EMPiREが12月18日に2ndアルバム「the GREAT JOURNEY ALBUM」をリリースする。今作は4月のNOW EMPiRE加入後、新たな6人体制での第1弾アルバム。従来のEMPiREの持ち味であったエレクトロ、ダンスミュージックのアッパーな収録曲を中心としつつ、ヘビーなロックサウンドの楽曲やドラマチックなバラードも収められる。
音楽ナタリーでは「the GREAT JOURNEY ALBUM」の発売を記念してメンバー全員にインタビュー。現体制になってからライブパフォーマンス、活動への取り組み方などにどのような変化があったのかを探り、さらにリード曲のミュージックビデオにまつわるエピソードやメンバーの振り付けの違いなどについても話を聞いた。
取材・文 / 田中和宏 撮影 / 塚原孝顕
NOW EMPiREの今
──7月にシングル「SUCCESS STORY」リリース時にはNOWさんと渡辺淳之介(WACK代表)さんのインタビューをしました。そのときに「EMPiREで一番クールになってやろう!」と話していましたね(参照:EMPiRE「SUCCESS STORY」NOW EMPiRE×渡辺淳之介インタビュー)。
MiDORiKO EMPiRE あはは(笑)。
MAYU EMPiRE 何になるって?
MAHO EMPiRE クールだって。
YU-Ki EMPiRE え、どういうことNOW?
──当時はかわいらしいイメージのほうが強かったんですけど、最近はライブを観た限りでは凛々しさがあるなと思いました。メンバーは変化を感じますか?
MiDORiKO そんなにない……(笑)。
YU-Ki 逆に入ったときより今のほうが子供だなって感じがします。
MiKiNA EMPiRE あくまで“メンバーに対しては”ですけどね。パフォーマンス面では表情がよくなっていると思います。
MiDORiKO 確かに大人な表情が増えました。
──加入から8カ月が経ちましたが、NOWさんはEMPiREでの活動に慣れましたか?
NOW EMPiRE はい! みんなが子供扱いしてくるだけなんですよ!
MiDORiKO 加入して最初のシングル「SUCCESS STORY」のミュージックビデオで個人撮影があったとき、クールな表情を作るのにすごく苦戦してたんです。でも最近のMV撮影だとクールな表情も上手に作れるようになっているので、確かに大人っぽくなったのかなと思います。
MAHO 言われてみれば確かに。最初はもっと子供だったから(笑)。
──NOWさんが加入してからツアーにイベント出演、レコーディング、MV撮影といろいろこなしていますが、グループ自体に変化はありましたか?
YU-Ki NOWが入ってから、よりメンバー全員に責任感が身に付いたと思います。それまでのEMPiREはみんな同じ立ち位置でしたが、2018年3月にMiKiNAとMAHOが加入した体制になってからの1年間で経験したことを今年入ったNOWにちゃんと受け継ぎたいという気持ちがあったし、「NOWに負けられない」という気持ちも芽生えて。パフォーマンス面ではNOWがダンスの経験者だったこともあって、もう一度自分たちのパフォーマンスを見直してより息の合ったダンスをできるように心掛けています。
MAYU NOWが入ってからダンスチューンでもバキバキに踊る曲が増えたのでEMPiREのダンスの質は確実に上がりました。今はNOWが見本になってくれているので「ああやったらカッコいいんだな」と身近な経験者の動きを見て吸収するという技が身に付いたので、それぞれのスキルも上がったはずです。
──NOWさんはEMPiREを変えたいという気持ちがあったんですか?
NOW 加入当初からその気持があったかはわからないです。でも今はWACKの中でダントツのダンスグループとして引っ張っていきたいなという気持ちがあります。
ライブでしか味わえない魅力
──EMPiREの魅力と言えば、まずライブが挙がると思います。まだライブに足を運んだことのない人もいると思うので、メンバーからEMPiREのライブの魅力を解説していただけますか?
MiKiNA ドリ(MiDORiKO)のシャウトがライブならではだと思います。音源だと煽りやシャウトはあまり入ってないんですけど、ライブだとその日限りのドリの熱が直に伝わる叫びが聴けるから、きっと興奮できるはずです。
YU-Ki パフォーマンス中の表情は音源だけだと伝わらないし、直接観たら声だけでなく表情からも楽曲のよさを感じてもらえると思います。私はみんなの気持ちのこもった表情がいいなと思ってます。
MAYU EMPiREは飛んだり跳ねたりする曲が多いし、アッパーな曲では一緒に声を出せるパートもあります。観に来てくれた人が自分の気持ちを解放できる場所になっていたらいいなって。一緒に楽しむほかに、ダンスで楽曲の世界観を表現する曲もありますし、そういうところを楽しみに観に来てくれている人もきっといるので、一緒に踊って楽しみたい人にもパフォーマンスを観て楽しみたい人にも満足していただけるライブにできるようにがんばってます。
MAHO 私は最近「エージェント(EMPiREファンの呼称)と一緒に楽しんでる」という感覚が強くなってきてました。今のEMPiREが作るライブ空間を楽しんでほしいです。ライブは活動が始まった頃から楽しいと思ってましたけど、その“楽しい”の感覚が「やってみたかったことができて新鮮だし、うれしい」から「楽しいライブを作り上げている」という感覚に変わってきて。グループとして2年目になって、やっとわかってきた楽しさがあります。
MiDORiKO EMPiREを含め、WACKのグループはサビをマネしやすい振りが多いと思います。だけどアルバムのリード曲になっている「Have it my way」はお客さんがマネしやすい振り付けではないのに自由に踊り狂えるみたいな内容で。縦ノリでお客さんが自由に踊れるライブをするアイドルってなかなかいないと思うし、新たな強みだと思います。
MAYU クラブみたいな盛り上がり方だよね。10月に出したシングル「RiGHT NOW」のリリース週の最後に渋谷のWOMBでパーティをやらせてもらったんですけど、そこがクラブで。
──アフタームービーがアップされてましたけど、すごく盛り上がったようで。
MiKiNA 楽しかったー!
MAYU エージェントもとても楽しんでくれたので、クラブでのライブでEMPiREの新たな道が開けたような感じがしました。
MiKiNA 目指したい方向が見えたようなライブでした。
──NOWさんはEMPiREのライブにどんな魅力があると思いますか?
NOW 個人的に2つあって、1つ目がラップです。EMPiREにはラップパートのある曲が多いんですけど、そのラップがすごくカッコいいなと思います。2つ目がMAYUちゃんのロングトーンです!
MiKiNA それはある! ライブでしか聴けないから。
MAHO そうだね、確かに。
NOW 「EMPiRE originals」の間奏でMAYUちゃんのロングトーンがあるんですけど、とにかくすごいんですよ! ライブに来ないと味わえない迫力があります。私たちも踊ってるときにいつも感動しながら踊ってます。
MAYU あ、そうだったの?(笑)
MiKiNA MAYUちゃんの歌は感動する。ライブを重ねるごとに力が増してる。
MAYU ありがとう。
──今の体制になってからかなりの場数を踏んできたと思うのですが、悔しかったライブもあるんですか?
MAYU ありますね、いっぱい(笑)。そのライブを観てくださった人たちに悪いからどの日が悔しかったかは言わないですが、もし楽しんでくれていたのならそれでよかったと思いますけど、「もっといけたな」と思うときはやっぱりあります。うまく入り込めなかったり、集中力が足りなかったり……。
MiKiNA 余裕がなくなってしまうと、どうしてもお客さんをしっかり見られないときもあります。
MiDORiKO 私はロックバンドの方とのツーマンライブをしたときに、シャウトがあんまりうまくいかなくて。めちゃめちゃ悔しかったです。
──対バン相手のファンにもアピールしたいところですよね。
MiDORiKO はい。ちゃんとしっかりキメられたら、ロックバンドのファンの方も「すげえ、やるじゃん!」みたいに思ってくれただろうに、そこでちょっとカスっちゃってめちゃめちゃ悔しかったです。
NOW そのときはバンドの方にシャウトを教えてもらったんですよ。
──何かコツがあったんですか?
MiDORiKO まず声の出し方が違いました。グロウルとかそれまで知らなかったシャウトの仕方を教えてもらいました。失敗は悔しかったけど成長にもつなげられたと思います。
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