衛星とカラテア「pure diary.」インタビュー|逆境を乗り越え、2024年は飛躍の年に

5人組アイドルグループ・衛星とカラテアが1月10日に初のEP「pure diary.」をリリースした。

衛星とカラテアは2021年に結成され、「何気ない日常の、小さな幸せを大切に。そしたらきっと──」というスローガンを掲げて活動しているグループ。“聴き手の日常”に寄り添う世界観の楽曲やパフォーマンスを持ち味に、徐々に注目度を高めている。昨年は2ndアルバム「六等星が一番光る場所」のリリース、「TOKYO IDOL FESTIVAL 2023」「超NATSUZOME2023」などの大型アイドルフェスへの出演と精力的な活動を続け、12月から今年1月にかけて初の全国ツアーを開催した。

EP「pure diary.」に収録されている5曲はすべて新曲。人気グループへの階段を駆け上がる衛星とカラテアの熱い思いが詰まった意欲作だ。音楽ナタリーではEPのリリースを記念してメンバー5人にインタビューし、新曲の話題のほか、グループ加入の経緯や2023年の活動を通して感じたこと、この先の展望を語ってもらった。

取材・文 / 川崎龍也撮影 / 奥本昭久

5人が衛星とカラテアに集まるまで

──衛星とカラテアの皆さんはこれが音楽ナタリー初登場です。まずは5人がどういう経緯でこのグループに集まったのかを教えていただけますか?

久木田菜々夏 事務所に入りたての頃にプロデューサーさんからお声がけいただいたのが始まりでした。私はそれまでアイドル活動の経験がなく、アイドルは未知の世界だったので、最初にお話をいただいたときは「無理です」と断ったんです。でもその一方で、26時のマスカレイドの吉井美優さんにずっと憧れていて。吉井さんのようなキラキラ輝いているアイドルになるために挑戦してみてもいいんじゃないかと思い、加入することを決めました。

久木田菜々夏

久木田菜々夏

──現在、久木田さんが唯一のオリジナルメンバーで、ほかの4人はグループに途中加入したんですよね?

春瀬もも はい。私はプロデューサーさんから「こういうグループにしていきたいんだけど、追加メンバーとして入ってほしい」というお話をいただいて。初めて衛星とカラテアのライブを観たときに、王道系のアイドルとは違ってエモーショナルな楽曲が多くて心地がいいというか、好きな音楽性のグループだなと思って加入を決めました。

──もともとアイドルには興味はあったんですか?

春瀬 事務所には俳優をやりたくて入ったんですけど、歌って踊るアイドルにも憧れていたので、お話をいただいたときは、アイドル活動を通して成長して自分の強みを増してステップアップできたらいいなと思いました。もちろん最初は不安がありました。でも、ダンスの経験は10年近くあったし、人前に立つことが好きだったので、すぐにアイドル活動に慣れることができました。

春瀬もも

春瀬もも

──白咲さん、日南さん、波澄さんは昨年3月に新メンバーとしてグループに加わりました。3人はどうしてこのタイミングで加入したのでしょうか?

白咲くるみ 私は高校卒業後の進路を決めるタイミングで、自分がやっていて楽しいこと、自分をうまく表現できることってなんだろうと考えていて。小さい頃からダンスや歌が好きだったので、それをできる仕事はアイドルなんじゃないかと思ったんです。そしていろんなアイドルさんを調べていく中で、衛星とカラテアのプロデューサーさんとお話しする機会があって、意を決してグループに入りました。

日南ことり 私は地元の長崎で、SNSでの発信をメインにギターの弾き語りをして活動していたのですが、上京をしてみたいという思いをずっと抱えていて。そのきっかけがなかなかなくて前に踏み出せずにいたんですけど、私もタイミングよく衛星とカラテアのプロデューサーさんからお声がけいただいて、「よし、行くぞ!」と心に決めて長崎から1人で出てきました。

──衛星とカラテアのことは前から知っていたんですか?

日南 長崎にはアイドルの文化があまりないので、そもそもアイドルに馴染みがなかったんです。衛星とカラテアのこともまったく知らなかったんですけど、久木田さんのことはSNSで知っていたので、一緒に上を目指したいなと思ってすぐに加入を決めました。

日南ことり

日南ことり

波澄しずく 私の場合は、幼馴染の友達が今の事務所でインターンをやっていて。彼女に「バイト探してるんだよね」と話したら、特典会でチェキを撮影するスタッフ、チェキスタのバイトを紹介されたんです。最初はそのチェキスタのバイトをやる気満々だったんですけど、そのあと友達からアイドル活動を勧められて、いつの間にか面接を受けることになり、気付いたらアイドルになっていましたね(笑)。

一同 (笑)

──もともとアイドルになりたいわけではなかった?

波澄 全然なかったです。私は表に立つのが好きなタイプではなかったので。でも、そんな自分を変えてみたいという気持ちはあって、それならアイドルをやるのがいいんじゃないかと思い、挑戦することにしました。

掘れば掘るほどいろんな魅力が出てくる

──各メンバーのキャラクターについても教えてください。それぞれどういう魅力や特徴を持っているかなど。

久木田 私は“癒し系リーダー”という肩書きが一応あって、「マイナスイオンを放ってるね」ってよく言われます(笑)。特典会では「沼っちゃう」と言ってもらえることも多くて。普段からSNSに彼女感のある写真やあざとい写真を投稿しているので、そういうところが自分の強みなんじゃないかなと思っています。

春瀬 私は「あなたに元気を届けます」というキャッチコピーを掲げて活動していて、グループの中でも元気キャラというか、とにかくずっと笑顔で誰よりも明るい自信があります。実際にファンの方からも「ももに会ったら元気になる」と言ってもらうことが多いですね。みんなに元気を与えられるようにがんばっています。

白咲 私は家族の中でもグループでも末っ子で、ずっとちやほやされてきたので、よく「天真爛漫だね」って言われます。初めて会う人でもすぐ相手の懐に入れるタイプで、誰とでも仲よくなれます(笑)。

白咲くるみ

白咲くるみ

日南 先ほどお話しした通り、私はギターが得意で、配信でも弾き語りをやったりするので、そこが一番のアピールポイントかなと思いますね。ライブでは配信とはまた違った歌い方をしているので、そのギャップも楽しんでもらえたらうれしいです。ファンの方から「友達みたいだね」と言われるくらい気さくにおしゃべりするのが好きで、メンバーからは「ママ」って言われます(笑)。

白咲 めちゃめちゃ面倒見がいいんですよ!

久木田 すぐにお菓子とかを差し出してくるんです。「これ食べない?」って。

波澄 私はほかのメンバーと比べて個性があまりない気がします……。「独特な世界観がある」と言われることは多いかもしれないけど(笑)。衛星とカラテアのイメージに合った儚さとか素朴な感じはこれからも大切にしていきたいなと思っています。

波澄しずく

波澄しずく

──衛星とカラテアはビジュアルやパフォーマンスに統一感があるイメージですが、メンバーそれぞれの個性はかなりはっきりしてますね。

久木田 はい。メンバーそれぞれの個性が際立っているのがこのグループの魅力です!

日南 中身を掘っていくとさらにいろんな魅力が出てくると思います(笑)。