全裸MVに挑戦「そこで初めて……見たよね」
──リード曲で最後にMVが公開された「A journey」は、大久保拓朗監督による映像作品です。アイドルなのに全裸になるという攻めた映像とは言え、全体的にアート寄りの雰囲気です。
MAYU 脱ぎましたねー! MVのテーマが“肌”で、エロ要素はあんまり感じないと思います。いろんな角度から体のパーツの肌にライトを当てて、肌の表情を幅広く表現した映像になってます。
YU-Ki メンバー全員でお風呂に入ったことも今までなかったので。だからそこで初めて……見たよね(笑)。
一同 (笑)。
NOW 「見たよね」ってなーにー!(笑)
──撮影時の気持ちはどうでした?
MAYU 最初はみんな恥ずかしがってました。もちろん隠すところは最初から隠してますよ。ベンチコートも用意してくださっていたので着てたんですけど、もう何時間もほぼ裸で過ごしてるから最後のほうは恥がなくなってきて。スタッフさんがベンチコート持ってきてくれても「あ、大丈夫でーす」みたいな(笑)。人って適応していくんだなと思いました。
YU-Ki 自分の出番よりもメンバー間が絡んでるシーンを見てるときに恥ずかしい気持ちになりました。撮影シーンをモニタで見るんですけど、メンバーが肌を密着させて手をつないでいるとか、そんなシチュエーションで麗しい表情を見せてる姿なんて普段見る機会がないので。だから見たいような、見たくないような不思議な感覚でした。
MAHO 私が脱ぐシーンのトップバッターだったので、一番手として堂々とやりました! でもめっちゃ緊張してたからなのかも知れないんですけど、撮影のとき暑くなかった?
MiKiNA 汗かいたよね。
YU-Ki NOWと私が裸で重なったんですけど、変な汗かいちゃって「NOWごめーん!」って感じ。
NOW 密着した部分の汗がね(笑)。
MAYU 撮影を通してメンバー同士、開放的な気持ちになりました。
ベストなフレーズを組み合わせたメンバー共作の歌詞
──「Have it my way」の作詞はMAHOさん、YU-Kiさん、MiDORiKOさんの3人によるものですが、メンバー同士の共作は初めてですよね?
MAHO そうですね。渡辺(淳之介 / WACK代表)さんとメンバーという組み合わせはあったんですけど。メンバーそれぞれが歌詞を提出していて、今回はその中でいいフレーズをつなぎ合わせて組み立てていったんです。
MAYU テーマは“韻を踏む”だったんですけど……なかなかうまくできなくて。それでいいフレーズを集めて1曲にまとめたんです。ほかにも「曲がりくねった道の」はNOWとMAHO、「I have a chance!!」は全員の作詞になってます。
──「I have a chance!!」の歌詞はみんなで顔を合わせて考えたわけではない?
MAYU 個別に考えたんですけど、テーマを決めていまして。EMPiREとエージェントの関係性や、仲間をテーマにそれぞれが書いて、そのいいところを合体させていきました。サビはYU-Kiの歌詞が使われています。
YU-Ki 「エージェントとEMPiREのメンバーがいたら、この先も大丈夫だよ!」みたいな内容で。
MiKiNA ほとんど歌詞のまんまやないかい(笑)。
YU-Ki (笑)。でもその通りで、素直な気持ちをストレートに歌詞につづりました。仮歌の歌詞も前向きな感じでしたし、テーマが「EMPiREとエージェントの関係性」だったので温かい雰囲気の内容にしたくて。私自身、ライブで歌っているときに、「このメンバーとエージェントがいれば大丈夫だな」と思う瞬間がたくさんあったから。
6人6色の振り付け、MiDORiKO独自の“ドリリズム”
──アルバムには新曲が7曲収録されていますが、振り付けはメンバーが担当したんですか?
MAYU 「Have it my way」は振付師の先生で、ほかの6曲をメンバーが1人1曲ずつ振り付けしてます。「WE ARE THE WORLD」がドリちゃん、「A journey」がNOW、「きっと君と」がMAHOちゃんで、「NEW WORLD」が私。あと「曲がりくねった道の」がYU-Kiで、「I have a chance!!」がMiKiNAちゃんですね。
──それぞれの振りに特徴はありますか?
YU-Ki NOWはダンス経験者なだけあって、全身で表すダンスがうまいと思います。フォーメーションの構成とかステージを大きく使うのが上手だなって。「A journey」はMVでも踊ってるシーンが少し入ってますけど、ライブで一緒に楽しんでもらいたいです。
──MAYUさんが振り付けした「NEW WORLD」はダウンチューニングのギターリフが印象的な楽曲です。
MAHO MAYUちゃんの振りは音をちゃんと聴いて考えてる感じする。
MiKiNA 確かに。音ハメがすごく上手です。
NOW どちらかと言うと今回オラオラ系かも。「強いんだぞ」という意思が表れているダンスだなって。
MAHO それで言うと今回は珍しいよね。これまでMAYUちゃんはポップでかわいらしい振り付けを考えてきてくれることが多かったんです。でもちゃんと曲のイメージに合わせて、この曲で見せたいEMPiRE像をちゃんと表現できているので、「NEW WORLD」では新しいMAYUちゃんの一面を見られました。
──MiDORiKOさんの振り付けはどうですか?
YU-Ki ドリちゃんの振りはステップが印象的。クラブステップって言うのかな?
MiKiNA いろんなの知ってるよね。
MAYU ドリちゃん独特のリズムの取り方があって、“ドリリズム”と勝手に呼んでます(笑)。「WE ARE THE WORLD」はかわいらしい歌詞なので、かわいく見せたいところはそのイメージに合わせてくれました。
YU-Ki こだわりを感じる振り付けだと思います。振り入れしてるときも「ここはしっかり指先まで」とか、「ここは止めて」とか、「このタイミングから回る」とか細やかなこだわりがしっかりあるので、グループ全体の統一感の出し方が上手だなって思います。
MiDORiKO 基本的に自分のことをちょっと気持ち悪く見られたいんです。自分の個性を出そうと思ったときにちょっとキモくしたくて。音のハメ方をちょっとズラしたり、見ててちょっと変に思われるように回ったり……。
MAYU これがドリリズムの真髄でございます(笑)。
メンバーとエージェントの関係を示す「I have a chance!!」
──ではMiKiNAさんの振り付けは?
MAYU 人間味があります。
YU-Ki MiKiNAはドラムをやってたからこそのリズム感がある感じ。
NOW よく耳を澄ましていないと聴こえないリズムを刻むし、リズムに忠実。そのグルーヴ感が踊っていて心地いいです。
MAYU MiKiNAちゃんはそれぞれみんなのキャラを考えてきてくれて。EMPiREの中での立ち位置とかを考えてきてくれるんです。ちゃんと歌詞に合わせた振りになっているし、ポップです。
YU-Ki 「I have a chance!!」は全員の作詞で、テーマが“メンバーとエージェントとの関係性”だったので、そのテーマに沿った振り付けになっていて。ライブではきっとエージェントも一緒に楽しめると思います。練習でさえやっていて楽しかったし、メンバー間の関係性もわかりやすく表現されています。
MAYU 歌詞の内容もメンバーのこともしっかり考えてくれたんだなと感じました。楽曲のテーマともリンクしてるし、「I have a chance!!」はグループにとってすごく大事な曲になったと思います。
MiKiNA 圧倒的な一体感がほしくて、サビで腕を振る振り付けになってるんですけど、EMPiREではこれまでになかったパターンです。これから先、大きい場所にどんどん行きたいという気持ちを込めて、そういう場所でも全員が1つになれるような振りにしました。
──YU-Kiさんの振り付けは?
MiDORiKO 曲の雰囲気をすごく大切にしていると思いました。
MAYU 曲とか歌詞とか雰囲気を汲んでるし、何よりキャッチーな振り付けだと感じました。バキバキに踊るというよりかはかわいい振りなので優しい気持ちになれます。
NOW フォーメーションがすごく不思議というか。YU-Kiちゃんがキレイに並ぶフォーメーションを考えてくれたんです。
MiKiNA 6人だとどうしても、フォーメーションを組んだときにバミリのゼロ(ステージの中心)で被る人が出てくるんですよね。でも被らないようにメンバーの顔がちゃんと見えるようなフォーメーションにしてくれました。
──MAHOさんはいかがでしょうか。
MAHO 実はまだ固めている最中なんですけど。
MAYU 新しい感じになりそうです。今までになかった音数が少なくてしっとりした曲なので。
MAHO 「きっと君と」はライブで盛り上がる曲が多いアルバムの中では異色なので、その雰囲気に合う振りを考えてるんですけど、けっこう苦戦してます。でもいいものできるようにがんばってます! みんなの新たな表情とかを見せれられるような感じになったらいいなと思います。
ファンと一緒に作り上げるライブ空間
──現時点でツアー3公演が終わったところですけど、感触はどうですか?
MAYU 細かいところを詰めていっている状態でありつつ、今までの「ここまでできたらOK」ではなくて、「もっともっといこう」という気持ちでライブに臨んでいます。だからこそ見えてくる改善点を詰めている段階でもあり、「ライブでお客さんを楽しませること」をより大事にしたツアーになっています。
──どうしたらお客さんに刺さるようなライブができると考えてますか?
MAYU 結局、気持ちが大事です。技術的なところは一朝一夕ではないんで、日々鍛錬ですけれども。ライブを重ねれば重ねるほど、気持ちがすべての源なんだということだと思いました。準備の段階からライブに臨むまでの段階を含めて気持ちの入り方でライブの厚みが変わってきますから。伝わるものが変わってくるので、とにかくそこは大事にしています。
──今回のツアーはここが違うぞというところを聞かせてください。
YU-Ki 前回のツアーよりも全体的な距離間が縮まっていると思います。この編成になって2回目のツアーなので、純粋に今のEMPiREを楽しんで観に来てくれている感じがします。エージェントからも一緒にライブを楽しもう、盛り上げようという気持ちが感じられるし、一体感をめちゃくちゃ感じます。
MiDORiKO 前回のツアーはこの体制のお披露目タイミングだったので、来てくれる方がどちらかと言うと温かい目で観てくれてました。今回はこの体制で2回目なので、エージェントもライブそのものを期待して来てくれている雰囲気です。
MAYU 「今日初めてEMPiREのライブに来ました」と言ってくれる人も多くて、新しいエージェントと出会えることがすごくうれしいです。私たちはそういう人たちの心を確実につかんでいかないと次につなげられないとも思っているので、これまで以上に大事なツアーと捉えています。
──ツアーファイナルの東京・Zepp DiverCity TOKYOはEMPiRE史上最大キャパの会場になります。地方公演はすべてソールドアウトで、ツアーファイナルもあと少しで完売という状況とのことなので、がんばりどころですね。
MAYU ライブの経験も増えているので、ある程度の土台はできあがっていると思うんです。だけどそこでこなれた感じにならないように、1公演ごとに新しい気持ちで臨んでいきたいです。地方によってお客さんの空気がけっこう違うので、そういうところも併せて考えながら「ここのお客さんはこういう雰囲気だからこういうMCをしよう」と頭を使って、地方ででもそこでしかできないライブをしたいです。毎回「最高だったね!」と思ってもらえるようにしようと思います。
YU-Ki 地方でライブをやったあとに、「楽しかったからZeppにも行きたい」という反響は実際いただけています。その声を私たちの糧、原動力にしてファイナルを満員で迎えたいです。
YouTubeライブ情報
- "the GREAT JOURNEY ALBUM" YouTube LiVE
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公開日時:12月12日 22:00
EMPiRE Official YouTube Channelにて公開。
ツアー情報
- EMPiRE'S GREAT ESCAPE TOUR
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- 2019年11月3日(日・祝)岡山県 IMAGE
- 2019年11月9日(土)北海道 SPiCE
- 2019年11月17日(日)大阪府 ESAKA MUSE
- 2019年11月23日(土・祝)神奈川県 F.A.D YOKOHAMA
- 2019年11月24日(日)茨城県 mito LIGHT HOUSE
- 2019年11月30日(土)愛知県 X-HALL -ZEN-
- 2019年12月7日(土)栃木県 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
- 2019年12月8日(日)新潟県 GOLDEN PIGS BLACK STAGE
- 2019年12月12日(木)福岡県 DRUM SON
- 2019年12月14日(土)宮城県 SENDAI CLUB JUNK BOX
- 2019年12月15日(日)山形県 山形ミュージック昭和Session
- 2019年12月19日(木)東京都 Zepp DiverCity TOKYO