01. 水中の光
月盤は2008年リリースの前作ベストアルバム「BEST WRAPPIN' 1996-2008」で言えばセツナ盤サイドに当たるのでしょうか。よっちゃんがピアノを弾き語るこの曲は、近年ライブのハイライトになることが多いです。月盤はこの感動的なバラードで幕を開けます。
02. かつて..。
ライブでも長らく不動の人気を誇る、ファンにはおなじみの曲。武嶋(聡)くんによるソプラノサックスの導入部からアウトロのフレーズまでを完全に覚えているリスナーも多いのではないでしょうか? 個人的にはエゴの曲で3番目に好き。「じゃあ1位はなんなんだ」と言われても困るけど。
03. 色彩のブルース
私が日本中で断トツにエゴの曲をプレイするDJだというのは自他共に認めているところなのですが、その中でもこの曲は一番プレイしました。一時は「『色彩のブルース』でどれだけフロアのオーディエンスを泣かせるか」というためだけにDJをしていた時期もあるくらいです。
04. Neon Sign Stomp
エゴを語るとき「昭和歌謡的な云々」と言われることありますが、この曲もそういった要素のある曲だと言えば的確かと思います。一瞬トラメガ風のボイスエフェクトがかかる箇所があり、ライブでそこをよっちゃんは実際にトラメガで再現しています。元祖トラメガの女王(笑)。
05. NERVOUS BREAKDOWN
初期からライブで人気のモッシュナンバー。森くんのオールドスクールなR&B趣味とブルージーなコード感のミックス加減が絶妙。この曲もDJのときにフロアでよくプレイしました。風営法による深夜営業停止からの再出発が叶った大阪梅田のNOON+cafeでのライブを思い出す。
06. アマイ カゲ
ライブ(の話ばかりで恐縮ですが)でバンドメンバー全員が一旦ステージ袖にはけた刹那、よっちゃんと森くんの2人きりで照れたように現れ、デュオでこの曲を演奏したのも最近のライブでのハイライトでした。この瞬間ばかりはオーディエンスは皆、目をつぶり演奏に身を任せます。
07. 下弦の月
6thアルバム「EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX」収録の感動的なラブソング。以前よっちゃんにこのタイトルにした理由を聞いたことがあったけど、失念してしまった。バンドネオンの倍音が気持ちよく、徐々に高揚していくようなアレンジも最高です。
08. admire
新曲。現(うつつ)のはかなさを想起させられる月盤の内容を象徴するような、そして中納良恵の2ndソロアルバム「窓景」(2015年1月発売)の壮大な世界観の余韻をいまだに引きずらせてしまうような、そんな曲です。次回オリジナルアルバムへの布石かな?
09. Fall
森くんによる素朴なコード進行の上で、よっちゃんがふわりふわり歌う。歌詞はエゴの世界観のままなのだけど、過去の作品の中では案外異色といった曲なんじゃないかな。8thアルバム「steal a person's heart」収録のナンバー。
10. 雨のdubism
「EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX」からの選曲。ミクスチャーなバンドサウンドをコンセプトにした6thアルバムの“らしさ”がここに全開です。歌詞の1節「雨音はノクターンのdubism」あたりは面目躍如といった感じ。ファンにも人気の1曲です。
11. BYRD
タイトルの“バード”は、月のクレーターの名前から。エゴには英語詞曲が何曲かありますが、このように美しくて切なく、まるでウエディングソングのような世界観の詞の曲もあるんです。「a love song」しかりですね。こういったラブソングもエゴの真骨頂でしょう。
12. inner bell
壮大なドラマを感じさせる展開のあとの「We catch the silence that rings inner bell」という歌詞に痺れます。5thアルバム「ON THE ROCKS!」収録で、「アルバムのたびにパーソナルベストを叩き出し、さらに初期の作品の輝きも増す」という気持ちいい矛盾もエゴの魅力だと思わされた曲です。
- ベストアルバム「ROUTE 20 HIT THE ROAD」2015年4月20日発売 / TOY'S FACTORY / NOFRAMES
- 「ROUTE 20 HIT THE ROAD」
- 初回限定盤 [CD3枚組+グッズ] 10800円
- 通常盤 [CD3枚組] 3996円 / TFCC-86547
太陽盤
- love scene
- くちばしにチェリー
- GO ACTION
- a love song
- 天国と白いピエロ
- 満ち汐のロマンス
- Dear mama
- human beat(新曲)
- 10万年後の君へ
- サイコアナルシス
- BRAND NEW DAY
- サニーサイドメロディー
月盤
- 水中の光
- かつて..。
- 色彩のブルース
- Neon Sign Stomp
- NERVOUS BREAKDOWN
- アマイ カゲ
- 下弦の月
- admire(新曲)
- Fall
- 雨のdubism
- BYRD
- inner bell
星盤(曲名 / 原曲アーティスト)
- 異邦人 / 久保田早紀
- Move on up / カーティス・メイフィールド
- Inbetweenies / Ian Dury & The Blockheads
- 曇り空 / 荒井由実
- Fever / リトル・ウィリー・ジョン
- 謎の女B / 平岡精二
- What's Wrong With Groovin' / レッタ・ムブル
- Ziggy Stardust / デヴィッド・ボウイ
- By This River / ブライアン・イーノ
- さよなら人類 / たま
ライブ情報
EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX
「Dance, Dance, Dance」(※東京公演は終了)
- 2016年8月7日(日)大阪府 大阪城音楽堂
EGO-WRAPPIN' memorial live
- 2016年11月27日(日)東京都 日本武道館
EGO-WRAPPIN'(エゴラッピン)
1996年、中納良恵(Vo)と森雅樹(G)によって大阪で結成。1999年の2ndミニアルバム「SWING FOR JOY」や2000年の3rdミニアルバム「色彩のブルース」、2001年の2ndアルバム「満ち汐のロマンス」などで多様なジャンルを消化した独自の音楽性を示し、人気を集める。2009年には真船勝博(B)、川崎太一朗 (Tp, Flugelhorn)、武嶋聡(T.Sax, Flute, Clarinet)、ハタヤテツヤ(Piano, Key)、末房央(Dr, Perc)と共にEGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXXを結成。同名義で6thアルバム「EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX」をリリースした。ライブパフォーマンスにも定評があり、2001年に東京・東京キネマ倶楽部でスタートさせた「Midnight Déjàvu」、2012年に東京・日比谷野外大音楽堂で初開催した「Dance, Dance, Dance」はいずれも恒例イベントとしてファンに定着。現在ではどちらも東京、大阪の2都市で行われている。結成20周年イヤーである2016年、4月にベスト&カバーアルバム「ROUTE 20 HIT THE ROAD」を発表。5月から7月にかけて計16公演を回る全国ツアー「EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX live tour」を行い、11月には初の東京・日本武道館公演「EGO-WRAPPIN' memorial live」を実施する。
2016年8月1日更新