コンパクトで初心者でも使いやすい操作性を特徴としながら、一眼ならではのクオリティの写真を楽しめるミラーレス一眼カメラ「LUMIX DC-GF10/GF90」。写真にさまざまなフィルター効果をかけることができる「クリエイティブコントロール」や、秒間30コマ連写で決定的瞬間を写真に収められる「4Kフォトモード」など、多くの機能が搭載されている。
今回、日頃からフィルムカメラを持ち歩き、写真撮影を楽しんでいるというMrs. GREEN APPLEの若井滉斗(G)が「LUMIX DC-GF10/GF90」を1カ月間使用。その使い心地や機能について、感想を語ってもらった。また、この特集では若井が「LUMIX DC-GF10/GF90」で撮影した写真のうち一部を、フォトギャラリーとして掲載する。
取材・文 / 中川麻梨花 撮影 / 須田卓馬
Panasonic「LUMIX DC-GF10/GF90」
「私らしさを写し出す、ファーストミラーレス一眼」をコンセプトとしたレンズ交換式デジタル一眼カメラ。液晶が180°回転するため自撮りが簡単にできるほか、4Kでの写真および動画の撮影が可能。片手でも持ちやすいグリップピース、女性でも持ち運びやすいサイズや重量も特徴だ。カラーは「オレンジ×シルバー」「ホワイト×ローズゴールド」「ブラック」の3色で展開されている。
※GF10/90の両品番において、スペックの差異はありません。
microSDXCカード
高速データ転送可能なmicroSDカード。書き換えに強く保存性に優れていることから、デジタルカメラなど繰り返し記録する用途に向いている。
4歳の頃から変わらない作風
──まず、若井さんがカメラを始めたきっかけからお伺いしてもいいですか?
はい。3年前のお正月におじいちゃんとおばあちゃんの家に帰ったときに、おじいちゃんにフィルムカメラをもらったんです。「これあげるから撮ってみて」って。
──突然?
そうです。「もう使わないから」って。それまではフィルムカメラ自体あまり使ったことがなかったんですけど、撮って実際に現像して写真を見たら、すごく味があるなと思ったんですよね。自分がいいなと思った風景を残せるのって面白いことだなって、そこからカメラに興味を持っていきました。
──もともとカメラに興味はあったんですか?
うーん。子供の頃からお母さんが旅行とかでカメラを使ってると、「僕も撮りたい」って言ってたみたいです(笑)。最近になって4歳くらいのときに自分が撮った写真を見せてもらったんですけど、今とあまり変わらない感じの撮り方でしたね。
──どういう点が変わらないと思いました?
風景の切り取り方とか、ですかね。僕は風景の中でも地味なところを切り取って、それをいかにおしゃれに見せるかという撮り方をしていて。昔の写真も、動物園であえて動物じゃなくて、園内のパンダのアトラクションを撮っていました(笑)。
── 3年前に本格的にカメラを始めてからは、お祖父様に撮影の仕方を教わったんですか? それとも独学で?
独学ですね。おじいちゃんに教わったのは、フィルムをどうやって入れるかだけ。撮り方とかは実際にカメラを使いながら、自分の感覚でつかんでいきました。最初は写真がボケちゃうことも多かったんですけど、「こうやったらボケないんだ」というのを自分で探りながらやっていくのも楽しかったです。逆に「こうやったらボケるのか」という発見もありましたね。
カメラを持ち歩くことによって広がった視野
──最初にフィルムカメラをもらったところから、具体的にはカメラのどういうところに魅力を感じて趣味になっていったんでしょう?
なんだろう……やっぱり普段街を歩いていて気付かなかったところに気付くようになったところかな。「ここ撮ったら面白そうだな」って、視野がすごく広がりました。
──カメラを持ち歩くことによって、普段見えないものが見えるという。
そうです。昔はけっこう下向いて歩いちゃってたり、考え事をし始めて視野が狭くなっちゃうほうだったんですよ。でも、カメラを持ったことによっていろいろと探しながら歩くようになったのが、自分の中で大きかったかもしれないです。
──若井さんはミセスの公式ファンクラブサイトに写真の連載コーナー「若井写真館」をお持ちです。また、撮った写真がライブTシャツに使用されたり、2017年5月発売のシングル「どこかで日は昇る」の特典映像でショートドラマの監督を務めたり、趣味がいろんなところにつながっていますね。
いろんな人に写真を見てもらえるのはとてもうれしいです。でも、人に見てもらうものだからってあまりカッチリしたものにはせず、今まで撮っていたものを崩さずに、もっとたくさんの人に見てもらえるようになりたいですね。
──「若井写真館」にはメンバーの皆さんが写った写真も多く掲載されていますが、特に髙野(清宗 / B)さんの写真が多いですよね。
ははは!(笑) そうなんですよ。よくメンバーの写真を撮るんですけど、あまりキメキメの写真じゃなくて、気を抜いてるところを撮ることが多くて。そのほうが自然体でいい感じの写真が撮れるんです。髙野は気を抜いていることが多いんですよね(笑)。
手軽にいじれるフィルター機能
──今回若井さんにミラーレス一眼カメラ「DC-GF10/GF90」をご使用いただきました。普段よくご使用されているのはフィルムカメラかと思いますが、デジタル仕様の一眼カメラを使用することはありますか?
デジタルの一眼カメラは持っているんですけど、普段から持ち歩くことはあまりないですね。持っているのが大きいサイズのものなんですよ。だから今回使ったミラーレス一眼は、ふらっと出かけるときにめちゃくちゃ活躍してくれました。あと、フィルムカメラは味があるところがいいんですけど、ボケちゃって完璧に写りきらないところがあって。デジタルだと鮮明に思い出が残せますよね。
──「DC-GF10/GF90」の画質はいかがでしたか?
めちゃめちゃよかったです。撮った写真を専用のアプリを使って携帯に取り込んでみたんですけど、そのときもすごく高画質だなと思いました。
──建物の立体感や夕焼けのグラデーションなど、ディテールがきれいに写るところはこのカメラの特徴の1つです。
そう思いますね。僕がこのカメラで一番使ったのはフィルター機能かな。いろんな種類のフィルターがあるんですよ。
──Instagramのような加工がカメラ内でできる「クリエイティブコントロール」ですね。「レトロ」「ジオラマ」など、フィルター効果は全部で22種類あります。
たとえばさっき公園で撮った写真だと……(撮影した写真一覧を見ながら)これはフィルターを使っていますね。
──どのフィルターで撮っていますか?
これは「トイフォト」を使って、コントラストを強めに。周りのところが少し暗めになる感じが、森の風景に合ってましたね。「このフィルターを使うと、こういう写真になる」という例を液晶の画面で見ながら設定できるんですよ。だからイメージしやすくて、すぐフィルターを決められます。曇り空の雰囲気に合ったフィルターとか。
──アーティスティックに撮れますね。
僕はコントラスト強めの写真が好きなので、「トイフォト」と「ローキー」の効果が気に入っています。
──一眼と聞くとハードルが高い気もしますけど、こういった気軽に遊べる機能があるのはいいですね。
僕も最初はそういうイメージがあったんですけど、簡単にいろいろといじれるんですよ。
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1秒間に30枚撮れる