スターダストプロモーションの男性アーティスト集団・EBiDANにとって、2022年はどんな1年だったのだろう?
超特急、M!LK、SUPER★DRAGON、さくらしめじ、ONE N' ONLY、原因は自分にある。、BUDDiiS。7つのグループそれぞれが個々の異なる音楽的個性を磨きながら積極的な活動を展開した一方で、3年ぶりの「EBiDAN THE LIVE」や初の「EBiDAN大運動会」開催など、「EBiDAN」という大きな集合体としてファンに楽しみを提供する活動も目立っていた。グループをクロスオーバーしてEBiDANメンバーが見せたさまざまな化学反応は、彼らの新たな表情やEBiDANとしての今後のさらなる可能性をファンに示すものだった。
そんな2022年の締めくくりに、音楽ナタリーではEBiDANの“今”を記録する特集を前後編で展開する。特集に登場するのはタクヤ(超特急)、塩﨑太智(M!LK)、田中洸希(SUPER★DRAGON)、田中雅功(さくらしめじ)、NAOYA(ONE N' ONLY)、吉澤要人(原因は自分にある。)、KEVIN(BUDDiiS)の7人。前編では、洸希いわく「神メンツ」の7人への全員インタビューを行い、EBiDANという集団について、それぞれのグループの個性について、今年の活動についてを語ってもらった。また、後編では2つのグループインタビューと1問1答企画で、EBiDANをさらに深掘りする。
取材・文 / 三橋あずみ撮影 / 曽我美芽
前編:全員インタビュー
神メンツです!
──この7人で集まることって、過去にありましたか?
田中雅功(さくらしめじ) ないと思います。なんだか不思議ですね。
田中洸希(SUPER★DRAGON) 神メンツです!
KEVIN(BUDDiiS) 神メンツ!(笑)
タクヤ(超特急) あの……僕、後輩との絡みが過去に一切ないので、一番いづらいです(笑)。
一同 あはははは!
あなたのEBiDANはどこから?
──ぜひこれを機に仲を深めてもらえたらと思います(笑)。さっそくですが、皆さんそれぞれEBiDANメンバーになったタイミングも異なると思うので、“あなたのEBiDANはどこから?”というテーマで加入当時のお話を聞かせてもらえますか?
タクヤ 恵比寿学園男子部(EBiDAN)は、スタート時はアーティスト活動ではなく、舞台活動をメインにやっている集まりで。僕は最初、それにも参加していないくらいの距離感だったんです。そのEBiDANの中で、2011年12月に超特急とDISH//というグループがスタートして。超特急は7人組で始動したんですけど、活動3カ月くらいで1人の子が抜けて、そのあとに僕がグループに入って、今がある感じですね。
──タクヤさんは当時のEBiDANにどんなイメージを持っていましたか?
タクヤ 「すごく仲のいい男たちが演劇をやっているな」という印象で外から見ていました。演劇の中でダンスパフォーマンスも少しやっていたんですよ。僕は当時何もかもが未経験だったから、声がかかったときは「なんで僕なんだろう?」と思いました。超特急とDISH//から、アーティスト活動に本腰を入れていく感じだったんですよね。すごく未知数なまま発車したけど、こんなに続くもんだなあと思います。
塩﨑太智(M!LK) で、タクヤくんが入って少し経ったあとにEBiDANメンバーになったのが僕です。吉田仁人(M!LK)と志村玲於(SUPER★DRAGON)と同じタイミングでオーディションに受かって。最初はE-CHARY(イーチェリー)というグループで活動していたんですけど、そこからEBiDAN 39&KiDS(研究生)というくくりなんかもできまして、「EBiDANアミーゴ!」(2014年10月~2017年9月にBS日テレで放送)という番組内でできたグループがM!LKです。
雅功 最後、ガーッと一気にいきましたね。
太智 あはは。だから、当時同じく研究生だった洸希や雅功は仲がいいですね。みんなでダンスレッスンしたり、演技レッスンしたりした仲です。よくゲームもやってたよね。
雅功 やったなー! ファミレスで。
洸希 「マインクラフト」ね(笑)。
──太智さんの次にEBiDANに入ったのは洸希さんですか?
洸希 僕ですね。もともと僕は人前に出るのがすごく苦手だったので、スカウトされた当初、芸能活動をするのは正直嫌だったんです。なんですけど、急に……本当に急に「表舞台に立ってみたいな」というモチベーションになったタイミングがあって。そのときすでに「EBiDANに入ってみない?」というお話をもらっていたので、入らせてもらうことにしました。僕が入ったのは「EBiDAN」(2013年9月~2014年9月にTOKYO MXで放送)という番組が始まったタイミングですね。課題曲の「ちゃんばらやばらば」を歌い踊ったのがEBiDANメンバーとしてのスタートでした。
雅功 「EBiの穴」(番組内企画名)ね。
洸希 で、しばらく活動したのちに「夏合宿」というライブをやりまして。そこで選ばれた9人が、「星男祭」(2015年9月)でSUPER★DRAGONとしてお披露目されたという感じですね(参照:新ユニットも誕生!EBiDAN 39 & KiDS大騒ぎの「星男祭2015」)。
入り方が独特すぎる
雅功 僕が入ったのは12歳のときなんですけど、当時は正直EBiDANというものを知らなくて。僕はもともとバンドが好きで音楽がやりたいと思っていたけど、12歳のガキが音楽やるといってもできることはなかなかないし、「どうしようかな」と思っていたら、この世には事務所というものがあるらしいと。そんな噂を聞いて今の事務所に入ってみたら、EBiDANというものがあって……。
タクヤ なんだかすごいね。
雅功 もともとギターがやりたかったけど、気付いたら踊ってました(笑)。でもその中で「リベンジ企画」っていう番組の企画が始まって。それが、メンバーそれぞれが楽器を持って何かやるというものだったんですね。そこで僕と彪我(髙田彪我 / さくらしめじ)がたまたま同じギターを持っていて、それを見たスタッフの人が「ツインギターでデュオを組ませよう」と。結果的に、今はやりたいことがやれているという。
太智 いいね。
雅功 奇跡的だと思います。
NAOYA(ONE N' ONLY) 僕は、今隣にいる兄(タクヤ)のライブをたまたま観に行ったのがきっかけでした。そこでこの世界に興味を持って、そのあとにたまたまスカウトされて。
洸希 へえー。
タクヤ それまで母親は毎回ライブを観に来てくれていたんですけど、NAOYAは誘っても「俺はいい」みたいな感じだったんですよ。だけど、その1回のライブを観たのがきっかけで彼の気持ちが180°変わったみたいで、「自分もやってみたい」と言われたときは驚きましたし……兄弟が同じ事務所に入るっていう感覚がよくわからなかったので、漠然と「なんかイヤだなあ」と……。
一同 あはははは!
タクヤ 「なんかよくねえなあ」みたいなことを思っていましたね(笑)。でも結局僕が折れた形です。
NAOYA で、事務所に入ってからいろんなレッスンを受けている中で「グループをやろう」となって、同期のTETTAとREI、あとKOHKI(2019年に卒業)とEBiSSHを結成しました。その2年後くらいに同期グループだったさとり少年団とライブをしたのがきっかけでONE N' ONLYという合同ユニットを組むことになるんですけど、最初はOne And Onlyっていう表記だったんですよ(参照:EBiSSH×さとり少年団、念願のツーマンでコラボユニット結成)。
KEVIN そうなんだ!
NAOYA そのユニットが好評だったので、「それならば一緒にやろう」とONE N' ONLYが始動した感じですね。
吉澤要人(原因は自分にある。) 僕は中学1年生の終わりにスカウトで事務所に入ったんですけど、入ってすぐに「EBiDANというものがあるのでやってみませんか?」と誘っていただいたんです。「ダンスレッスンがある」と聞いて、それまで僕はバレエやジャズダンスをやっていたのでやってみようと。研究生としてライブデビューしたあとに「BATTLE BOYS」という企画が始まって、そのメンバーとして活動していたら今度は「BATTLE STREET」という企画のメンバーに選んでもらい、そのメンバー7人でデビューすることになって。そうしたらバトストのデビュー1カ月後に原因は自分にある。というグループ名に改名しまして、今があります。
──要人さんが入った頃になると、全国の研究生メンバーがBATTLE BOYSという企画で切磋琢磨するようになって。
要人 そうですね。それこそバトルということで……僕は、争うのはあまり好きじゃなかったんですけど……。
雅功 あはは。
要人 がんばってよかったなと思います。
KEVIN 最後は僕ですね。僕は最初、歌でスターダストのオーディションを受けたんです。合格したあとに3doorsっていうスリーピースのバンドで数年間活動して。バンドが解散してしまったので、そこからバトボの子たちと一緒にダンスレッスンをやるようになって……。
要人 レッスンで会ってますよね!
KEVIN そう、そこでげんじぶの子たちには会っていて。僕だけ年齢が離れていたので、端っこにしょぼんと座ってる感じだったよね(笑)。空人(大倉空人 / 原因は自分にある。)とか杢代くん(杢代和人 / 原因は自分にある。)が話しかけてくれた気がする。
要人 あ、僕、しゃべってない……。
一同 あはははは!
KEVIN で、そういったレッスンを1年くらい経験したのち、「超ボーカリストオーディション」というオーディションに参加しました。結果は準グランプリだったんですけど、そのあとにPRIZMAXのオーディションで合格をいただいてグループに加入して。プリズの解散後、半年後くらいにBUDDiiSを結成して、今に至ります。だから、グループ経験はけっこうあるんですよ。
洸希 みんな入り方が独特すぎるね。すごくない?
頼もしい後輩たちですね
──それぞれ異なる経緯でメンバーが集まってきたEBiDANは今やすごく大きな集団になっていますけど、タクヤさんはEBiDANの現状をどう感じていますか?
タクヤ もともとは僕たち超特急とDISH//が同期だというだけで、後輩がいなかったですからね。気付けばどんどんグループが増え、それぞれががんばって成長しているし……最近はこうしてEBiDANという集団として番組を撮ったり、取材をしてもらう機会も増えたので、EBiDAN自体が大きくなっていることも感じられます。頼もしい後輩たちですね。
太智 今までは、そこまで深く絡む機会がなかったですよね。年に1度の「エビライ」(「EBiDAN THE LIVE」)で会う、みたいな感じだった。
雅功 自分の立場で言うと、太智くんや洸希は芸歴的に先輩なんですけど、同じレッスンを受けたりしていたので、横のつながり感はあるかもしれない。
太智 そうそう。で、超特急さんは全然別格なんですよ!
雅功 そうです、そうです!
タクヤ 絶対思ってないでしょ!(笑)
一同 あはははは!
太智 いや、ホントです!
雅功 僕らはそのあとを歩いている感覚がすごいありますね。
洸希 あとは、「FAKE MOTION」(EBiDANメンバーによるメディアミックスプロジェクト)でみんなと関わる機会が増えたかもね。それこそ超特急の皆さんやDISH//の皆さんとは、そこで話すチャンスができて。個人的には柊生くん(橘柊生 / DISH//)とドラマ撮影でずっと一緒にいたこともあって、先日お家にお邪魔させていただいたりとか。柔太朗(山中柔太朗 / M!LK)とも仲いいし……でも、要人は「ごはん行こ」と言ってるのに、いつまで経っても行ってくれないですね。
要人 行きたいとは思ってます!(笑)
一同 あはははは!
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ああ、僕らもここにいていいんだな