EMPiREが両A面シングル「HON-NO / IZA!!」をリリースした。
1月に東京・東京国際フォーラム ホールAにてノンストップで全39曲を披露したワンマンライブ「EMPiRE BREAKS THROUGH the LiMiT LiVE」で、華々しく2021年のスタートを切ったEMPiRE。3月には東京・渋谷ハチ公交差点前の大型広告での告知でも話題となった、クラブスタイルのフリーライブ「EMPiRE'S GREATEST PARTY -EAT SLEEP EMPiRE REPEAT-」(EGP)を東京・USEN STUDIO COASTで開催し、4月から5月にかけてツアー「EMPiRE ULTRA ViBES TOUR」を行うなど、精力的に活動している。
EMPiRE初となる両A面シングルは、Netflixオリジナルアニメ「天空侵犯」のオープニングテーマに採用されたアグレッシブなアッパーチューン「HON-NO」と、Seihoプロデュースによるダンスミュージックに特化した楽曲「IZA!!」の2曲入り。音楽ナタリーではメンバー全員に新作の魅力やミュージックビデオの撮影エピソード、初回限定盤に収録されるライブ映像の見どころを聞いた。また楽曲タイトルにちなんで、メンバーの“本能”に迫る質問にも答えてもらった。
取材・文 / 田中和宏 撮影 / 星野耕作
本能トーク
──「HON-NO / IZA!!」が発売になるということで、さっそくですがタイトルにちなんだ“本能”トークを……。
YU-Ki EMPiRE 出た!
一同 (声をそろえて)「あなたにとって本能とは」(笑)。
──ちなみに本能の種類ってご存じですか?
MAYU EMPiRE 「帰巣本能」とか?
MiDORiKO EMPiRE ヤバい、「母性本能」しかわかんない。あと危ないときのは……。
──「防衛本能」ですね。
MiKiNA EMPiRE 「狩猟本能」とかもある?
──いろいろな本能がありますが、今回は楽曲の力強いイメージから「闘争本能」にかけて、それぞれ「EMPiREでこれは誰にも負けない」と思っていることを教えてください。ではMAYUさんから。
MAYU 私はライブパフォーマンスです。ライブで一番カッコいいと思ってもらいたくてステージに立っているので。ライブパフォーマンスは勝ち負けじゃないんですけど、自分に負けたくないという意味で。
NOW EMPiRE 私はダンス。特に抑揚を付けて踊ることは誰にも負けたくないです。「ここを緩やかに踊ることによって、その次の振り付けがさらにキレよく見える」みたいなバランスがあるので、ただ踊ってるだけじゃないんだぞっていうところを見せたいです。
YU-Ki 私が負けられないことは、社交性ですかね。このグループの中では勝ってるんじゃないかな。友達の数なんて余裕でみんなの相手にならないくらい(笑)。そこはEMPiREのパリピ代表として、負けてられないですね。
一同 (笑)。
MAHO EMPiRE 私は「MAD LOVE」の最初のパート。ほかの誰がやるよりも私のパートは私がやるのが一番いい。そんな気持ちで自分のパートを歌っています。
MiDORiKO (MiKiNAに向かって)どうしよう、全然浮かばない。
MiKiNA じゃあ先に答えるね。私は「モテること」です。ライブでは毎回、1人でも多く惹きつけて帰りたい。表情とかも自分の中にこだわりがあって、一瞬の笑みとか……恥ずかしくてあんまり言いたくないんですけど(笑)、そういうところで負けたくないというか、自分の強みとして持っていたいことです。みんなそれぞれによさがあるので、違う方面で戦えたらいいなと思います。
──考え込んでいたMiDORiKOさん、何か浮かびましたか?
MiDORiKO 私はこれと言ったのがないんですけど……「睡眠本能」ならあります。新宿から代々木までの移動の間も寝ます。普段もアラームとかかけてなくても起きたい時間に起きられるし、たぶん睡眠本能が優れているんだと思います。時間に負けない!
──メンバーから見て、MiDORiKOさんから本能を感じる瞬間はありますか?
MAYU ライブでいえばシャウトのときですね。すごい感情が出てるなって。「内臓出るのかな?」って思うときもあるくらいですから(笑)。
EMPiREの王道サウンド
──ニューシングル「HON-NO / IZA!!」はEMPiRE初の両A面シングルです。「HON-NO」「IZA!!」はどちらもテンションの上がるカッコいい曲になっていますが、それぞれベクトルの違うカッコよさで。
YU-Ki そう。カッコいいんです!
MAYU 「HON-NO」はEMPiREの王道とも言える、攻撃的な曲になっています。「IZA!!」はSeihoさん作曲で、初めて外部の方に曲を作っていただきました。いつもは松隈ケンタさんをはじめ、SCRAMBLESさんに楽曲を作っていただいてるんですけど、片方を新しい方に作っていただくことでどちらのよさも生きる、贅沢なシングルができました。
──「HON-NO」は松隈ケンタさん作曲で、おっしゃる通りEMPiREらしい曲ですよね。改めて「EMPiREらしい曲」とはどんなイメージでしょう?
MiDORiKO いくつかありますけど、「HON-NO」はこれまでの曲だと「SUCCESS STORY」「RiGHT NOW」などに近い系統のエレクトロックです。
──洋楽的なエッセンスも感じるバッキバキのダンスロックトラックですよね。
NOW いやあ、本当にカッコいいです(笑)。渡辺(淳之介)さんが歌詞を書いてくれたんですけど、自分たちへ向けてのメッセージだと思って歌っています。最近の渡辺さんが書いてくださる歌詞は、「行くしかない」とか「行こう」といった前向きな内容が多くて。「歌っている自分、カッコいいだろ?」って思えるくらい、背中を押されます。
MAYU 「HON-NO」は「天空侵犯」のタイアップが決まっていたので、その世界観に合わせて書いたんだろうなって。自分のパフォーマンスを振り返ったときにも、アニメの雰囲気に影響を受けてると思いました。闇落ちした主人公の気持ちで「ここからやってやるんだ」って。
MAHO 私は“今”を大事にしたくなる曲だなと思いました。歌詞もそうだし、サウンドに関してもそう。歌っていて「今を思いっきりやり抜いてやろう」って。
MiKiNA 心の底から湧き出るもの、根底にある気持ちがあっても、その通りに行動するのは難しいです。でも湧き出る思いのままに生きたい、行動したいって気持ちにさせられます。まさに本能に訴えかけるような曲です。
MiDORiKO 理不尽な状況にも立ち向かっていく主人公の気持ちとリンクしてる歌詞ですよね。実はレコーディングしてから1年ぐらい経ってるんですよ。1年経った今、実際にステージで歌うと、今の自分の「行くしかないんだ」って気持ちともリンクするようになった感じです。
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