音楽ナタリー Power Push - 私立恵比寿中学
いざ進め!中学生
いつまでも実感はないかもしれない
──松野さんのことはちょっと想像もしていなかった出来事なので、どう話したものかと思いつつ……正直、今皆さんを前にしてもなおまったく実感が湧かないんですよ。
真山りか そうなんですよ。私たちもこうやって活動を再開したものの、まだ実感が湧かなくて。
──今日だって「あれ、今日は1人休み?」ぐらいの感覚でしかなくて。
柏木ひなた そうそう! 私たちもそんな感覚で。
廣田あいか たぶん、ずっとだろうね。ウソみたいな出来事だから、みんなで「ドラマみたいだよね」って。
一同 うんうん。
真山 今はツアーに向けて振り付けのレッスンをしていて……去年は8人全員でダンスができないライブも多くて、フォーメーションを組み直すレッスンをよくしていたんですけど、今もそのときの感覚に近いんですよね。春ツアーが始まってみないと私たち自身も実感が湧かないだろうし、もしかしたらいつまでも実感はないかもしれない。
──むしろ周りの人、スタッフやファンのほうが強く意識して皆さんのことを見ているかもしれないですね。エビ中は繊細な人たちの集まりだと思うので「本当に立ち直れるんだろうか」と僕も心配していましたし。なので先日のUstream配信(参照:ebichuTV)を観てすごく安心しました。今までと変わらない、グダグダした雰囲気で(笑)。
星名美怜 私たちも「あんなゆるゆるな配信してよかったのかな」と思いましたけど(笑)。
メンバーの意見が大きく反映されたクリスマス大学芸会
──ツアーは予定通り開催されると決まり、さてこれからどう動くのか……と思ったら、クリスマス大学芸会(参照:メンバーが海の世界をガイド!2日間のエビ中“クリスマス大学芸会”)のライブBlu-ray、さらにはニューアルバムのリリースと、一気に新情報がアナウンスされました。まずはクリスマス大学芸会「エビ中のオーシャンズガイド」を振り返ってもらいましょうか。
小林歌穂 すごく昔のことみたい……。
安本彩花 うん。1年ぐらい前に感じる。
星名 楽しかったという記憶はあるけど、細かいところまでは覚えてないかも。
真山 年末はテレビの歌番組収録があったり、準備期間はかなり詰め詰めのスケジュールだったんですよ。あっという間に本番を迎えて、いつの間にか終わってたみたいな。
柏木 クリスマス感はほとんどなかったよね(笑)。「クリスマス大学芸会」って言ってるのに。
──演出も海を舞台にしたものだったり、選曲も冬っぽくて切ない曲より、後半に向けてアゲていく曲の印象が強かったですね。
廣田 「最後までアガるような流れのセットリストにしたい」というのは最初のほうで言われました。そんなふうに言われたライブは初めてで。
真山 確か何曲かカットしたよね?
廣田 うん。エビ中の冬の曲ってけっこう限られていて、「フユコイ」とか「アンコールの恋」を入れる予定もあったんですけど、そうすると一昨年の年末のライブ(参照:あの未確認中学生が帰ってきた!エビ中、2年ぶりのSSA大学芸会)と似たセットリストになってしまうんです。そこで変化を付けたかったのと、今回はテーマが明るくて楽しい感じだったので、直前までああでもないこうでもないと話して、結局減らしました。「スーパーヒーロー」(2015年10月発売のシングル)もなくなったもんね。
星名 メンバーの意見もけっこう入ってるんです。もともと決まっていたセットリストから、「ここにこの曲が入るのは、ちょっと雰囲気として違うんじゃないですか?」とか。
中山莉子 「イイトモCHAN-CHARA-CHAN問題」もあったよね。
星名 「まっすぐ」(2016年9月発売の最新シングル)のカップリングに入っていた「イイトモ」と「CHAN-CHARA-CHAN」をライブで披露できる場がそれまでなかったんですよ。秋ツアーで歌えなかったので。
廣田 そうそう。「サドンデス」(2016年11月発売のベストアルバム「中辛」収録曲)もライブの前と後ろでどこに置くか、とか。
──今までのライブでは、そうやってメンバーの意見が反映されることはなかったんですか?
柏木 多少はあったけど、ここまでがっつり意見を出したことはなかったです。
真山 去年の秋ツアーは私たちが演出担当ということで、決まったセットリストがある中で台本は自分たちで考えたんです。
珍しく設定を守るユニットでした
真山 あと大学芸会の恒例と言えばユニット曲ですね。いつもはユニットが決まってから曲を決めていくんですけど、今回は各プロデューサーさんがエビ中のメンバーを選んで曲を作る、ドラフト制だったんです。
──エビ中にも楽曲を提供しているHEREの尾形回帰さん、さつき が てんこもりさん、そして東京03の角田晃広さんという3人がプロデュースするというユニット企画でした(参照:エビ中のXmasユニットは尾形回帰、てんこもり、03角田のドラフト選抜)。角田さんはパフォーマンス中、スクリーン映像で登場しましたね。
星名 最初は、ぁぃぁぃと私と角田さんの3人でユニットになるのかと思ってたんですけど(笑)、やっぱりお忙しいみたいで、映像出演だけお願いしました。
真山 海をモチーフにしたライブのコンセプトに沿ったユニットになっていて。珍しくちゃんと設定を守るユニットでした(笑)。でも、イソギンチャクの衣装どう思いました? ヤバくないですか? 触手が生えてるんですよ?
中山 すごくかわいかったですよ! 広い代々木(国立競技場第一体育館)の会場にふさわしい巨大な衣装ですよ。
──イソギンチャクは柏木さん、小林さん、中山さんの「平成いそきんトリオ」ですね。
小林 触手はワイヤーが入ってて、自由に動かせるんです。
真山 私と安本と莉奈のクマノミチームは「当たりだ」って。
柏木 こっちがハズレみたいに言わないでよ!(笑)
廣田 今の言い方は毒があったよね(笑)。
──でも確かにクマノミチームのユニット「ぷくぷく」はいつになくセクシーでモードっぽい雰囲気もあって、ファンの間でも「あの衣装の写真が早く見たい」という声が多く上がってましたね。
安本 私たちビューティチームの衣装ね。カホリコ(小林&中山)にはまだ早いよ。真山姉さんなんてもう20歳なんだから。
中山 4年後見とけよ!
柏木 でもカニの手もかわいかった。あれが一番クリスマス感あったよね。
──廣田さん星名さんのカニユニット「サンカクカニタさん」ですね。
真山 曲もクリスマスソングだしね。
星名 あっそうか。
廣田 カニの手の部分がすごく凝ってるんですよ。
安本 映像映えしてたよね。赤くてキラキラしてた。
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