年表に起こしやすい1年

──2014年はエビ中にとって本当に激動の1年だったと思うのですが、実際どうでしたか？

真山りか　目に見て取れるような、年表に起こしやすい出来事がいっぱいあった1年でした。

廣田あいか　うん。今を生きてるーって感じで。カホリコ（小林歌穂＆中山莉子）が入ってから1年経ったというのが不思議な感じがします。早いような……でも内容はすごく濃かったからもっと経っているような気がするし。もう違うグループになったみたいだよね？

星名美怜　うん。雰囲気が思いっきり変わった感じがします。

──先輩6人から見て、小林さん中山さんは1年間でどう変わりましたか？ 秋のライブでも感極まった様子で2人のことを話してましたけど（参照：「エビ中ファミリーは宝物！」“最強の8人”が送る大学芸会）、今、冷静に2人の変化を分析すると。

星名　莉子は本当に変わったと思う。変わったというか、前に出てきた感じがします。最初のグランキューブのとき（参照：エビ中大阪公演、転入生かほりこ初ステージで新曲お披露目）なんて……あんなに顔に「不安」って書いてある人を見たのは初めてで（笑）。

中山莉子　はははははは（笑）。

柏木ひなた　今はもう楽しくなってるみたいだから大丈夫。楽しすぎて自己紹介忘れるぐらい、ね（笑）。歌穂は大人になった。

真山　あとね、歌穂はライブ中に自分から率先して歌い方をアドリブで変えたりしていて。それができたときに「あ、一皮むけたな」って思いましたね。

小林歌穂　ハッ。

松野莉奈　スタッフさんにもほめられてたよね。

廣田　ニュアンスでわざとちょっと音を外したりとか、ちょっとセリフっぽく歌ったり。チャレンジするまでが早いんですよね。みんなより先を行ってる感じがして。

──今、本人はすごくキョトーンとした顔してますけど（笑）。

小林　自分ではよくわかってないんですけど……うれしいですね。照れちゃう（笑）。

──では先輩6人の自己評価としてはどうですか？ この1年。

星名　みんな仲良くなったよね。今までが仲悪かったわけじゃないですけど（笑）。

柏木　みんなで話すことが多くなったよね。

廣田　いつも冗談が飛ぶようになった。ねー（安本を見ながら）。

安本彩花　ねー。

星名　彩花はけっこうナイーブな子だとずっと思ってたから、冗談でツッコんだりしたらダメだろうと思ってたけど、そんなことなかった（笑）。

──今までもずっと一緒にやってきたけど、グループとしての大きな山を一緒に乗り越えたことでより結束も固まったと。

松野　あー、それはありますね。

廣田　メンバーが変わったことで振り付けとか歌も変わったから、集中してレッスンしたり、話し合う機会が多かったんですよね。

星名　日本武道館（参照：エビ中初の武道館で合同出発式、前を向いてそれぞれの道へ）までの3公演はホント大変だったよね。フォーメーションが3つあって。

──杏野なつさん留学中の旧8人編成、現体制の8人編成、武道館の11人編成という。

柏木　パニックだった（笑）。でも終わったあとの達成感はすごかったよね！

安本　うん。あの大変さをみんなで乗り越えたから今があるんだと思う。

なぜ「金八」

──そんな試練の1年を経て、現在の8人で作り上げた2ndアルバムがついに発表されるわけですが……この「金八」というタイトルは皆さんが考えたわけでは……？

全員　ないです！

──最初に「2ndアルバムのタイトルは『金八』です」と聞いたときは正直どう思いました？

廣田　あっはっはー！ってなりました（笑）。

星名　3年B組しか浮かばなかったです。ちゃんと許可取ったらしいんですよ。わざわざ許可まで取ったっていうのが一番面白かった（笑）。

──皆さんそれぞれ憧れのアーティストがいると思うんですけど、例えば憧れの人の最新作に「金八」ってタイトルが付くと思います？

全員　ない！

星名　絶対ない！ 付いたらショックだもん。

真山　でも気にならない？ 音楽性が変わったのかなあ？って。

松野　どういう変わり方したんだって思うよ（笑）。

──じゃあ自分たちのアルバムに「金八」って名前が付くことには疑問を感じないんですか？

真山　エビ中はちょっとマヒしてるんですよ（笑）。

柏木　「中人」（2013年7月発売の1stアルバム）の時点でちょっとおかしいもん（笑）。だから「ああ、これから漢字2文字なのかなあ」って。

廣田　あとさ、どっちも線対称だよね。

スタッフ　正解。

廣田　やっぱり？ でもだんだん見つけるのがつらくなりそう。

真山　じゃあ「真山」にすればいいじゃん。

廣田　「中山」もいるじゃん。ライバルライバル。「小林」もできるよ。

真山　いや、そこは私が先輩だから。

柏木　「柏木」もできるよ。

松野　できないよ。

──「中人」「金八」と2つのオリジナルアルバムができて、点が線になることでよりクッキリ「エビ中とは何か」という像が浮かびやすくなりますよね。

星名　「中人」は大人と子供の中間というのがコンセプトだったけど、「金八」では改めてエビ中の“学校”というコンセプトを考え直したところはあります。

真山　でも、もしかしたらよりエビ中がわかりにくくなったアルバムかもしれない。振れ幅ハンパないもん。