大賀、宮里ソル、山田恭の9名によって結成されたパフォーマンスユニット。歌、ダンス、芝居を融合させたショーを展開していくことを活動内容として掲げた彼らは、昨年12月に初の舞台「nonagon(ノナゴン)~始まりの音~」を東京と大阪で開催し、見事に公演を成功に収めた。さらに円神はユニバーサルミュージック・ユニバーサルシグマ内に新レーベルnonagon recordsを設立。テレビドラマ「江戸モアゼル〜令和で恋、いたしんす。〜」の主題歌「Say Your Name」と、1stステージのテーマ曲「ENJIN」を表題曲とした両A面シングルを発表した。
音楽ナタリーでは、夢に向かって大きな一歩を踏み出した9人にインタビュー。ユニット内の雰囲気や目指す場所、思いが詰まった1stシングルについて話を聞いた。
取材・文 / 中川麻梨花 撮影 / 曽我美芽
メンバー自己紹介
A.rik
- 生年月日
- 1993年9月30日
- 出身地
- 沖縄県
- メンバーカラー
- 黄緑
- 円神での役割
- アーティスティック担当
草地稜之
- 生年月日
- 1998年6月17日
- 出身地
- 東京都
- メンバーカラー
- ピンク
- 円神での役割
- ビジュアル担当
熊澤歩哉
- 生年月日
- 1996年10月22日
- 出身地
- 福島県
- メンバーカラー
- オレンジ
- 円神での役割
- 二次元担当
瀧澤翼
- 生年月日
- 2003年3月2日
- 出身地
- 千葉県
- メンバーカラー
- 水色
- 円神での役割
- 最年少リーダー担当
中谷日向
- 生年月日
- 1998年9月15日
- 出身地
- 大阪府
- メンバーカラー
- 紫
- 円神での役割
- ビューティ担当
中林登生
- 生年月日
- 1997年12月27日
- 出身地
- 大阪府
- メンバーカラー
- 緑
- 円神での役割
- ツッコミ担当
中本大賀
- 生年月日
- 2001年2月17日
- 出身地
- 大阪府
- メンバーカラー
- 黄色
- 円神での役割
- オシャレ番長担当
宮里ソル
- 生年月日
- 1997年9月13日
- 出身地
- 沖縄県
- メンバーカラー
- 赤
- 円神での役割
- スーパースター担当
山田恭
- 生年月日
- 2000年9月27日
- 出身地
- 石川県
- メンバーカラー
- 青
- 円神での役割
- ムードメーカー担当
メンバーインタビュー
円神の“3つの円”
──“円神”というユニット名、インパクトがありますよね。
瀧澤翼 そうですよね(笑)。円神という名前は、いろんな“円”と掛かっているんです。円神のシンボルマークは、僕たちが主体にしている3つの円で構成されていて。ファンの皆様方の円、スタッフの方々の円、僕たちの円。この3つの円が重なって、僕たち円神というプロジェクトが成り立っています。僕はこの3つの円を、歌、ダンス、芝居という見方もあるなと思っているんです。僕たちはすべてをこなしていくオールラウンダー集団を目指しているので。
宮里ソル 歌、ダンス、ラップ、お笑い、いろいろやります!
──9人それぞれ個人で極めたいものがバラバラなのが面白いですよね。プロジェクトの方向性として「これをがんばる!」とどこかに焦点を合わせているわけじゃなくて、1人ひとりに極めたいものがあって、その思いが集まるからプロジェクト自体の可能性が広がっていくという。
瀧澤 ファッションデザイナーのA.rikや声優経験のある熊ちゃん(熊澤)もいて、ホントに多方面から人が集まってると思います。
中本大賀 みんな極めたいものがバラバラだからこそ、歌やダンスだけじゃなくて、円神という新しいジャンルを作り上げていくくらいの気持ちで活動しています。
中林登生 本当に1人ひとり尊敬できる部分があるんですよね。
──“ファンの方々の円”とおっしゃる通り、ファンの声を取り入れながらプロジェクトを進めていくところも円神の特徴の1つです。舞台のテーマやサポーターネーム、メンバーカラー、レーベルロゴなどはファン投票で決まりました。
瀧澤 最近はグッズの案もファンの皆さんに選んでもらいました。
草地稜之 ファンの方々と距離が近いユニットだと思います。
根底にある下克上精神
──パフォーマンスユニットの始動を発表してから半年が経ちますが、この9人でユニットを始動させると聞いて、皆さんはどういう印象を受けましたか?
中林 最初は不安でしたよ(笑)。
瀧澤 それぞれ個性がありすぎて!
A.rik 意味がわからなかった(笑)。
中本 なんの集団なんだろうって。
中林 話したことがない人もおったので、この先どうなるんやろっていうのが一番強かったです。
──傍から見ていると、いろんなキャラクターの方々が集まっているからこそ、その個性が混ざり合ったらどういうグループが生まれるんだろうというワクワク感がありました。
瀧澤 結果、個性あふれる集団になれてよかったです。
草地 最初はごちゃごちゃだったけど、まとまってきたよね。
中林 それな! 今はほんまにこの9人でよかったなって思います。
──皆さんそれぞれ極めたいものはバラバラかと思いますが、芸能界という場所にこだわりがあって、「輝きたい」という気持ちが強い9人が集まっていると思いました。そういう1人ひとりの輝きたい気持ちが9人分集まったときに、すごいエネルギーが生まれるんじゃないかなという期待もあって。
中本 最初はまとまらなかったけど、9人でZoomで「これからどうしていこう?」みたいな話をしていると、「この世界で絶対トップをとってやるぞ」という思いが全員から伝わってきたんです。その思いによってみんな一丸となって、舞台を成功させたり、いろんな方面で結果が結び付いてきていると思います。
中林 結局そこのゴールというか、「輝きたい」という気持ちが全員一緒なので、たぶんチームが崩壊しないんですよね。
──ほかに9人の間で通ずる思いはありますか?
草地 今回リリースする「ENJIN」の歌詞に「下馬評覆したい」という歌詞があるんですが、「下克上するぞ」という思いは共通していると思います。「負けねえ。勝ってやる」という思いがみんな強いので。
瀧澤 間違いないね。
──その下克上精神の根底には、やはり「PRODUCE 101 JAPAN」での経験がありますか?
草地 そうですね。プデュで脱落してしまって……最初は不安もあったけど、初めての舞台が終わって、少しずつ活動の場を増やせている実感はあります。グループとしての活動だけではなく、個人での活動も増えていって。
──GYAO!で配信されているドキュメンタリー映像「円神 episodeZERO ~始まりの姿~」で、草地さんが初の舞台「nonagon(ノナゴン)~始まりの音~」の会場となる東京国際フォーラムのステージを初めて観たときに「プデュで『ツカメ~It's Coming〜』のときにFクラスでステージに立てなくて悔しい思いをして、いつか絶対にステージに立って見返してやるって思ってた。やっとここまでこれた」とおっしゃっていたのが印象的でした。「PRODUCE 101 JAPAN」ではオーディション序盤でクラス分けがあり、「ツカメ」では一番下のランクのFクラスのみステージの下で踊らなければいけないという……。
草地 Fクラスはこの中だと熊ちゃんと俺だけだったもんね?
熊澤歩哉 うん。
草地 「いつか絶対に立ってやる」という気持ちが強かったので、ステージに立ったときは泣きそうでした。
中林 下克上に向けて、着実に一歩ずつ踏み出しているよね。
瀧澤 僕たちの中では少しずつそういう実感が湧いてきているんですが、メンバーの間でそう思うだけじゃなくて、これからシングルを発売したときに世の中の皆さんにも僕たちがだんだん下克上できているんじゃないかなと思わせられるくらいのパフォーマンスを見せていきたいです。
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やりたいことをやっていい空気