DISH//がメジャー2ndシングル「晴れるYA!」をリリースする。ナタリーではこれを記念して、彼らの2度目の特集を用意した。前半はメインボーカルのTAKUMIへ焦点を当てたソロインタビュー、後半はメジャーシーンの荒波に乗り始めた4人の今を切り取った集合インタビューだ。
特集の最後には、普段より大人っぽい表情のTAKUMIフォトギャラリー&「晴れるYA!」にふさわしく晴天のもとで撮影した4人のフォトギャラリーも公開。こちらもあわせて楽しんでほしい。
取材・文 / 伊藤実菜子 撮影 / 笹森健一 企画 / 富樫奈緒子
いつか辞めると思ってた
──TAKUMIくんがEBiDAN(スターダストプロモーション所属の音楽ユニット)に入ったきっかけは?
小3のときにスカウトされて、今の事務所で演技とかダンスのレッスンを続けてるうちにEBiDANの稽古に参加するようになったのがきっかけです。中1のときにEBiDANの夏の舞台公演に出て、そこでやっとEBiDANの趣旨を理解しました。
──最初は軽い気持ちだった?
そうですね、将来どうなりたいかとかは全然考えてなかったです。DISH//になる前の幼い頃は、いつか辞めるだろうと思ってたので。
──へえ、それはなぜですか?
仕事で遊べない日がよくあったから、普通の生活にすごい憧れてて。だから将来は普通の仕事に就きたいなあって思ってたんです。ダンスレッスンも習いごとみたいな感覚でした。
DISH//がどうなっていくのかわからなくて不安だった
──DISH//はEBiDAN内でのオーディションから結成されたグループですが、最初にこの4人で集められたときに戸惑う気持ちはなかったですか?
最初から「これからDISH//でやってくぞ!」っていう感じではなかったのは確かですね。DISH//ができたときはクリスマスライブで1曲披露するって聞いてたので、そのクリスマスライブのためだけのグループだと思ってたんですよ。だからまさかDISH//でデビューするなんて考えてもみなかったです。
──これからDISH//として活動するとわかったときは、正直どんな気持ちになりました?
まず「バンド」っていうのが一番のネックで。やったことのないギターを持って、踊って歌って……っていうのは不安しかなかったです。歌自体もそんなに経験がなかったですし。
──しかもセンターポジションに抜擢されてプレッシャーも大きかったのでは。
プレッシャーはすごく大きかったです。どう振る舞っていいのかわかんなくて、ライブ中も怖いって言われてたくらい真顔で。スタッフさんには「やらされてる感がある」ってずっと言われてたし、自分らの中でもどこかそういう気持ちがあったと思うんですよね。「いつまで続くんだろう?」っていうような、そんな感覚でした。
──「いつまで続くんだろう?」というのはネガティブな意味で?
ポジティブではなかったです。ずっとやっていけるのかとか、いつか挫折するんじゃないかとか。僕は性格がすごいネガティブなんで、今後DISH//がどうなっていくのか不安だったんですよね。だから結成当初はDISH//をどうしていくかっていうことを何回もメンバー内で話し合いました。
──メンバー内ではどんな話をしたんですか?
お互いにDISH//についてどう考えてるかとか、これからDISH//としてやってく上でメンバーとしてどうあるべきかとか。でも3人が「DISH//で行く!」って決めたあとも、僕はどうしたらいいのか自分でもわからない状態が続いてて。あるときスタッフさんと話し合ってやっと決意しました。
──スタッフさんの言葉が大きかったと。
可能性を感じさせてくれたんですよ。DISH//で売れれば多方向で活動できる。ギター弾ければ曲も作れるし作詞もできるよって。ダンスだけじゃなくてそういうこともやっていったほうが、可能性は広がるんですよね。
DISH//でよかったな
──DISH//でやっていくと決めたあとはどんな変化がありましたか?
「ピーターパンシンドローム」のリリースツアー中にライブに寸劇とか新しいことを取り入れはじめて、DISH//楽しいなって思えるようになりました。寸劇を考えるのも楽しかったし、お客さんもだんだん増えて、「歌うまくなったね」「ダンスカッコいいね」って周りからのDISH//の評価も少しずつ上がってきて。それでライブで汗かくのすごく気持ちいいな、歌うことって楽しいなって気持ちにもなれました。
──そのときにはDISH//としての目標も見えていた?
そうですね。でも「DISH//で絶対武道館行ってやるぞ」って意識がぐんと上がったのは、メジャーデビューが決まったとき。これはもう止まってらんないし、行くしかないと思って。デビューが決まったらどこか揺らいでた気持ちもなくなって、もうDISH//しかない、DISH//でよかったなって思えましたね。
- ニューシングル「晴れるYA!」/ 2013年10月16日発売 / Sony Music Records
- 初回限定盤A [CD+DVD] 1500円 / SRCL-8362~3
- 初回限定盤B [CD+DVD] 1500円 / SRCL-8364~5
- 通常盤 [CD] 1200円 / SRCL-8366
CD収録曲
- 晴れるYA!
- 恋するSPY
- デート@ショッピングモール
- 晴れるYA! ~Instrumental~
初回限定盤A DVD収録内容
- 「晴れるYA!」ミュージックビデオスペシャルバージョン+メイキング
初回限定盤B DVD収録内容
- 「台湾キャンペーン(2013/07/05~07/07)の オフショット映像約20分
DISH//(でぃっしゅ)
TAKUMI、MASAKI、RYUJI、To-iからなる4人組ユニット。2011年にスターダストプロモーションに所属する音楽集団「EBiDAN」からの選抜メンバーで結成され、楽器を持ちながら踊るという“ダンスロックバンド”として活動を開始する。2012年6月に1stシングル「It's alright!」でCDデビュー。2013年1月にはTOKYO MXにてレギュラー番組「超×D」(現「超×D music+」)のオンエアがスタートする。2013年2月、前山田健一がプロデュースを手がけた3rdシングル「ギブミーチョコレート!」をリリース。同年6月、テレビ東京系アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」のエンディングテーマに採用されたシングル「I Can Hear」でソニー・ミュージックレコーズよりメジャーデビューを果たす。10月16日にはメジャー2ndシングル「晴れるYA!」を発売。ライブ中に盛り込まれる寸劇や紙皿を投げるパフォーマンスが話題を呼び、着実にファン層を拡大している。