音楽ナタリー Power Push - イヤホンズ

声優ユニットならではの新ジャンル開拓

イヤホンズとシンクロする「アキバニ」

──先ほど長久さんが、「アキバニ」と「それが声優!」を重ねて観る人もいるかもしれないとおっしゃいましたが、実際、「アキバニ」には「それが声優!」のオマージュがちょいちょい見られますよね。一ノ瀬双葉(高橋が演じた「それが声優!」の主人公)やコロリちゃん(双葉が大事にしているぬいぐるみ)のフィギュアが一瞬映ったり。

長久 第1話でコロリちゃんが道路に叩きつけられて……ちょっと切なくなりました(笑)。

高橋 でも、第2話では大事に棚に飾られてたよね。ちゃんと回収されててよかった(笑)。

高野 そういう細かいオマージュもあれば、お話の流れ的にも「それが声優!」と同じパターンもあって。例えば第3話では、私たち3人が演じるメインキャラがアイドルデビューして、最後はイヤホンズの曲を歌うっていう。

長久 「アキバニ」は1話完結で、1話ごとに1つずつアキバカルチャーを紹介してもいるんですよ。3話ならアイドル、2話だったらミリタリーっていうふうに。

──3話はピュアオーディオの話でもありましたよね。4話はアマチュア無線ですし、アニメやゲームといった二次元の分野だけにとどまらないディープなアキバカルチャーをぶっ込んでくる、何気に趣味性の高いアニメですよね。

高橋 ほんとにマニアックですよね。ネタも細かいですし。

イヤホンズにとっての秋葉原とは?

──皆さんはプライベートで秋葉原には行かれます?

高橋 私はけっこう行きます。

高野 イベントではよく行くんですけど、プライベートではケバブを食べに行くくらい。

──ケバブ?

高野 原宿とか新宿にもケバブ屋さんはあるんですけど、高校生のときに食べた秋葉原のケバブ屋さんが美味しすぎて、ケバブが食べたくなったときはいつも秋葉原に。だから私にとって秋葉原は、オタクカルチャーの街というよりは食の街なのかも。

──高橋さんは何をしに行くんですか?

高橋 マンガの単行本を買いに。特典目当てで。店舗によってブックカバーがもらえたりクリアファイルがもらえたり、特典が違うんですよ。だからあるマンガの新刊はA店で買って、また別のマンガはB店で……っていうのを1日で済ませたいので、お店がそろってる秋葉原でまとめ買いを。

長久 りえりーは収集癖あるよね? ガチャポンも好きだし。

高橋 うん、ガチャも好き! 秋葉原に行ったときはガチャの専門店にも寄っちゃいます。何回やっても目当てのモノが出ないときは、専門店に行けばガチャの中身を単品で売っていて。全部で5種類あるうちの1種類だけ何度やっても出ないような場合は、割高なんですが買ったほうが確実でして(笑)。

──長久さんは?

イヤホンズ

長久 私はそんなしょっちゅうは行かないんですけど、特に用事がないときは、ゲームセンターに行って、ゲームをしている玄人の人たちのプレイを後ろからずーっと見てます。

高野 あー、わかるー! っていうか、がっきゅ(長久)は人のことよく見てるよね。

長久 そう?

高野 うん。アフレコ現場の私たちの様子とかをすごい細かく教えてくれたりするし。秋葉原の人たちはどう見えてるの?

長久 うーん、みんなが堂々としているというか、好きなことに夢中になってるし、それを隠そうとしない感じ。今でこそオタク文化っていろんな場所で受け入れられますけど……。

──ひと昔前はオタク=日陰者でしたからね。

高橋 私も中学時代は「アニメが好き」とか大っぴらに言えなかったな。

長久 私もそう。でも、秋葉原に行けば「好き」って言えるみたいな。そういうところは昔も今も変わってないなって。

「スーパーヒロイン・イヤホンズ」の名に恥じぬ歌を

──ちょっと話が逸れましたが、「一件落着ゴ用心」のレコーディングはいかがでした? サビ周りとか、かなり早口ですよね?

長久 そうですね。でも、言葉が口になじむというか、声に出して楽しい歌詞なんですよ。最初はちょっと苦戦しましたけど、アクセントの位置を指示していただいてからはスムーズに、リズミカルに歌えたと思います。

高野 私はずっと同じフレーズを歌っていたので、だんだん酸欠気味になって、ゲシュタルト崩壊してきちゃって。「私、今何してたんだっけ?」みたいな(笑)。

長久 まりんか(高野)のソロは歌い上げるところが多かったからね。Bメロとか、まりんかの声とメロディの相性がすごいよくて、聴いてて気持ちいいんですよ。

高野 串田さんがナレーションで「スーパーヒロイン・イヤホンズ」っておっしゃってくださっているから、それに応えなければならないという使命感が。

高橋 「そ、それはがんばらなきゃ!」ってなるよね。

──串田さんは、サビ前の雄叫びも強烈ですね。

高野 そう、そうなんです。「うおおおおおおお!」って串田さんが叫んでらっしゃるところに私が歌を被せるので、串田さんに負けないくらいの強さを出さなきゃいけないなって。

高橋 「それが声優!」のときは「右も左もわからないけどがんばります!」とがむしゃらだった私たちですが、今回は「私たちの秋葉原を守ります!」と、使命感や揺るぎなさみたいな強さを表現できればと。串田さんのお力をお借りしてね。

ニューシングル「一件落着ゴ用心」 / 2017年2月15日発売 / EVIL LINE RECORDS
イヤホンズ盤 [CD+DVD] / 1836円 / KIZM-471~2
AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-盤 [CD] / 1296円 / KICM-1751
イヤホンズ盤 CD収録曲
  1. 一件落着ゴ用心
  2. 理想郷物語
  3. 一件落着ゴ用心(Off vocal Ver.)
  4. 理想郷物語(Off vocal Ver.)
イヤホンズ盤 DVD収録内容
  • 「一件落着ゴ用心」FULL MUSIC VIDEO
  • 「一件落着ゴ用心」MAKING VIDEO
AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-盤 CD収録曲
  1. 一件落着ゴ用心
  2. 理想郷物語
  3. イヤホンズのスーダラ節
  4. 一件落着ゴ用心(Off vocal Ver.)
  5. 理想郷物語(Off vocal Ver.)
  6. イヤホンズのスーダラ節(Off vocal Ver.)
イベント情報
イヤホンズ ニューシングル「一件落着ゴ用心」発売記念特典お渡し会
2017年2月14日(火)東京都 アニメガ 新宿アルタ店 特設会場
START 19:00
参加メンバー:長久友紀
2017年2月18日(土)東京都 HMV&BOOKS TOKYO 7Fイベントスペース
START 19:00
参加メンバー:高野麻里佳
2017年2月19日(日)東京都 タワーレコード新宿店7F特設カウンター
START 13:00
参加メンバー:高橋李依
イヤホンズ ニューシングル「一件落着ゴ用心」発売記念イベント「一件落着祭」
2017年3月4日(土)東京都内
(※会場は参加券当選者に発表)
[第1部]OPEN 12:00 / START 13:00
[第2部]OPEN 16:00 / START 17:00
内容:ミニライブ&ハイタッチ会
※開場・開演時間は変更の場合あり。
参加応募用紙配布対象店舗
[第1部]アニメイト全店
[第2部]ゲーマーズ全店 / とらのあな全店(秋葉原店A/C、なんば店Aを除く)
※対象店舗でイヤホンズ「一件落着ゴ用心」予約(全額内金)または購入者に配布。
イヤホンズ

2015年夏放送のテレビアニメ「それが声優!」で主演を務める声優の高野麻里佳、高橋李依、長久友紀の3人からなるユニット。「それが声優!」作中で新人声優3人が結成するユニット「イヤホンズ」が現実でも活動を開始したというコンセプトのもと、同年6月にシングル「耳の中へ」でデビューを果たした。翌7月にアニメのオープニングテーマである「それが声優!」、9月には同じくアニメの挿入歌「光の先へ」をシングルとして立て続けにリリース。さらに同年11月には1stフルアルバム「MIRACLE MYSTERY TOUR」を発表した。2016年4月に大槻ケンヂとのユニット「大槻ケンヂとイヤホンズ」として配信シングル「現象のブレイド」を、同年10月には4thシングル「予め失われた僕らのバラッド」をリリースした。2017年2月に5枚目のシングル「一件落着ゴ用心」を発表。表題曲はテレビアニメ「AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-」のオープニングテーマに採用された。