「Technics×CIRCLE '22」特集|デジタル世代のyonawoが語るレコードの魅力 (3/3)

履きやすい靴みたいにフィットする福岡発のイヤフォン

──ワイヤレスステレオインサイドホン「EAH-AZ60」は使ってみてどうでした?

荒谷 ノイズキャンセリングの密閉感がないのに驚きました。ノイキャンは耳が痛くなるというか圧迫感があって苦手だったんですけど、これは空間に奥行きがあって、電車の中で聴いていても低音が心地よく聴けるし、音が詳細にわかる。宇多田ヒカルさんを聴いたら、めっちゃ気持ちよかったです。低音が気持ちいいから、R&Bとかダンスミュージックに向いてるかもしれない。

田中 1つひとつの音がクリアで、音の位置がはっきりわかりました。ベースの音もよくわかるし、ドラムの音も、シンバル、キック、スネアの音が混ざらずにはっきり聞こえる。これまで聴いてた音楽が鮮明に聞こえて新鮮でした。イヤーピースが7種類もあって、自分の耳にしっかりフィットさせることができるのもいいですね。

田中慧(B)

田中慧(B)

野元 あと、めっちゃ軽い! 耳に着けていても痛くないし、ノイズキャンセリング機能がすごくて、音が軽やかに耳に入ってきて、部屋で1人で聴いているみたいに集中して聴けました。

──以前、野元さんはイヤフォンを扱う仕事をしていたそうですね。

野元 Bluetoothとかモバイルイヤフォンをお客さんに紹介していたんです。高校生のときに高性能のイヤフォンにハマって、周波数をチェックしたりしてたんですよ。でも、これまでこのイヤフォンに近いものはなかった。だから使ってみてすごく新鮮でした。新しい靴を買ったみたいな感じ。「何、この靴。履きやすい!」みたいな(笑)。

荒谷 新素材!? みたいな(笑)。

──新しい靴みたいなイヤフォン(笑)、いいですね。斉藤さんはどうでした?

斉藤 余裕がある音で、スピーカーで聴いているみたいでした。小さいスピーカーで大きな音を鳴らすと余裕がないじゃないですか。がんばってる感じがするというか。そうじゃなくて、でっかいスピーカーで鳴らしたような音ですね。耳に入れるイヤフォンは、音が近い気がして好きじゃないんですけど、これは気にならなかったです。音がスッキリしているからかもしれない。

Technicsワイヤレスイヤフォン「EAH-AZ60」

Technicsワイヤレスイヤフォン「EAH-AZ60」

──ちなみにこのイヤフォンは福岡で開発されたそうです。

全員 へー!

斉藤 めっちゃいいじゃないですか!

荒谷 俺たちと同じ福岡がルーツなんや。やっぱりノイキャンしたときに密閉感がないようにいろいろ研究したんですか?

Technicsスタッフ はい。耳の負担にならないように。

斉藤 俺、このイヤフォンでノイキャンしてなかった。すみません、もともとノイキャンは苦手なんです。

Technicsスタッフ ノイズキャンセリングの強度を調整できるので、よかったら試してみてください。

斉藤 調整できるんですか?

Technicsスタッフ 100段階で調整できます。

斉藤 100段階!? ヤバ(笑)。やりたい!

野元 100はすごい! 聞いたことない。

斉藤 (試してみて)おもろ! これなら大丈夫そう。自分の好きな強度で聴ける。明日東京に帰るので、さっそく飛行機で試してみます。

斉藤雄哉(G)

斉藤雄哉(G)

これからもレコードと楽しく付き合っていきたい

──福岡から東京に引っ越して、新しい生活はどうですか?

斉藤 楽しいですね。メンバーと一緒に暮らすことで、制作の仕方が少し変わりました。前は各々が家で制作していたから、ある程度完成したものをほかのメンバーに聴かせていたんです。今はこれまで人には聴かせられなかった状態のものでも聴いてもらうから、その段階で意見を言ってもらえるし、早い段階で軌道修正できる。それがいいですね。

荒谷 誰かが作業しているところにふらっと入っていって、アイデアを出し合ったりね。

──となると、新作が楽しみですね。

荒谷 これまでとはガラッと変わると思いますね。今ミックス中の新曲があるんですけど、もうすぐ聴いてもらえると思います。これからシングルをいっぱい切っていく予定なんですよ。(※インタビューは5月に実施)

──それは楽しみですね。アナログはこれからも出していく予定ですか?

荒谷 はい。思い出作りっていうところもあるし(笑)。

斉藤 それあるね(笑)。

荒谷 配信は実態がないじゃないですか。モノとして残したいんですよ。

野元 レコードって思い出が詰まってますからね。それにファンの方も喜んでくれるし。

荒谷 レコードの場合、自然と最初から順番に聴くじゃないですか。自分たちが考えた曲順で聴いてもらえるのもうれしい。あと、自分たちでデザインしているジャケットを大きなサイズで見てもらえる。

野元 僕はデジタルでジャケットの絵を描いているんですけど、それがアナログ盤として実体化するのがうれしいですね。「こんなふうにプリントされるんや」って。

斉藤 音もそうやんね。デジタルでレコーディングしているけど、それをアナログでプレスするっていうのが面白い。音もジャケットもレコードならではの魅力があるので、これからもレコードと楽しく付き合っていきたいと思います。

FOOLS GOLDに置いてあるレコードに興味津々のyonawo。

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Technics「SL-1200MK7」

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長年世界のDJに愛され続ける1200MKシリーズの最新ターンテーブル。ダイレクトドライブモーターやプラッター、シャーシなどすべてを新開発しながら、トーンアームや各種操作スイッチなどの配置はこれまでと変わらない使い勝手を実現。最新技術を盛り込みながらも操作性やフィーリングは従来のまま進化を遂げている。

Technics「EAH-AZ60」

Technics「EAH-AZ60」

TechnicsがHi-Fiオーディオ機器の開発で長年培われた音響技術の粋を注いだ完全ワイヤレスイヤフォン。音楽が持つ表現や豊かな空間を再現する高音質を実現させた。ハイレゾ音質の伝送が可能なLDACに対応することで、ワイヤレスでありながらハイレゾ音質が楽しめる。

yonawoサイン入りチェキが3名に当たる

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プロフィール

yonawo(ヨナヲ)

荒谷翔大(Vo)、田中慧(B)、斉藤雄哉(G)、野元喬文(Dr)からなる福岡発の4人組バンド。2018年に自主制作による2枚のCD作品「ijo」「SHRIMP」をリリースすると、地元のカレッジチャートにて耳の早いリスナーを中心に話題を集める。2019年11月にワーナーミュージック・ジャパン内のレーベルAtlantic Japanからメジャーデビューを果たし、2020年4月には初の全国流通盤となるミニアルバム「LOBSTER」をリリース。11月には1stフルアルバム「明日は当然来ないでしょ」を発表した。2021年8月に2ndアルバム「遙かいま」をリリース。2022年3月にデジタル音源集「Prescribing The...」、4月に限定クリアヴァイナルのLP「305」を300枚限定でリリースした。6月にデジタルシングル「After Party」をリリース。7月にはテレビ東京系ドラマ「晩酌の流儀」のオープニングテーマに提供した新曲「yugi」を配信した。