音楽ナタリー PowerPush - DREAMS COME TRUE
祝・デビュー25周年「ATTACK25」特集
中村正人×百田夏菜子(ももいろクローバーZ)対談
DREAMS COME TRUEとももいろクローバーZ。そのサウンドスタイルや編成こそ異なれど、彼らは東京・国立競技場にて単独公演を行い「NHK紅白歌合戦」にも出場するなど、ともに多くのファンの支持を集める国民的な存在だ。今回ナタリーでは、中村正人と百田夏菜子という2組のリーダー同士の対談を企画。その共通点や音楽に対するそれぞれの思いを探った。
ドリカムは「みんなが曲を知ってて口ずさめる」
百田 はじめまして! よろしくお願いします!
中村 こちらこそ!
──さっそくですが、中村さんはももクロのことはご存じでしたか?
中村 もちろんですよ。僕はマー君(ニューヨークヤンキース 田中将大選手)のファンでもあるので。もう自動的にファンにならざるを得ないっていう。
百田 わ、ありがとうございます。
──ももクロにはどんな印象を持ってました?
中村 あの、僕はももクロのアートワークが実はすごく好きで。
百田 えーっ!
中村 SF映画やホラー映画みたいなモチーフだったり、あとThe Beatles時代にフィーチャーされたインドの文化とか。そういう要素がももクロのアートワークにはふんだんに出てくるんで、いつもびっくりして「あっ、やられた!」って感じてました。すごく面白いなあと思って。
百田 すごい。私よりずっと詳しい……(笑)。
──百田さんのDREAMS COME TRUEの印象は?
百田 やっぱり歌がすごくって……。
中村 聴いてくれてるの?(笑)
百田 聴いてますよ! 私の友達もみんな聴いてますし、親がカラオケで歌ってたりとか。時代とか関係なくみんなが曲を知ってて口ずさめる。どこで知ったかって言われるとよくわかんないんですけど、自然になぜか知ってるっていう。
中村 「ぞうさん」みたいな感じ?
百田 そう、童謡みたいな感じで知ったのかも(笑)。あとライブのDVDも観させてもらったんですけど、ファンの方と友達みたいな距離感でライブをしていて、すごく会場があったかいなあって。
中村 ありがとうございます。
百田 お2人の雰囲気がすごくいいんですよね。正人さん、なんか美和さんにすごい弱くて「静かにして!」とか言われたら「はい……」とか言って。そういうトークも面白くって。でも美和さんが感極まってるときには、横で優しい笑顔でずっとベースを弾いてて……。
中村 保護者ですからね。
中村正人=川上アキラ説
──今のお話を聞いてて思ったんですが、もしかすると吉田美和さんと中村正人さんの関係は、百田さんと川上アキラマネージャーの関係に近いところがあるんじゃないですか?
百田 そんなことないですよ! 正人さんは優しいじゃないですか。うちのマネージャーは自分勝手だし怖いし。あと自分の考えをすごく押し付けてくるんですよ!
中村 僕もそうですよ。
百田 えっ、ほんとですか!?
中村 僕はいい人ぶるのはうまいんです(笑)。
百田 あっ、じゃあ……おんなじです。
中村 あはは(笑)。僕は吉田にも言われるんですよ。「マサさんは早くいい人キャラをやめるべきだ」「根性の曲がった本当の姿を世間に見せるべきだ」って。
百田 えー! でもいい人のイメージありますよ!
中村 ないですないです。あれはダチョウ倶楽部の肥後さんがいい人なだけで(笑)。あのイメージが僕に乗り移ってるんですよ。
百田 あはは(笑)。
中村 でもホントにね、性格が悪くないとこの業界やっていけないんですから。僕がダース・ベイダーだとしたら、吉田はジェダイの騎士みたいなものでね。僕はどっちかって言うと影の立場。マネジメント側の人間っていうのはダークサイドなんです。僕は吉田を見つけたときに、もう30年近く前ですけど、最初はマネージャーになろうと思ってたんですよ。
百田 そうなんですか?
中村 そのときセッションミュージシャンやってたんだけど、もう辞めて、吉田でひと儲けしようと思ってたの(笑)。だから僕は吉田にやりたくないこともずいぶんやらせたんですよ。例えば最初はプロモーションとかでも吉田もまだ22、3歳だったから「行きたくない!」って言ってね、駅の柱にしがみついちゃうんですよ。
百田 うわー!
中村 それ引っぺがしてましたからね。
百田 正人さんと美和さん、今でも言い合いしたりするんですか?
中村 ものすごいですよ。去年の暮れにはもうバンドが終わりそうな勢いでしたから。たいてい僕の心ない一言が原因なんですけど。
百田 ひどいこと言っちゃうんですか?
中村 そうそう。思ってないのに余計なこと言っちゃったり。あ、でもわざとキツい言い方をしたりするときはあるかもしれない(笑)。
百田 えー! 悪い人だ!(笑)
中村 ほら、わかってきたでしょ?(笑)
百田 ちょっとだけ、悪い人かもしれない……(笑)。
次のページ » 「ムカつく!」という共通項
- CONTENTS TOP
- 中村正人×百田夏菜子(ももいろクローバーZ)対談
- 中村正人×ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)対談
- 中村正人×亀田誠治対談
- 著名人アンケート「私の好きなドリカム」
- 中村正人インタビュー
- ニューアルバム「ATTACK25」 2014年8月20日発売 / UNIVERSAL SIGMA
- 初回限定盤 [CD+DVD] / 4104円 / UMCK-9725
- 通常盤 [CD] / 3240円 / UMCK-1525
CD収録曲
- THE CHANCE TO ATTACK WITH MUSIC
- ONE LAST DANCE, STILL IN A TRANCE
- あなたにサラダ以外も
- I WAS BORN READY!!
- MONKEY GIRL - 懺鉄拳 - (懺鉄拳の懺は懺悔の懺)
- 軌跡と奇跡
- FALL FALLS
- MORE LIKE LAUGHABLE
- さぁ鐘を鳴らせ
- 愛して笑ってうれしくて涙して
- 想像を超える明日へ - Album Version -
- MADE OF GOLD ―featuring DABADA―
- この街で
- MY TIME TO SHINE
- 愛がたどりつく場所
- AGAIN - Album Version -
初回限定盤DVD収録内容
撮り下ろし&レア映像満載の豪華85分。25周年を記念したスーパーでスペシャルな架空テレビ番組「THE CHANCE TO ATTACK WITH MUSIC」。なんと!あの日本テレビ系列の人気音楽番組「LIVE MONSTER」の制作チームが全面協力!アタックマン、チャンスウーマンの2人が登場し、さまざまなレアコンテンツを紹介!
DREAMS COME TRUE(ドリームズカムトゥルー)
吉田美和(Vo)と中村正人(B, Arrangement , Programming)による2人組バンド。1989年にメジャーデビューし、1992年発売の5thアルバム「The Swinging Star」は当時の日本記録となる300万枚以上のセールスを記録する。その後もシングル、アルバムともにミリオンヒットを連発し、ソウル / R&Bを基軸にしたサウンドが老若男女問わず幅広い層から支持されている。2014年にはデビュー25周年を迎え、同年8月20日に通算17枚目のオリジナルアルバム「ATTACK25」をリリース。8月23日からは全国13都市32公演におよぶ全国アリーナツアーをスタートさせる。なお1991年より4年に1回のペースで「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND」と題したイベントを実施しており、エンタテインメント性を追求した内容で多くのファンを魅了し続けている。
百田夏菜子(モモタカナコ)
1994年生まれ、静岡県出身。5人組アイドル「ももいろクローバーZ」のリーダーとして活躍している。2008年にグループを結成。2012年12月に「NHK紅白歌合戦」初出場を果たし、2014年3月には女性グループとして初となる東京・国立競技場での単独ライブを成功させた。代表曲「行くぜっ!怪盗少女」での振り付け「エビぞりジャンプ」は、その派手なアクションからアイドルファン以外にも広く浸透している。キャッチフレーズは出身地の静岡にちなみ「茶畑のシンデレラ」。
2014年8月19日更新