音楽ナタリー Power Push - DJ和×武井壮
“日々成長する男”との音楽&熱血トーク
DJ和がミックスCD「俺の応援歌- BE ESQUIRE. -mixed by DJ和」をリリースした。この作品はTOYOTA ESQUIREとのコラボによって制作されたもので、ジャケットには今作の“応援団長”として参加した武井壮の熱い眼差しと肉体美が強調された写真が採用されている。
音楽ナタリーではDJ和と、フランス・リヨンで開催された35歳以上を対象としたシニアの陸上世界大会「第21回世界マスターズ陸上競技選手権」の4×100mリレーで金メダルを獲得して帰国したばかりの武井壮の対談を実施。この中でDJ和は「DJの認知度をもっと広めたい」という自身の信念などを語り、また武井はジャケット写真の撮影時のエピソードをはじめ、今作の収録曲にまつわる思い出や武井自身にとっての音楽の存在などについて熱いトークを展開してくれた。
取材・文 / 田中和宏 撮影 / 佐藤類
金メダリスト、凱旋
──まずは武井さん、「世界マスターズ陸上」での金メダル獲得おめでとうございます。
武井壮 ありがとうございます!
DJ和 本当に、おめでとうございます! 今作のジャケット写真は出発するほんの数日前に撮影したものなんです。そのあとにリレーで金メダルを獲得したところを映像で観て、自分のことのようにもう大興奮しましたよ。
武井 まあまあ速かったでしょ? おっさんがんばったからさ。
DJ和 いやいや、めちゃくちゃ速かったですよ! もう武井さんの勝負に臨むきりっとした表情や走りを映像で観て震えましたね。毎日1時間っていうトレーニングを2年間くらい積み重ねたそうですが、その努力が実を結ぶんだってことが証明された瞬間を目の当たりにして感動しました。武井さんの姿を観て、自分ももっとがんばらなきゃって思いました。
武井 日本の皆さんをちょっとは元気にできたかなって思います。何より俺が一番元気になってるんですけどね。楽しかったなあ、プレッシャーもとんでもなかったけど。
DJ和 普段からプレッシャーを感じるタイプなんですか?
武井 普段はあんまり緊張しないタイプなの。本番前にケガとかできないんで練習のときのほうが緊張する。試合の日は「俺が誰よりも練習してるし、ケアしてるし、誰よりも成長してこの場に立ってるから、絶対、俺がナンバーワンだ」って信じて、すべて出し切るだけなんで。でも今回の本番は全然違いましたね。4人でのリレーだったので、ほかのメンバーの人生にも影響があるだろうなって思ったし、テレビの前で応援してくれるたくさんの人たちに届けたいメッセージもあったからめちゃくちゃ緊張したんですよ。
──ほかの国の選手も全力で試合に臨んでいる中、日本代表が優勝したことに感動しました。
武井 ありがとうございます。あとね、このCDのリリース前に優勝できてよかったなって思いました。優勝した日がリリースの10日前ですからね。2位で帰ってきてから発売されるより、世界一を獲った男がジャケットのほうがいいじゃない(笑)。
せっかくだからヌードでいこう
──武井壮さんが今作の“応援団長”に就任した経緯を教えてください。
DJ和 TOYOTAさんとの共同企画で、30、40代の方々を応援するという「俺の応援歌」をテーマにミックスアルバムを作りました。その年代の方々を盛り上げられる方を探していて、武井さんは音楽がお好きな上に、イメージ的にもドンピシャだったのでお願いしました。
武井 テーマが「俺の応援歌」で、しかも主に30、40代の方を元気を与えようっていうものだったので、まさに今、僕が芸能界で活動しているときのテーマに通じるものがあったんで快諾しました。で、ジャケットの撮影では肉体美を強調したいって話だったんで、「せっかくだからヌードでいこう」ってパンツをずり下ろさせていただいて(笑)。
DJ和 へへへへへ(笑)。
武井 全身をジャケットでお見せできないのが残念なんですがね。スタジオでは俺の“百獣の王“が暴れてましたよ(笑)。
DJ和 撮影の様子を、一部ですけど見学させていただきました。試合前みたいにコンディションを細かく調整していただいて。
武井 撮影前に走ったりストレッチしたり、逆立ちとかジャンプとかしてウオーミングアップして。いい感じで戦えるような状態にしてから撮影に臨みました。
DJ和 そんな姿を観て「ああ、本当にお願いしてよかった」と思いました。
武井 燃え上がるような雰囲気が伝わる写真になってよかったです。実はその日ちょっと寝不足で目が腫れぼったかったんですよ。だからホットタオルを顔に当てて、もう1回ウオーミングアップして撮り直したのがこのジャケットで使われている写真です。この表情を撮るまでに40分くらいかかりました(笑)。
DJ和 できあがった写真からも熱さが伝わってきましたよ。
武井 やっぱり“熱”を込めないと、写真になったときにその雰囲気がしっかり伝わらないと思ったんでね。あと撮影用の照明についても「もっと上から角度付けて、陰影が出るようにしたほうが力強さが出せると思うんでお願いします!」なんて口出しさせてもらって。
──ちなみに取材前、武井さんは「このジャケットだと女の人はCD屋さんで買いにくいんじゃない?」とおっしゃってましたが……。
武井 その不安は少しありますね(笑)。DJ和さんの選曲やミックスにはなんの不安もないですけど、俺ら男子だって、例えばこじはるちゃん(小嶋陽菜 / AKB48)とかがヒップ見せてるような表紙の本をレジに持って行くのってちょっと恥ずかしいじゃない? だからレジに持っていくのが恥ずかしいとか、「武井壮が好きなんだ」ってレジで思われたくない方はぜひネットで注文してください。
DJ和 ははは(笑)。
武井 DJ和さんはどうですか? 自分のCDがこんなパッケージで。まるで“武井壮のCD”みたいになっちゃってますけど(笑)。
DJ和 いやいや(笑)。とてもうれしいですよ。僕は作品を作ってる段階で、CDショップに陳列するとどんなジャケットなら映えるのかってことを考えてます。ジャケットのインパクトって大事で、インパクトが強いほうがなんとなくCDショップに立ち寄った人にも手にとってもらう機会が増えますし。
武井 これなら目立つね。そして手にとってパッケージの裏を見たら「ああこんな曲が入ってるんだ」ってなりますもんね。
次のページ » 武井壮が穴に落とされた思い出も蘇る選曲
- DJ和 ミックスCD「俺の応援歌 -BE ESQUIRE.- mixed by DJ和」2015年8月26日発売 / 2160円 / Sony Music Associated Records / AICL-2946
- 「俺の応援歌 -BE ESQUIRE.- mixed by DJ和」
収録曲
- Get Wild / TM NETWORK
- My Revolution / 渡辺美里
- 愛は勝つ / KAN
- Runner / 爆風スランプ
- それが大事 / 大事MANブラザーズバンド
- 翼の折れたエンジェル / 中村あゆみ
- DIAMONDS(ダイアモンド) / プリンセス プリンセス
- 星のラブレター / THE BOOM
- ZOO / ECHOES
- SOMEDAY / 佐野元春
- ロード / THE 虎舞竜
- 違う、そうじゃない / 鈴木雅之
- 太陽が燃えている / THE YELLOW MONKEY
- One Night Carnival / 氣志團
- 男の勲章 / 嶋大輔
- どか~ん / 真心ブラザーズ
- 夏を抱きしめて / TUBE
- YOUNG MAN(Y.M.C.A) / 西城秀樹
- 浪漫飛行 / 米米CLUB
- 目を閉じておいでよ / BARBEE BOYS
- 蝋人形の館 / 聖飢魔II
- 激しい雨が / THE MODS
- 紅 / X
- TRUTH / T-SQUARE
- ヒーロー HOLDING OUT FOR A HERO / 麻倉未稀
- 六本木心中 / アン・ルイス
- 男 / 久宝留理子
- フレンズ ~remixed edition~ / REBECCA
- GLORIA / ZIGGY
- WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~ / H Jungle with t
DJ和(ディージェーカズ)
クラブイベント「J-POPナイト~日本式~」でメインDJを務め、一貫してJ-POPにこだわった斬新な選曲と高いスキルで注目を集める。2008年にリリースしたミックスCD「J-ポッパー伝説 [DJ和 in No.1 J-POP MIX]」から、現在までに18枚のMIX CDを発表。シリーズは累計95万枚を超えるヒットを記録。そして2011年からDJとして活動しながら、ソニー・ミュージックで自身の作品の制作をする為にA&Rとして勤務スタート。「ANIMAX MUSIX」「@JAM」「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」「SUNSET LIVE」といった国内イベントだけでなく、イタリア、インドネシア、台湾、タイ、シンガポール、ベトナムで行われたフェス・イベントに出演するなど活躍の場を国内外で広げている。2015年8月にはTOYOTA ESQUIREとのコラボで武井壮がジャケットを飾るミックスCD「俺の応援歌- BE ESQUIRE.–mixed by DJ和」をリリースした。またDJプレイができる仕様に改造したESQUIREに乗り、全国各地のお祭りでDJプレイを披露するなど精力的に活動中。
武井壮(タケイソウ)
1973年生まれの元陸上・十種競技の元日本チャンピオン。現在は主にタレント活動をしながら、今もなおさまざまなスポーツにチャレンジし、“百獣の王”を目指すために日夜トレーニングに勤しんでいる。2015年8月にフランス・リヨンで行われた35歳以上を対象とした陸上の国際大会「第21回世界マスターズ陸上競技選手権」のM40クラス(40~44歳クラス)の4×100メートルリレーで日本代表チームとして出場し、金メダルを獲得した。