絶対にこのアニメでしか使えないって曲が好き

──アニソンは好きだったんですか？

tkrism　そうですね。カラオケに行くと、必ずアニソンコーナーみたいな時間もあって。

小野坂　歌いやすいからね。

tkrism　だから、思い出の曲は多いです。

──カラオケでよく歌う曲は？

後藤　あー気になる！ どんなの歌うんですか？

tkrism　いや、僕は絶対歌わないんです。

小野坂　どういうことだよっ！ バンド組んでたんでしょっ？

tkrism　いや、そうなんですけど、苦手で。

小野坂　本当は歌ってたんでしょ？ 何を歌ってたの？

tkrism　……「超電磁砲（レールガン）」の曲とか。

小野坂　何照れてんだよ！（笑）　

──小野坂さんは普段からアニソンを聴かれていると思うんですが、特に好きな曲はありますか？

小野坂　最近はアニメ用の曲って少なくて、新人アーティストの曲がタイアップとして使われたりするでしょ。あれはあまり好きじゃないな。例えば「トリコ」のように、絶対にこのアニメでしか流せないって曲が好きですよね。

小林　もちろんアニソンはすべて大好きなんですが、中でも「ぱんでみっく!!」はお気に入りですね。それを今回小野坂さんと後藤さんと歌えてとても光栄でした。

──後藤さんも昔からアニメがお好きだったんですよね？

後藤　子供の頃から大好きで、お小遣いを全部アニメイトにつぎ込んでましたね。今回の収録曲も音源をいただいたんですけど、「もう全部持ってますよ！」ってくらい。

小野坂　関係ないけど、彼女の親は僕と同い年なんですよ。

後藤　そうなんですよ！ ちなみに母は小野坂さんのファンなんです！

小野坂　普通ならこんな年の子供がいると思うとね、ほんとびっくりですよ。

小林　ウフフフッ（笑）。

小野坂　えっ、何その笑い！

小林　いえ、私の両親もハートマークしておりました。

小野坂　なんだよ急に（笑）。

1人で出している声とは思えなかった

──レコーディングはいかがでしたか？

小野坂　僕はキャラクターとして歌うことはあるけど、そのときは自分に合ったキーにしてもらうんですよ。でも今回は人の曲だからあまり変えたくなかったので、難しかったですね。やっぱり本業の歌手の方はすごいなと改めて思いました。

小林　そうですよね、本当に尊敬です。私も声優のお友達が歌っていらっしゃる曲や、テレビでよく聴く曲もございましたし、その印象がとても強いんです。ですから、元曲の歌手の皆様へのリスペクトの気持ちを持ちつつ、まずは元のイメージを一度捨てさせていただいて、EMERGENCYのCRAZY YUとして歌うということでリセットしました。なんだか、新しい自分にならせていただいた感じですね。

後藤　レコーディングした音をtkrさんがダンスミュージックにアレンジされるということで、どんな仕上がりになるのか想像がつかなかったんです。でもミックスした音をその都度聴かせていただくうちに、だんだん自分の中でもイメージができていった感じですね。よく「フラットに歌って」と言われたんですが、それは感情を入れないわけではなくて、フラットに歌うからこそ言葉を大事にしないといけないんだな、とか。あとは「ショートカットの女の子っぽく」とか「部活っぽく」とも言われました。

──どういうことですか？

tkrism　レコーディングで気分が高まっちゃって、イメージがどんどんあふれてきたので、そのイメージをお伝えして歌っていただいたんです。

後藤　「幼なじみっぽく」とか「次は妹！」とか言われました。声優スキル的にも勉強になりました（笑）。

小林　そうなんですか、私のレコーディングは自由だった気がしております。

tkrism　はい、最初に歌っていただいたときのショックがすごくて。

小林　ショックだったんですか……本当に申し訳ありません。

tkrism　あーいやいや違うんです！ 録る前に、僕の中で多少のイメージはあるじゃないですか。でも最初の歌録りで、イメージを全部覆されるような声だったので、これは自由にやっていただこうと。声色を変えていただくと、本当に違う人間みたいになるんですよね。あれは本当にびっくりでした。1人で出している声とは思えなかったですよ。